洗濯乾燥機の疑問--縦型とドラム式、メリット・デメリットは?

新しい洗濯乾燥機を購入する際に、最初に迷いやすいのが「縦型」または「ドラム式」という2つのタイプの選択でしょうか。見た目がスタイリッシュで近年人気が高まっているのはドラム式ですが、機能や性能など洗濯乾燥機としての能力は、両タイプともに一長一短があります。

目次

そこで今回は、縦型とドラム式という2つのタイプの特徴や長所、短所をそれぞれ解説します。

「縦型」対「ドラム式」

縦型洗濯機のメリット・デメリット

まずは縦型洗濯機。縦型の洗濯槽に水を溜めて、底部にある「パルセーター」と呼ばれる羽根を回転させて洗濯物を攪拌するのが構造上の特徴です。羽根の回転で発生させた水流により、汚れを浮かび上がらせて落とすというのが基本的な仕組みです。たっぷりと溜めた水で洗いとすすぎを行うため、ドラム式に比べると洗浄力が高いのが特長です。水が豊富な上に、軟水で泡立ちがやすい性質がある日本の水道事情に適しているため、長年主流となってきたタイプです。

一方、縦型洗濯機があまり得意ではないのが乾燥運転です。洗濯槽が縦型のため、回転する際に遠心分離力が水平方向に働くために洗濯物が槽内に広がりにくいという欠点があります。そのため、衣類が乾燥しづらい上に、シワになりやすいのがデメリットです。たっぷりの水で洗うため、洗浄力が高い反面、使用水量が多くなり、水道料金が高くなってしまいます。

ドラム式のメリット・デメリット

これに対してドラム式は、長年ヨーロッパで主流となってきたタイプです。ドラム型の洗濯槽を回転させて、洗濯物を上下に叩きつけるようにして洗う仕組みのため、少ない水量でも洗うことができます。水が豊富ではなく、洗剤が泡立ちにくい硬水の地域で定着してきたと言えます。以上のような理由で、一番のメリットは縦型に比べて節水性が高い点。ただし、汚れ落ちに関しては、たっぷりの水で洗う縦型に比べると劣ってしまうというデメリットがあります。

しかし、ドラム式は日本ではもともと乾燥機で採用されていたことからも、縦型に比べると乾燥が得意な傾向にあります。ドラムの回転によって槽内に洗濯物を上下に舞い上がらせて広げながら乾燥させることができるため、縦型に比べてムラなく、シワを防いで乾かせるのがメリットです。

洗浄力の縦型、乾燥機能が優れているドラム式

以上をまとめると、洗浄力を重視するのであれば縦型、乾燥機能を重視する場合にはドラム式が優位という結論が一般的です。しかし、乾燥機能についてはさらに2つの形式があり、それぞれ性能や仕上がり、コストに差があります。そこで次回は後編として、洗濯機の乾燥機能における2つの形式とその違いについて解説します。

※後編記事はこちら→「洗濯乾燥機の疑問--乾燥はヒーター式とヒートポンプ式、どちらがおトク?

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