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胃にやさしいメニューの5つのポイントをレシピ付きで解説
忘年会やクリスマス、年末年始のごちそうと、12月は暴飲暴食が続きがち。毎年この時期になると胃が重い、乱れた食生活で体調を崩しがち、なんて方も多いのではないでしょうか?慌ただしい時期でも簡単に作れる胃にやさしいレシピで、ごちそうの合間に胃を労りましょう。
胃にやさしい食事ってどんなもの?
暴飲暴食続きで胃が重い……。そんな時は「消化が良く胃にやさしいもの」が欲しくなりますよね。では、どんなものを食べればいいのでしょうか?
お粥やうどん……何となく、そんな声が聞こえてきそうです。
消化に良い食べ物というのは、「胃に留まる時間が短い食べ物」のことを指します。栄養素別で言えば、1番消化が良いのは糖質。続いてタンパク質、1番消化に時間がかかるのが脂質です。多くの方がイメージするお粥やうどんは炭水化物。つまり糖質を多く含むので、消化に良い食事として正解ということですね。
ただ、糖質だけだと栄養バランスが偏ってしまいます。また疲れた胃を回復させるにはタンパク源やビタミン、ミネラルなどその他の栄養素も必要です。
胃にやさしいバランスメニューのポイントは5つ
1. 消化に時間がかかる脂質を控える
脂の多い食品、油を多く使った調理は、胃を休めたい時には控えた方が良いでしょう。ベーコンや脂身の多いバラ肉、生クリームをたっぷり使った料理、天ぷらや唐揚げなどの揚げ物、炒め物などは避けましょう。
2. 食物繊維の多い食べ物を控える
食物繊維は胃で消化されません。きのこや海藻、繊維の強い野菜などは控えましょう。
3. 塩分の多いもの、香辛料の効いたものを控える
胃粘膜への刺激が強い食べ物は、過剰に胃液を分泌させます。お粥やうどんを食べる場合などは塩辛いものと合わせたくなりますが、胃を休めたい時はほどほどに。
4. 細かく切ったり、やわらかく調理する
食材は細かく切ったり、やわらかく煮たりした方が胃への負担が少なく、消化しやすくなります。野菜は繊維を断ち切るように切ると良いでしょう。
5. よく噛む
よく噛むということは普段の食事でもとても大切なことですが、胃を労りたい時には特に意識したいもの。噛むことで食材が細かくなるだけでなく、唾液の分泌も促し消化を助けます。
また食べすぎの防止にも効果的。やわらかく調理した料理はさほど噛まなくても食べやすいものですが、意識してよく噛むようにしましょう。
それではこの5つのポイントをおさえた、胃にやさしく、そして手軽に作れるバランスメニューを紹介します。
「いろいろ野菜とタラのパンスープ」
ごちそうを作った時に出る野菜の端や、硬くなったパンなどを使ったスープです。野菜は細かく刻み、タンパク源には脂の少ないタラを使います。朝食やランチタイムにおすすめです。
材料(2人分)
玉ねぎ 1/4個 / 人参 1/3本 / かぶ(小) 1個 / かぼちゃ 約5cm角分 / ミニトマト 2〜3個 / 生タラ 1切れ / パン 好みの量 / 塩・こしょう 適量 / 水 500ml
作り方
1. 玉ねぎと人参は5mmの大きさの角切りに、かぶ・かぼちゃ・ミニトマト・タラは1cmの大きさの角切りに、パンは2cmの角切りにする。
2. 鍋に玉ねぎと人参、かぶ、水を入れて中火にかける。煮たったら弱火にし、15分程度煮る。
3. ミニトマトとかぼちゃを入れ、やわらかくなるまでさらに10分程度煮る。
4. タラとパンを加えてサッと煮る。塩こしょうで味を調える。
※野菜は味のベースとなる玉ねぎ・人参を中心に、200〜250g程度になるよう好みの野菜に変更してもOKです。
※パンは硬くなってしまったもので充分。フランスパンや食パンなどのシンプルで脂肪分の少ないものを使いましょう。またパンの代わりにマカロニを入れたり、ごはんを入れたりしても。
「豆腐クリームのさっぱりドリア」
ホワイトソースの代わりに、絹ごし豆腐とツナ缶を使ってさっぱりとしたドリアを作ります。タンパク源をしっかり摂りつつ、油を使わずに作るのでヘルシー。ツナの缶詰はノンオイルのものを選んでください。表面はチーズをかけずにパン粉を振るだけですが、焦げ目をつけることでカリッと仕上がり、とろっとしたソースとの食感の違いが楽しめますよ。
材料(2人分)
絹ごし豆腐 1丁 / ツナ缶詰(ノンオイル) 小1缶 / 白味噌 小さじ2 / 塩・こしょう 適量 / 白菜 約200g / ごはん 茶碗2杯 / パン粉 適量
作り方
1. 絹ごし豆腐は泡立て器で滑らかになるまで混ぜる。水気を切ったツナ缶と白味噌を加え、さらに混ぜる。塩・こしょうで味を調える。
2. 白菜は繊維を断つように細切りにし、電子レンジでやわらかくなるまで加熱する。オーブン可のうつわににごはんを盛り、水気を絞った白菜を広げる。
3. 1をたっぷりと上からかける。パン粉を振りかけてオーブントースターで焦げ目がつくまで焼く。
※白味噌がない場合、ソースの色は濃くなってしまいますが他の味噌でも代用できます。その場合は味をみながら味噌の量、塩の量を加減してください。
※野菜は白菜以外でもOK。ビタミン豊富なブロッコリーなどもおすすめです。どちらの場合も小さめに切り、やわらかくなるまで加熱するといいでしょう。
※胃を休めたい時には玄米や雑穀米ではなく、白米を選ぶようにしてください。
「はんぺん鶏団子とかぶの小鍋」
脂肪分の少ない鶏胸のひき肉とはんぺんだけで、とっても簡単にやわらかい鶏団子が作れます。鶏団子からは優しい味わいの出汁がとれるので、旬のかぶと一緒に煮込んで、やさしい味のお鍋に仕立てました。ごはんと合わせて夕食にするのもいいですね。
材料(2人分)
はんぺん1枚(約100g) / 鶏胸ひき肉 200g / かぶ 好みの量 / 塩 少々
1. はんぺんはポリ袋に入れ、袋の上から手で揉んで細かくする。ひき肉を加えてよく混ぜたら、8個の団子を作る。
2. かぶは皮を剥き、くし形に切る。
3. 小鍋に水を入れ、2を入れて火にかける。かぶがやわらかくなったら1を入れ、塩少々でスープの味を整える。
※はんぺんとひき肉はフードプロセッサーを使って混ぜると、より滑らかな団子になります。
※塩分のとりすぎも胃の負担になるので、煮汁をスープとして飲む場合は量に注意しましょう。
※胃を休めたい時以外に食べても、もちろんOK。その場合は色々な薬味や香辛料を使って食べてもおいしいです。
暴飲暴食が続いて胃が重いから何も食べない……。そんな食生活では、リズムが乱れて悪循環です。胃に優しいメニューを上手に取り入れつつ、師走の食事を楽しみましょう。
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