新「ルンバ」にアイロボット社の本気を見た--機能満載で4万円台を実現

共働き世帯において、「もはや必需品レベル」とされるロボット掃除機。その中でも、"元祖"と言うべき存在で、人気知名度ともにナンバーワンなのがアイロボット社の「ルンバ」シリーズ。そんなルンバから、10月26日に新製品「ルンバe5」(以下、e5)が発売されます。

ルンバの新製品、その魅力は

 e5の魅力はなんと言ってもその価格。直販サイト・アイロボットストアでの価格4万9,880円(税抜)。これまでの製品ラインナップでは、最上位モデルとして「ルンバ900シリーズ」と呼ばれるシリーズがあり、それに次ぐ2番目の上位モデルとして「ルンバ800シリーズ」があります。e5は800シリーズの後継にあたり、従来価格が7万5,470円(税抜)だったことを思うと、かなりお得度の高いモデルとなっています。

10月26日に発売される「e5」

ルンバを発売しているアイロボット社では、e5を"普及機(=スタンダードモデル)"と位置付けて展開します。ちなみに、これまで普及機と位置付けられていたのは「ルンバ600シリーズ」。価格はどの世代もおおよそ4万円前後というのが相場でした。

 それに比べると価格は1万円ほどアップ。しかし、前述の通り、中身のグレードは7万円以上だった上位モデルに相当するため、総合的に判断すると、コストパフォーマンスのよさは言うまでもありません。既存の800シリーズオーナーからしたら、正直ちょっと悔しい感じがするかもしれないほど。とはいえ、既に何年も前からそのメリットを享受してきたのですから先行者メリットとして納得する他ありません。

 ダストボックスは水洗い可能

800シリーズの後継機にあたるルンバe5は、もちろんそれ以上に進化をしています。しかも、部分的には最上位モデルである900シリーズも上回る進化を遂げてしまっているのです。この進化は、900シリーズを所有している筆者ですらも少し涙目になってしまうほど。 

ルンバシリーズとして最先端に進化したのは、ダストボックスが水洗いできること。実はこれまでのルンバは電気を使うモーター部分をダストボックス内に装備しているため、水洗いが不可能で、この部分を不満に思っているユーザーは少なくありませんでした。しかし、e5ではこれを解消。本体の機構や設計を見直し、モーターをダストボックス外に移動させて水洗いを可能にし、お手入れがしやすく改良されました。

ダストボックスは水洗い可能で手入れがしやすくなった

ブラシを改良 

そしてもう1つが吸引部にある回転ブラシの改良です。ルンバでは従来から800シリーズ以上のモデルで、「AeroForce エクストラクター」と呼ばれる剛性と弾性を兼ね備えたゴム素材から成る特殊なローラーブラシを2本採用していました。2つのブラシが回転しながらゴミを外側から中央に菱形状に効率よくかき寄せることで、床面との間を密閉。真空状態を作りだすことで、空気の流れを加速、吸引力をパワーアップさせて微細なゴミまで取り除ける仕組みでした。毛のブラシのように髪の毛などのゴミが絡まりづらく、お手入れしやすい点も長所でした。

ブラシの改良により、ゴミの除去能力が向上

そのブラシもe5では「デュアルアクションブラシ」としてバージョンアップ。1本目のブラシがゴミを浮き上がらせてかき出し、2本目のブラシが逆回転することで床を徹底的に清掃する仕組み。フローリングやカーペットなど様々な床に密着しながら、ゴミの除去能力がアップしています。 

バッテリーは従来の800シリーズと同じものを採用しているとのことですが、内部パーツの配置や設計を見直しにより、省エネ性能を向上。これにより最大連続運転時間が90分と、従来の1.5倍にまで延長されています。 

それ以外にも、「iAdapt」と呼ばれる本体前面に備えるセンサーによって、室内の状況を検知し、その結果に合わせて40以上の行動パターンの中から最適な動作を選択して清掃を行うルンバ標準のシステムを搭載。さらに、Wi-Fi接続によるスマートフォンアプリでの遠隔操作といった便利機能、スマートスピーカーによる音声操作にも対応しています。

スマートフォンアプリで遠隔操作も可能

これだけの機能、性能を詰め込んだ機種が約5万円というのは、かなりの意気込みが感じられます。今回の新製品の発売を機に、将来的に"一家に1台ロボット掃除機"の時代を目指すと高らかに宣言したアイロボット社。具体的な数値目標としては、2023年までに日本市場における一般家庭のロボット掃除機普及率を10%にすることを目標としており、その第一歩として市場投入したのがe5とのことです。

これまでロボット掃除機の購入を検討しつつも踏み切れなかった人にとっては、手の届きやすい範囲の価格ながら、価格以上のパフォーマンスが手に入れられる、まさに"朗報"と言える一台となるでしょう。

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