とんかつの日の献立|油ものでもさっぱり食べられる「あと一品」の献立アイデア

揚げ物の代表格でごはんにもぴったりなメニューといえば「とんかつ」。自宅で揚げるのが面倒な方はお店の惣菜を持ち帰って副菜だけささっと作ることもあるのではないでしょうか。ところで、とんかつにぴったりな副菜にはどういったものがあるのでしょうか?さっぱり食べられてバランスの良い献立を管理栄養士が解説します。

目次

油物でもあとを引かずに食べたい!とんかつの日の献立のポイントは?

家での揚げ物は手がかかるし油や衣などでキッチンが散らかりがち。だからこそ、パパッと作れるメニューで、とんかつをおいしく食べられる献立があるとうれしいですよね。栄養バランスも考えつつ、家族にも喜んでもらえるメニューの組み合わせ方をご紹介します!

副菜には【たっぷり野菜】でヘルシー&胃もたれ予防!

副菜にはなるべく油を使わずに、サラダや和え物などのあっさりしたものを選びましょう。とんかつは揚げ物なので、焼き物や炒め物に比べるとどうしても脂質を多くとってしまいます。胃もたれの原因のひとつに“脂質のとり過ぎ”があるので、あっさりメニューは胃もたれ予防に役立ちます。

また、野菜に含まれる食物繊維には、脂質を吸着してカラダの外へ排出してくれるうれしい効果もあります。食物繊維もたっぷりとれる、野菜料理を取り入れましょう。

あつあつの【汁物】でとんかつを最後までおいしく楽しむ!

とんかつなどの油物のメニューのときに組み合わせたいのは、あつあつの汁物です。汁物は口の中に残った脂を流してすっきりさせてくれるので、とんかつを最後までおいしくいただけます。定番の赤だしの味噌汁は適度な酸味があり、さらにさっぱり感を後押ししてくれます。

赤だし以外にも、普段作っている味噌汁や具だくさんのスープなど、お好みに合わせて用意してくださいね。

とんかつにぴったりな食材は?

きゃべつの千切りはやっぱり万能?

きゃべつに含まれるビタミンU(通称:キャベジン)は脂質の消化を助け、荒れた胃粘膜を整えてくれる作用があるといわれています。とんかつ屋さんでは必ずといっていいほど付け合わせにきゃべつが出てきますが、食べ合わせだけではなく、消化の面でも良い組み合わせだったのです。細かく千切りにされたきゃべつは、ふわっとしながらもシャキシャキ感があり、いくらでも食べられそうですよね。

家庭でもスライサーを使用して、水に1分ほどさらすとシャキッとした食感になり、お店のきゃべつに近づけますよ。

とんかつとレモンは相性バッチリ?

とんかつといえば、レモンを添えて出されるお店が多く、なんとなく相性もいいように思いますよね。

実は、レモンに含まれるクエン酸の酸味には、唾液や胃液の分泌を促して、食欲増進効果があるといわれています。また脂っこいとんかつでも、レモンのさわやかな風味でさっぱり食べられるのもいいですね。さらに、レモンでシンプルに食べることで、とんかつのお肉そのもののうま味も感じることができますよ。

ただし胃もたれしているときは、レモンの酸味が胃の粘膜を刺激してしまうため控えておいた方が良いでしょう。

管理栄養士がおすすめするとんかつの日の時短・献立アイデア

たっぷり野菜でヘルシー&栄養を効率的にとれるバランス献立

ご飯 / とんかつ・きゃべつ・トマト・ソース / 玉ねぎとにんじんのマリネ / かぼちゃと大根の味噌汁

野菜をたっぷりと使い、ヘルシーながらも栄養を効率よくとれる献立です。色の濃い野菜(トマト、にんじん、かぼちゃ)に含まれるビタミンAは、油と一緒にとることで吸収率が高まるため、とんかつの脂っこさを利用して効率よく栄養をとることができます。

玉ねぎとにんじんのマリネは、薄切りにした玉ねぎと、ピーラーで薄切りにした人参をサッと合わせた簡単にできる一品です。酢の酸味でとんかつもさっぱりと食べられますね。

生のたまねぎに含まれるアリシンという栄養素は、豚肉に豊富に含まれるビタミンB1の吸収を促す働きがあることが知られています。ビタミンB1は糖質の代謝に欠かせないので、しっかりと補給しておきたい栄養素です。ほかにも玉ねぎとわかめのサラダなどに代えてもOKです。

胃もたれ対策!さっぱりととんかつを楽しむ献立

ご飯 / とんかつ・きゃべつ・レモン・ソース / 蒸しなすの大根おろし添え / 赤だしの味噌汁

さっぱりと食べられ、消化にもやさしい献立です。とんかつの付け合わせにレモンを添えているので、まずはレモンでとんかつをいただいて最後はソースで……などと楽しみながら食べることができます。

蒸しなすは皮をむいてからラップにくるみ、レンジで2~3分ほど加熱します。手で触れるくらいの熱さになったら縦に割き、包丁で食べやすい大きさにカットするだけで簡単に作れます。大根おろしには消化酵素が含まれているため、消化を助けてくれる効果が期待されています。なすがないときは、きゅうりなどさっぱりした味の野菜に大根おろしを和えても良いですね。赤だしの味噌汁はなめことわかめをたっぷりと入れています。家に赤味噌を置いていない方は、とんかつの日はインスタント味噌汁を利用するのもおすすめ。わかめとねぎをプラスすると、インスタントの味噌汁がさらにおいしく食べられますよ。

時短でもおしゃれに!カフェ風ワンプレートの献立

ご飯 / とんかつ・きゃべつ・ミニトマト / ミックスビーンズときゅうりのサラダ / きのこと野菜のスープ

時短メニューでも見栄えをよくしたいなら、ワンプレートにするとおしゃれな食卓になりますよ。付け合わせのきゃべつの千切りは、スーパーやコンビニで売っているカットされたものを用意してもいいでしょう。

ミックスビーンズときゅうりのサラダは、角切りにしたきゅうりとミックスビーンズをドレッシングで和えただけの簡単メニュー。ミックスビーンズは豆の栄養がとれるうえに、彩りがよくなります。ほかにも、ミックスベジタブルのソテーや、いんげんとコーンのソテーなどでもいいでしょう。

スープはきのこと野菜を使って具だくさんにしています。冷蔵庫にある残り野菜を使うと冷蔵庫の整理にも役立ちます。

惣菜のとんかつを美味しく食べるコツ

お惣菜のとんかつは、衣がしなっとなってしまいますよね。せっかくならとんかつもおいしく食べたいところ。

揚げたての食感を復活させるには、トースターを活用しましょう。電子レンジでなくトースターを使うことで、適度に水分が抜けて衣がサクサクになりますよ。トースターがない場合は、魚焼きグリルで同じように温めることができますよ。

まずはとんかつの下にアルミホイルを敷きます。アルミホイルはくしゃくしゃにすることで水分の逃げ道になります。

次に、焦げ防止のために上にもふんわりとアルミホイルをかぶせます。トースターで5~7分ほどあたためればOKです。

家族に喜ばれる定番メニューのとんかつですが、手作りでもお惣菜でも、おいしく楽しむのが一番です。副菜や付け合わせをちょっとだけ工夫して、時短でも栄養をしっかりとれる組み合わせでいただきましょう。

【参考・参照】
厚生労働省 eヘルスネット 食物繊維

JA筑前あさくら [キャベツ] 栄養価・歴史・選び方・食べ合わせ

エバラ 豚肉のビタミンB1で疲労回復

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