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【脱・自己流】炊飯を極めてご飯名人に!!お米の選び方や保存方法、鍋での炊き方を解説
炊きたてピカピカのごはんは、やっぱり日本の食卓には欠かせないもの! 毎日のように食べているけど、お米の選び方やとぎ方が自己流になっていて、意外と基本を知らない人も多いのではないでしょうか。今回はおいしくごはんを炊くための基本を管理栄養士が紹介します。
お米の選び方
スーパーなどのお米売り場には、たくさんの銘柄のお米が並んでいてどれを選べば良いか迷ってしまいますね。「食感がやわらかいか・硬いか」「しっかり味か・さっぱり味か」「粘りがあるか」など、銘柄や産地によってお米ごとにそれぞれ違いがあります。
日本で1番作られているお米は、誰もが知っている「コシヒカリ」。もっちりと粘りがあり、甘みや旨みが強いのが特徴です。他には、粘りが少なくさっぱりとした味わいで和食にぴったりな「ササニシキ」や、中間くらいでオールマイティーな味わいの「あきたこまち」なども。最近は少量パックのお米も売っているので、実際に食べ比べてみて好みのものを選ぶのもおすすめです。
お米のとぎ方
お米をとぐ目的は、表面についた汚れや精米した後に残った細かいぬかを洗い流すことです。
昔は今に比べて精米技術が未熟でお米の表面にぬかが残りやすく、これを取り除かないとごはんがぬか臭い炊き上がりになってしまっていました。そのため、お米を「洗う」ではなく「とぐ」という表現をするほどゴシゴシとしっかりお米を洗っていたのです。
しかし現在は精米技術も進化したため、強く洗ってしまうとお米が割れて水っぽい炊き上がりになってしまいます。「とぐ」という言葉からイメージするほどゴシゴシと洗う必要はなく、優しく洗うのが正解です。
上手にとぐポイントは?
お米をとぐ際、1回目の水は"おいしい水"を使い、手早く行いましょう。お米は洗っている最中にもだんだんと水を吸い込んでいきますが、最初の1回目に加えた水は特にたっぷりと給水されます。そのため最初に使う水にこだわることで、ごはんがおいしく炊けるのです。
またお米に水を加えるとたちまち白く濁ってきますが、これは表面についたぬかが水に溶け出すため。1回目の水洗いに時間をかけてしまうと、溶け出したぬかがお米に吸い込まれてしまうことになります。2〜3回手早くかき回したら、すぐに水を捨てて新しい水を加えましょう。
どの程度とぐのが正解?
とぎ加減は水の色を見て判断すると良いでしょう。お米が見えないほど真っ白に水が濁っているようだったら、再度水を変えて洗いましょう。目安は水が薄い白色で、うっすらとお米が見える程度。何度も洗ってもでんぷんが流れ出してくるだけなので、水が完全に透明になるまで洗うとかえって良くありません。
浸水は必要?
お米のままでは食べられないけれど、炊飯するとごはんとして食べられるようになるのは、お米の中のでんぷんが糊状になって味も消化も良くなるため。これには大量の水が必要です。
といだ後に炊飯に必要な水を入れたばかりのお米は、中心部までしっかりと水を含んでいません。このまま炊飯してしまうと、炊き上がりが芯のあるごはんになってしまいます。しっかりと中心部まで水を含ませるためには、30分〜1時間程度の浸水が必要です。
しかし、最近の炊飯器には浸水の時間がプログラミングされているものが多いようです。自宅で使っている炊飯器を確認してみて、浸水が不要な場合はすぐに炊き始めても良いでしょう。
鍋での炊飯方法
炊飯器でごはんを炊くのはとても手軽ですが、炊飯器が壊れてしまうなどのトラブルがあった場合などは鍋でも炊飯が可能。お米をとぎ始めてから1時間程度で炊飯が完了するので、炊飯器と時間もほぼ変わりません。どんな鍋でもしっかりと閉まる蓋さえあれば、ごはんを炊くことはできますよ。
鍋の種類によって炊き上がり加減に違いは出てきますが、圧力鍋を除いては、どの鍋でもだいたい同じ工程で炊くことができます。
鍋での炊飯工程
※お使いの鍋や炊飯量によって水分量や時間は変わってくるので、下記を参考にしつつ調整してください。
1. といだお米を30分~1時間程度浸水させる。
2. ざるにあげてしっかり水気をきり、お米を鍋に入れて分量の水を加える。分量の目安は、お米1合に対して180ml程度(好みの炊き加減によって調整する)。
3. 蓋をして、中弱火にかける。
4. 沸騰したら弱火にし、10〜15分で火を止める。
5. 火を止めたら10分蒸らし、蓋を開けてしゃもじでお米をほぐしたら完成。
お米の保管方法
お米売り場には沢山の米袋が常温で積まれているので、お米は長期保存食と思っている人も多いかもしれません。ですが実は、精米したお米は時間と共に酸化して、どんどん劣化が進んでいきます。精米日の新しいものを、1週間程度で食べきれる量で購入した方がおいしく食べられますよ。
また購入時の袋には小さな穴が空いているので、そのままの状態で保管すると酸化が進んでしまいます。チャック付きで空気を抜くことができる袋などに移し替え、温度変化が少なく低温で保存できる冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。
炊飯方法の基本をおさえることで、毎日の食事がもっとおいしくなるかもしれません。ぜひ基本を踏まえ、改めて見直してみてください。