「もやし」は冷凍可能!一番美味しい保存方法を検証してみた!【管理栄養士監修】

安価で栄養たっぷり、普段の料理にも欠かせない「もやし」ですがどうやって保存するのが最適なのでしょう?袋のまま冷凍保存、一度水にさらして冷凍保存など、3つのパターンで試して食感や味を比べてみました。保存期間や、冷凍もやしのおすすめレシピも紹介しています。

目次

もやしの冷凍保存はできるのか?

もやしといえば、安価で節約したい方の強い味方ですよね。ただ、足がはやいため、あまり保存に向いていないイメージがあるのではないでしょうか。実際、もやしを袋に入れたまま放置していくともやしから水分が出てしまい、なんだか臭いもする……なんて経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。

▼【関連記事】何かくさい?傷んだもやしの見分け方
もやしは水分が多いため傷むのが早く、消費期限を過ぎると腐敗や品質の劣化が進む恐れがあります。傷んだ際の特徴や対処法を管理栄養士が解説します。

もやしは消費期限が切れても大丈夫?傷んだサインを見抜いて安全に食べよう

消費期限が短いもやしは、気付いたら期限が切れていた!なんてこともありますよね。見た目は悪くなっていない場合でも、期限が過ぎたもやしは食べない方がよいのでしょうか?適切な対処方法について、管理栄養士が解説します。

基本的にはもやしなどをはじめとした野菜は冷蔵庫で保存するものが多いです。その中にはきのこ類や玉ねぎなど冷凍保存に向いている野菜もありますが、もやしはどうなのでしょうか?あまりもやしを冷凍保存するイメージがないので、実際に試してみました。

もやしを3パターンの方法で1週間冷凍保存してみた!

実際に、下記の3パターンで1週間冷凍保存しました。

また、どの状態が調理に向いているかを確認するためにフライパンでさっと炒めて加熱しました。

  1. 袋を開けず、そのまま冷凍保存
  2. 袋から出して水にさらし、密閉袋に入れて冷凍保存
  3. 袋から出して耐熱容器に移し、ラップをして600Wのレンジで2分加熱してから冷凍保存

それでは、一つずつ冷凍された状態と加熱した状態を見ていきましょう。

①袋を開けず、そのまま冷凍保存

冷凍した状態は、大きなかたまりになることなく、1本ずつバラバラに分けることができました。調理する際はかなり便利そうです。

加熱すると水分があまり出ず、もやし特有の食感も残っておりシャキシャキとしていました。炒め物や蒸し物に使用するのには問題なさそうです。

②袋から出して水にさらし、密閉袋に入れて冷凍保存

冷凍した状態は、一部かたまりの状態になっています。また、水にさらしたため、もやしの表面に付着していた水分が氷になって付着していました。

加熱すると、そのまま冷凍した状態よりもかなり水分が出てきてしまいました。食感もあまり感じられず、水分が出てしまっているからか、旨味も逃げてしまっており、もやしの臭いが強く感じられました。この方法はあまり冷凍保存には適していなさそうです。

③袋から出して耐熱容器に移し、ラップをして600Wのレンジで2分加熱してから冷凍保存

冷凍した状態は、ひとつの大きなかたまりの状態になりました。このパターンで保存する場合は、あらかじめ使う分で小分けにして保存するのが良いでしょう。

加熱した状態がこちらです。臭みはあまり感じず、そのまま冷凍保存した状態まではいきませんが、多少のシャキシャキとした食感が残っています。加熱した状態のままごま油などと和えてナムルにするのがおすすめです。

結論:袋のまま冷凍保存がおすすめ!

一番楽チンな、袋のままの冷凍保存が最も美味しく保存できたという嬉しい結果に。

野菜を冷凍するときは下茹でなどの手間を欠けた方が美味しく保存できるイメージがありますが、もやしの場合は袋のまま冷凍が合っているようです。

冷蔵庫で保存した状態と比べるとどうなる?

冷蔵庫で保存したものと冷凍保存したものを比べると、やはり風味や食感は冷蔵保存のものが良い状態です。一度冷凍してしまうと、もやしに含まれている水分が凍ってしまい、解凍時にそれが抜けてしまうため、風味や食感が落ちてしまうのです。購入後、すぐに料理に使う場合は冷蔵保存で問題ないでしょう。

冷蔵保存のものに一番近い冷凍保存の方法は、袋のまま冷凍保存するパターンです。保存方法も楽で調理もしやすいので、この方法が一番おすすめです。

冷凍すればどのくらい持つのか?

もやしを袋のまま冷蔵保存する場合は、目安として2~3日程度で悪くなってしまいます。もやしは発芽中の新芽のため、衝撃や菌に弱く劣化しやすい野菜です。それ以上保存する場合は冷凍保存がおすすめです。

冷凍保存の目安はだいたい2週間程度。使うときは使いたい分だけ取り出しましょう。一度に全て解凍してしまい、再度冷凍すると食感や風味が失われてしまいますので注意してください。

冷凍保存したもやしを活用!「もやしと鶏肉のオイスター炒め」

冷凍保存したもやしは、解凍せずにそのまま炒め物に使用することである程度食感を残すことが出来ます。今回はそんな冷凍もやしを使ったオイスター炒めをご紹介します。ボリュームたっぷりでご飯がすすむおかずメニュー。安価な鶏肉を使って節約したい方にもおすすめです。

材料(2人分)

鶏もも肉 / 1枚(300g) / もやし(冷凍) 1袋 / サラダ油 小さじ2 / 塩こしょう 少々 / おろしにんにく 小さじ1 / オイスターソース 大さじ2

作り方

1.鶏肉は食べやすい大きさに切る。

2.フライパンにサラダ油、おろしにんにくを入れて弱火で香りが立つまで熱する。香りが立ってきたら鶏肉を入れて塩こしょうを振り、焼き色がつくまで中火で炒める。

3.もやしを加えてさっと炒め、オイスターソースを加えて水気が飛ぶまで強火で炒め、器に盛る。

水分がしっかり飛び、オイスターソースが全体になじんだらお皿に盛り付けましょう。

調理のコツ

・にんにくの香りが立つまで弱火でじっくり加熱する

香りが油に移ることでコクが増し、美味しく仕上がります。すぐに具材を入れて混ぜたくなりますが、気持ちを抑えてじっくり待つことがおすすめです。


 ・もやしの水分を十分に飛ばすこと

冷凍のもやしは通常のもやしと比べるとどうしても水っぽくなりがちです。水気を飛ばしながら炒めることを意識しましょう。

使い方次第では冷凍保存でも問題なし!

実際にもやしを冷凍保存してみましたが、袋のまま冷凍保存できるのはとても便利だと感じました。もやしは価格が安いので、冷凍保存することが分かれば、まとめて購入することもできそうですね。もやしを冷凍保存して、日々の料理に活用していただけたら嬉しいです。

記事監修:管理栄養士 宮﨑奈津季

レシピ制作/撮影:フードコーディネーター 細野沙也加

もやしは生で食べないで!
消費期限内であっても、もやしはしっかり加熱して食べましょう。もやしの生食の危険性について、管理栄養士が解説します。

もやしを生のまま食べるのはNG!管理栄養士が生食の危険性を解説

シャキシャキとした歯ごたえが魅力のもやし。「食感を残したい」「茹でて食べるのはちょっと面倒」と思い、生で食べられるかどうか気になったことはありませんか?しかし実際には、もやしの生食は推奨できません。もやしの生食の危険性について、管理栄養士が解説します。

▼【関連記事】野菜の冷凍方法のコツと作業手順<8選>

【管理栄養士が解説】キャベツの冷凍保存ポイント5つ!保存期間・おすすめ調理法

使い勝手のいいキャベツ。とはいえ丸ごと1個買ってもなかなか使い切れず、いつまでも冷蔵庫を占拠している…という経験、ありませんか?すぐに使い切れないキャベツは冷凍保存をするのがおすすめ。おいしさと食感を損ねずに冷凍保存するコツや、保存期間、おすすめの調理法を紹介します。

人参の冷凍保存ポイント4つ!保存期間や解凍方法、冷凍にんじんのおすすめ調理法

【管理栄養士が解説】多めに買ったり、料理で余ってしまったりした人参。冷蔵庫に入れて保存していたら、しなしなになり、色も変色してしまった…なんて経験はありませんか?余ってしまいそうなときは冷凍保存を活用しましょう。人参の正しい冷凍方法や保存期間について解説します。

【管理栄養士解説】玉ねぎの冷凍保存ポイント5つ!保存期間、おいしく時短になる保存方法

料理に欠かせない玉ねぎは、他の野菜より長く日持ちするのも魅力の一つこの記事では、玉ねぎをおいしく食べるための冷凍方法5つのポイント、保存期間、解凍方法をおすすめ調理法、レシピを紹介しています。

ネギの最適な保存方法は「冷凍」!解凍方法や保存期間など含め管理栄養士が解説!

欠かさずに冷蔵庫に入れているという方も多いネギ。野菜室に保存していたら萎れてしまった、なんてことも多いのではないでしょうか。 そうなる前に、ネギを冷凍保存してしまいましょう! この記事では、長ネギ・小ネギの冷凍保存方法やおいしさを逃さないネギの解凍方法について、管理栄養士が解説します。

なすは冷凍してもおいしく食べられる?簡単な冷凍方法&おすすめの調理法を紹介

夏から秋が旬のなすは、いろいろな料理に大活躍してくれますよね。冷凍保存できると長持ちして便利なのですが、なすは冷凍してもおいしく食べられるのでしょうか?今回は、なすを簡単に冷凍する方法と、冷凍したなすのおすすめ調理法を紹介します。

ほうれん草は茹でてから冷凍がおすすめ!冷凍するときのコツと手順

日持ちしにくいほうれん草は、気づくと冷蔵庫の中でしなびてしまったり、変色してしまったりすることも。ほうれん草を長期保存したいなら冷凍がおすすめです。この記事では、ほうれん草を上手に冷凍保存するコツと手順を解説します。

【生姜の保存方法】長持ちさせるなら「冷凍」がおすすめ!おいしく食べきるコツを管理栄養士が解説!

生姜は、少量ずつしか使わないため、つい余りがち。 傷ませてしまいなかなか使い切れないという方もいるのではないでしょうか? 生姜を簡単に長持ちさせるには、どの保存方法がよいか、また保存の際のポイントや注意点も知っておきましょう。 今回の記事では「生姜の保存」について、管理栄養士が解説します。

長芋は冷凍保存で長持ち!常温・冷蔵・冷凍の場合の正しい保存方法を解説

ネバネバ、シャキシャキとした食感が楽しい長芋。たくさんある場合やすぐに使い切れない場合は、正しく保存して長持ちさせましょう。長芋は1本丸ごとか、カットされたものかによって保存方法が異なります。今回は長芋の保存方法について、常温・冷蔵・冷凍の場合に分けて詳しく解説します。

食の衛生
ランキング

全体ランキング