我が家に最適な掃除機は?--(1)家電評論家が語るタイプ別メリット&デメリット

スティッククリーナーからハンディクリーナー、ロボット掃除機など、いまや一家に複数台所有するようになった掃除機。市場には、タイプはもちろん、性能、機能による違いなど、多種多様な掃除機が存在しています。そこで今回は、現在市場に数多く出回っている掃除機の主なタイプについて解説します。

目次

掃除機は3タイプ

おなじみキャニスター型

現在、掃除機市場に存在する形式によるタイプは主に3つ。まずは「キャニスター型」と呼ばれるタイプ。"元祖・掃除機"というべき存在で、掃除機はこのタイプからスタートしたとも言えます。その名の通り、本体が横に長いキャニスター型の車輪付きの本体をホースで引っ張って移動させる形式。背の低い家具の多い和室で小回りが利きやすいことや、高さも低くて収納が便利である点が日本の家庭では受け入れられてきました。

また、電源コードをコンセントにつないで使用し、バッテリー切れの心配がないことから、他のタイプに比べて吸引力が高めであるというのもキャニスター型の特長。しかし、近年では、バッテリーや吸引力を左右するモーターのパワーの問題を克服したコードレスタイプの製品も登場している点は見逃せません。

スティック型

2つ目は「スティック型」と呼ばれるタイプです。縦型で基本は充電式です。車輪が付いた本体をホースで引きずるキャニスター型と比べると、ホウキのような使い勝手でサッと取り出して使える点やコードがないため、小回りよく使用でき、パイプを外すとハンディ掃除機にもなる二刀流である便利さから、最近、主流になりつつあるタイプです。

反面、バッテリー式のため、限られた電力でしか動作させることが難しく、吸引力や連続運転時間が弱点。キャニスター型のような吸引力を実現して運転時間を長くするには、容量の大きなバッテリーを内蔵する必要がありますが、従来の技術では重量アップにつながりスティック型の長所である操作性を損ねてしまうことから、一般的には吸引力は弱めです。

また、同じスティック型でも本体が床側にあるものと、操作する手元側にあるものに分かれ、それぞれ重心が異なります。一般的には、本体が下側にあるタイプはフロア掃除、上側にあるタイプのほうがハンディ掃除機としての使用に適しています。

ロボット掃除機

3つ目のタイプは「ロボット掃除機」です。代表的なのは、もはやその代名詞的存在となった「ルンバ」。本体が部屋中を自走して掃除をしてくれるという仕組みです。ボタン1つで勝手にお掃除をしてくれ、日中不在にしているワーキングマザー層を中心に"現代の三種の神器"の1つとして大人気。もちろん、人の手によるお掃除のようにはいかないものの、ある程度のお掃除を機械まかせにすることで、手作業によるお掃除の範囲や頻度を減らして、負担を大いに減らしてくれます。

このタイプも吸引式を中心に、床拭き、窓拭き用まで存在します。価格は1万円程度のものから10万円以上のものまで千差万別ですが、価格と機能・性能・精度は一定程度比例する傾向にあります。

一言で"掃除機"と言っても多種多様な現代の掃除機。次回は、最近の主流となっているスティッククリーナーにおける、2つの傾向と選び方について解説します。


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