BBQでの食中毒に注意! 食材の持ち帰り、トングの使い回しは危険!!

気温が上がり、アウトドアで過ごすのが楽しいシーズンとなりました。バーベキューを予定している人も多いとは思いますが、バーベキューにおける食中毒に注意できていますか。気温の上がるこの時期は、同時に食中毒の危険も潜む時期。おろそかになりがちな食中毒対策をしっかりと行い、家族や友人との楽しい時間を作りましょう。

目次

BBQで気をつけたい食中毒対策

食中毒に関して、家庭では気をつけているのに、アウトドアでは対策を疎かにしがちではありませんか。例えば「手洗い」。一見きれいでも、人の手にはたくさんの菌が付着しています。水道がない場所では除菌ウェットティッシュできれいに拭くなど、手を清潔にすることを怠らず調理を行いましょう。食中毒予防の大原則は「つけない、増やさない、殺す」です。気をつけたい食中毒対策をここからご紹介します。

準備中の対策: まな板を使い分ける

バーベキューの食材準備では、サラダやフルーツなどの加熱しない食品と、生肉や生魚などの加熱する食品を分けて調理しましょう。生肉や生魚には、食中毒の要因となる菌が潜んでいることがあります。食材を切る際には、加熱しない食品と加熱して食べる食品とでまな板や包丁は別々の物を使いましょう。100円ショップなどで販売されている「まな板シート」を数枚持っていき、食品によって使い分けるのもおすすめです。薄いまな板なのでかさばらず便利です。分けて使うのが難しい場合には、加熱しない食品を先に切り、加熱する食品を後に切るという方法もあります。また、生肉を切った後にはしっかり手を洗いましょう。

準備の対策: 冷凍した食材を解凍しながら持ち運ぶのはNG

また、冷凍の魚介や肉類を活用することもあるかと思います。出発まで冷凍庫に入れておいて、「運ぶ間に溶けるだろう」と常温で持ち運ぶ人はいませんか。もしくは、冷凍食材をクーラーボックスに入れて持ち運ぶけれど、バーベキュー会場について、解凍するために日なたに放置…なんてことはしていませんか。これらの行為はとっても危険です! 食中毒の原因菌は、冷凍しても死滅していません。そのため、常温で持ち運んだり、日なたで解凍したりすることで、食中毒の原因菌が活発に増殖しやすい温度帯に突入します。菌にとって良い環境を作ってしまうことになるので、もちろんのことながら菌が増殖してしまいます。冷凍食材は前日のうちに冷蔵庫へ移して解凍し、当日はクーラーボックスに入れて運ぶようにしましょう。

焼く時の対策: 食肉は生焼けで食べない

牛や豚、鶏肉などの普段家庭で調理し慣れている肉にも、食中毒の原因となる菌が存在する場合があります。肉の状態が新鮮であっても、加熱が不十分な場合は食中毒に感染する恐れがあります。保存状態や新鮮かどうかに限らず、肉類はしっかりと加熱して食べるようにしましょう。

焼く時の対策: 要冷蔵の食品は10℃以下で保存

バーベキューに夢中になり、食品がクーラーボックスから出しっぱなし…なんてことはありませんか。冷蔵が必要な食品は、10℃以下で保存するのが理想です。食材はクーラーボックスに入れて保存し、取り出したら外に放置せずに焼き切りるよう心がけましょう。また、クーラーボックス自体も、温度の上がる車内や日なたには放置しないようにしましょう。

焼く時の対策: トングの使い回しはNG

肉を焼く際には、焼く時に使うトングと、取り分ける用トングを同じにしていませんか。いくら準備段階で食中毒対策できていても、口に入る前にトングを経由して菌が付いてしまったら、元も子もありません。トングは多めに持って行き、肉を焼く用と取り分け用でトングを分けて使いましょう。

BBQ後の対策: 余った肉、魚は持ち帰らない

余った肉や魚はもったいないので持って帰っている、という方も多いのではないでしょうか。保存状態が良くない場合、菌が増殖して食中毒につながる恐れがあります。食材はなるべく使い切り、余っても持ち帰らないということを心がけましょう。

これから始まるバーベキューシーズン。特に、大人に比べて免疫機能が十分でない子どもは注意が必要です。楽しい思い出となるよう、その場にいる全員で食中毒対策を行いましょう。

監修: 管理栄養士 尾花友理

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