ゴミ捨て方法にも節約技ありーー有料ゴミ袋は小サイズのほうが割安!

ゴミ袋が有料の自治体に住む人にとっては、ゴミの削減も節約の1つ。できる限りゴミ処理費用をおさえたいものですね。そこで、ルールをしっかりと守りつつ、今までより少しだけおトクにゴミを捨てる方法を紹介します。節約をしつつ環境のために良いことができる、いいことづくめの情報です。

目次

今回参考にさせてもらったのは、東京都調布市のごみ対策課が発行する広報誌「ザ・リサイクル」 。同市は2017年度のゴミリサイクル率が全国6位(※)であり、ゴミの削減に力を入れている自治体です。市内に全戸配布されているこの広報誌には、ゴミにまつわる知られざる情報が満載。ゴミの削減が結果的に節約にもつながることもたくさんありました。

※人口10万人以上50万人未満の全国237市内での順位

ゴミ袋は小サイズのほうが高コスパ

調布市では、市民がゴミの削減を意識的に行えるよう、燃えるゴミ・燃えないゴミの袋の価格設定に工夫を施しているそう。例えば燃えるゴミでは、4サイズある袋に入るゴミ1リットル当たりの価格が、最大のLLサイズは1.87円、最小のSサイズだと1.68円になっています。つまり、小さいサイズのほうがコスパが高いというわけです。

燃えるゴミを減らすちょっとしたコツ

小さいゴミ袋を使うと、ゴミの量を減らそうと工夫したくなります。調布市では特に食品ゴミを小さくすることを提唱しています。生ゴミは水切りネットを使い、捨てる前に水分をよく絞る、野菜の皮や茶がらは干して水分を飛ばしてから捨てるなど、ほんの少しの手間でできることばかり。ぜひ実践してみてください。

食品ロスをなくせば、ゴミも出費もマイナスに

日本では年間646万トンものまだ食べられる食品が廃棄されているそうです(ザ・リサイクル第78号・2018年7月発行に記載)。これは、1人あたり毎日茶碗1杯分(139g)の食べ物が捨てられているということ。この「食品ロス」がなくなれば、ゴミも食費も減りますね。

そんなもったいない食品ロスを減らす工夫としては、買い物に行く前に冷蔵庫の在庫をチェックすること、料理は食べられる量だけ作ること、空腹時に買い物に行かないことなどが挙げられています。どれも当たり前のことのようですが、意識しないとついついやってしまいがちな買い物の失敗例ですね。買いすぎ防止がゴミ減量にも節約にもつながります。

「フードドライブ」で捨てずに貢献

「フードドライブ」とは、開封前の食品を持ち寄ることで、その食品が福祉施設や子ども食堂などに寄付されるというボランティア活動のこと。最近は自治体が主体となって行うケースが多くなっています。いただきもので誰も食べない缶詰や買いだめしすぎてしまった調味料など、家庭に眠る食品をどこかで活用してもらうことができる取り組みです。

調布市の場合は集める食品が賞味期限までの期間が長い(調布市の場合は1カ月以上)ことや、指定された種類の食品であることなど、多少の制限があります。お住まいの自治体の開催状況や条件を広報誌などで確認してみましょう。

補助金制度を利用して生ごみ処理機を導入しても

家庭で出た生ゴミを乾燥させたり、微生物分解したりすることでゴミを減量してくれる「生ゴミ処理機」は、自治体によっては設置に補助金制度を設けています。また、生ゴミをたい肥化してくれる「コンポスト」が同制度の対象になる場合も。調布市では、購入価格の1/2、2万円を限度額に、申請により補助金を交付しています。これもおトクにゴミを減らせる手段の1つ。家庭菜園やガーデニングをする人は、コンポストがあると一石二鳥です。

不要な電化製品がメダルに!

ゴミ袋が有料の自治体では、「燃えないゴミ」も有料であるパターンが多く、粗大ゴミにあたらないサイズの小さな家電製品を捨てるためにも、ゴミ袋代金がかかるのが現状です。

ただし、現在ならデジタルカメラやゲーム機などの小型電子機器製品は、専用回収ボックスに入れることで、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」のメダルに活用されます。これは、「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」の取り組み内容。小型電子製品には金・銀・銅やレアメタルが含まれており、これらを再利用してメダルをつくるそうです。各自治体の役所や県庁などに回収ボックスが設けられていますので、活用してみてください。

なお、本プロジェクトは2019年3月までの実施予定ですが、その後も小型家電のリサイクルは各自治体や認定事業者により行われる予定だそうです。

土の処理費用を安くするコツも

ところで、多くの自治体では土の回収を行っていないことをご存知でしょうか。ガーデニングや家庭菜園をすると、どうしても出てしまう古い土。これらを処分するには専門の業者に有料で依頼する必要があるケースがほとんどです。

東京都内やその近郊で土や石などの回収処理事業者「ウィステリア ガーデン」では、不要となった土や石のほか、レンガやコンクリートブロックなども出張回収してくれます。気になる料金は、園芸用の土の場合1Kgあたり40円。ただしその土に植物の根や茎が混ざっている場合は1Kgあたり80円と倍の価格になります。

つまり、処理費用を安くするコツとしては、根や茎を取り除いて依頼すること。ですが、それ以外の方法があるのか、同社に聞いてみました。

「園芸用の土では育てている植物の花つきが悪くなったり、実が小さくなると土の栄養不足と判断でき、処分する人もいます。ただし追肥することで寿命を少し伸ばすことも可能です。また、土と石を分別して準備しておいてもらえると、回収後の弊社の負担が減るため費用も安く設定することができます。濡れた土は重くなるので、乾燥させておくことも処理費用を低く抑えるコツです」(ウィステリア ガーデン 藤井さん)。

ちなみに、ウィステリア ガーデンには肥料の処分に困っている人からの問い合わせも多いそうです。しかし肥料は同社でも回収していないため、「大容量のほうが割安だからといって、使い切れないほど買ってしまうことのないよう、処分するときのことを十分考えて購入されることをおすすめします」とのことです。

ゴミを減らすことは環境保全への配慮という側面があるだけでなく、節約にもつながる良いアクションです。さまざまな方法がありますので、できそうなことから始めてみてはいかがでしょうか。

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