冬至はクリスマスと深い関係が! かぼちゃやゆず湯の由来も解説

冬至は1年で最も太陽の出ている時間が短い日。この日はゆず湯に入ったりかぼちゃを食べたりしますが、その理由をご存知ですか。冬至に関するしきたりについて、民俗情報工学研究家の井戸理恵子先生に教えてもらいました。

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冬至とは

冬至とは日本において1年間で最も夜が長く、昼が短い日のこと。北半球での太陽の高さが1番低くなる日です。

なお冬至の時期は冬の真っただ中でありますが、暦上は太陽が長くなるにつれ暖かくなるため、冬至を境に冬が終わり春が来ると考えられています。このことから、冬至は春を迎える儀式でもあるのです。

実はクリスマスも、もともとは冬至に由来する行事。これは、かつて太陽が神様と考えられていたことに関係します。1年のうちで最も日(太陽が出ている時間)が短い冬至は、太陽が1度死に、生まれ変わる日と考えられました。この日を過ぎればまた日が徐々に長くなってきますが、この太陽の復活がクリスマス(=キリストの復活)と結びついて、復活祭であるクリスマスがこの時期になったと言われています。神様が復活することで、世界に生命がみなぎり始める日であったのが冬至です。

カレンダーの決まり方

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かつて、宮中行事としての冬至は、陰暦にもとづき旧暦11月の卯(ウサギ)の日に行われました。なぜ「卯」の日が選ばれたかというと、本来の十二支が時間や季節、方角を表す際に使用されていたことに由来します。「卯」の季節は「春」、方角は「東」を指しており、昔の人は待ち遠しい春を求めて「春」を示す日に「冬至」の行事を行ったわけです。


現在の冬至は太陽暦を元に行われます。太陽の動きをもとに、日が一番短い日を「冬至」とし、祀るようになりました。今の暦では12月22日頃にあたりますが、その日にちは年によって前後します。

冬至の日にすること

冬至の日の定番の過ごし方は、かぼちゃを食べたりゆず湯に入ったりすること。ちなみに、この日に食べるかぼちゃは「かぼちゃ」ではなく「南瓜(なんきん)」と呼びます。これは昔、「ん」がつく食べ物を食べることで「運」がつくと縁起をかついだことから。「なんきん」には「ん」が2個もつくので、とても運が強い食べ物ということになります。同じく、「人参(にんじん)」や「蓮根(れんこん)」、「金柑(きんかん)」なども冬至の行事食として縁起の良い食材と考えられています。また消化がよく、風邪予防にもなると言われる温かい「うどん」もこの日はわざと「うんどん」と呼んで食べます。

特に、栄養価が高く風邪をひきにくくする野菜と考えられたかぼちゃ。「かぼちゃ好きの風邪知らず」という言葉があるように、邪気祓いの食べ物として昔から重宝されました。地域によっては、同じく邪気を払うと考えられた小豆と一緒に煮込んだ「かぼちゃのいとこ煮」が冬至によく食べられています。

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「かぼちゃのいとこ煮」

また、この時期に旬を迎えるゆずも、ゆず湯にして風呂に入って健康を祈ります。昔の人は語呂合わせを好んだことから、「冬至」と「湯治」(湯に入って病を治すこと)と、「ゆず」と「融通」(融通がきくようになる)がゆず湯の由来とも言われています。

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爽やかな香りで精神をリラックスさせてくれるゆず湯

冬至を過ぎてもまだまだ寒さが続きますが、徐々に日が長くなり春に近づきます。太陽の復活とともにみなぎる生命を身体のエネルギーにして健康にすごせるよう、身体をいたわりながら冬至を過ごしましょう。

監修: 井戸理恵子

今回お話を聞いた先生

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井戸理恵子(いどりえこ)

ゆきすきのくに代表、民俗情報工学研究家。1964年北海道北見市生まれ。國學院大學卒業後、株式会社リクルートフロムエーを経て現職。現在、多摩美術大学の非常勤講師として教鞭を執る傍ら、日本全国をまわって、先人の受け継いできた各地に残る伝統儀礼、風習、歌謡、信仰、地域特有の祭り、習慣、伝統技術などについて民俗学的な視点から、その意味と本質を読み解き、現代に活かすことを目的とする活動を精力的に続けている。「OrganicCafeゆきすきのくに」も運営。坐禅や行事の歴史を知る会など、日本の文化にまつわるイベントも不定期開催。

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