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意外と簡単!たけのこのアク抜きを実践 | 米ぬかがなくてもできる!
皮付きのたけのこを手に入れた場合、どうアク抜きするのが正解なのでしょうか?基本は米ぬかや唐辛子を使ってじっくりと下茹でしますが、できれば簡単にできないかと考える方も多いはず。
この記事では、米ぬかを使った基本のアク抜き方法だけでなく、重曹や米の研ぎ汁を使った方法についても解説します。
たけのこのアク抜きのコツは?
たけのこのアク抜きをする際は、3つのコツを知っておくと失敗なく下処理できます。
コツ1:手に入れたらすぐに茹でる
たけのこは手に入れたらすぐに茹でてアクを抜きましょう。たけのこは時間が経つごとにアクが増え、えぐみが出て苦味やピリっとした刺激を感じやすくなります。
アクが増えてしまう前に、手に入れた当日、または遅くとも翌日にはアク抜きしましょう。
コツ2:皮付きのまま茹でる
たけのこは皮がついたまま茹でる方がアクが抜けやすく、やわらかく仕上がるといわれています。外側の数枚だけ剥き、残りは皮がついたまま茹でましょう。
もし大きい鍋がなく皮付きのまま茹でられない場合は、皮を剥いてしまっても大丈夫です。アクが抜けない、食べられないくらい硬く仕上がってしまう、ということはないので、状況に合わせて皮を剥く・剥かないを選択しましょう。
コツ3:茹でたらそのまま冷ます
たけのこを茹で終わったら、鍋から取り出さずにそのまま放置して冷まします。冷ましている間にゆっくりとアクが抜けていきます。
冷めるのには4~5時間以上かかるため、時間に余裕を持ってアク抜きしましょう。一晩そのまま放置してもOKです。
米ぬかや研ぎ汁、重曹は絶対に必要?
結論からいうと、たけのこが新鮮であれば必要ない場合もありますが、スーパーなどで手に入るものは収穫から日が経っていることもあるため、米ぬかや米の研ぎ汁、重曹を用意してアク抜きする方がいいでしょう。アクやえぐみが抜けるのを助けてくれます。
アク(シュウ酸)が抜けやすくなる
たけのこのアクの主な成分はシュウ酸といいます。米ぬかや研ぎ汁に含まれるカルシウムがシユウ酸と結びついて、アクを減らす効果が期待されています。また米ぬかや米の研ぎ汁、重曹を使って茹でることでたけのこがやわらかくなるため、シュウ酸が溶け出やすくなります。
えぐみ(ホモゲンチジン酸)が抜けやすくなる
えぐみの成分は主にホモゲンチジン酸というものです。アルカリ性である米ぬか、米の研ぎ汁、重曹は、酸性であるホモゲンチジン酸を取り除くのを助けてくれるのです。
【基本】米ぬかを使ったたけのこのアク抜き方法
まずは米ぬかを使った基本のアク抜き方法を解説します。赤唐辛子は米ぬかの臭みを軽減してくれるので、ある場合は一緒に入れましょう。
準備するもの
皮付きたけのこ…2~3本
米ぬか…約1カップ
赤唐辛子(あれば)…1本
※たけのこの本数に合わせて米ぬかの量を増減してください
手順
1. たけのこの外側の皮を2~3枚はぐ。根元に硬い部分が残っていれば切り落とし、穂先は5cmほど斜めに切り落とす。縦に1~2cmほどの切り込みを入れる。
2. 鍋にたけのこを入れ、しっかり浸かるくらいの水(分量外)を入れる。米ぬか、唐辛子を入れ中火~強火にかける。
3.沸騰したら弱火にし、落とし蓋をして1時間ほど茹でる。
たけのこが浮いてこないように、落とし蓋は重みのあるものを使いましょう。落とし蓋がない場合は、一回り小さい鍋のフタや耐熱皿でも代用できます。
4. 1時間ほど茹でたら、たけのこの硬い部分に竹串を刺してみて、スッと通るようであれば火を止めてそのまま冷ます。硬いようであればさらに15~30分茹でて様子を見る。
5.完全に冷めたらたけのこを取り出し、水洗いして皮を剥く。
6. 下に硬い部分が残っていたら、包丁で切り落とす。
保存は水につけた状態で冷蔵庫で保存しましょう。水は1~2日おきに変え、1週間を目安に使い切ってください。
【簡単・時短】重曹を使ったたけのこのアク抜き
次は重曹を使ったたけのこのアク抜きです。重曹を使う場合は時短でき、米ぬかを使うより洗い物も楽に済みます。
重曹を使う場合は、たけのこを半分に切ってアク抜きできるので、火の通りが早くなって時短に繋がります。米ぬかだと、半分に切るとぬかが中まで入り込んでしまいますが、重曹だとその心配がありません。
準備するもの
たけのこ…必要な本数
重曹(食品用)…水1リットルに対し小さじ1
手順
1. たけのこの外側の皮を2~3枚はぐ。穂先と根元の硬い部分を切り落とし、縦に半分に切る。
2. 鍋にたけのこを入れ、たけのこがしっかり浸かるくらいの水(分量外)を計量しながら入れる。水の量に合わせて重曹を入れ、強火にかける。
重曹を入れ過ぎるとたけのこの変色が強くなったり、重曹の味が残ったりしてしまいます。必ず計量しましょう。
3. 沸騰したら、沸騰が続く程度の弱火にし、落とし蓋をして30~40分茹でる。
4. たけのこの硬い部分に竹串を刺し、スッと通るようであれば火を止め、そのまま冷ます。硬いようであればさらに10分ほど茹でて様子を見る。
5. 完全に冷めたらたけのこを取り出し、水洗いして皮を剥く。保存は水につけた状態で、冷蔵庫で保存する。
▼【関連記事】わらびのアク抜きのコツ
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米の研ぎ汁、生米を使う場合は?
米の研ぎ汁や生米を使う場合、方法は米ぬかを使う場合と同じでOKです。時短したい場合は、縦に半分にカットして茹でてください。
たけのこを2~3本アク抜きしたいときは、米の研ぎ汁なら2~3合分の米を研げば十分な水の量になります。生米ならひとつかみ(約1/4カップ)の米を入れてたけのこと一緒に茹でます。どちらの場合も、たけのこの本数によって増減してください。
ただし無洗米には、米ぬかがついていないのでアク抜きには使えません。必ず普通の米を使いましょう。
どっちがおいしくできる?米ぬか・重曹の仕上がりと味の違い
米ぬかと重曹では、アク抜きの仕上がりにどのような差が出るのでしょうか。見た目と味を比較してみます。
見た目は、重曹を使ったものは茶色く変色していますが、米ぬかを使ったものはきれいに仕上がりました。重曹の変色が気になる場合、変色した部分を切り落とすといいでしょう。
食べてみると、米ぬかを使った方がたけのこの香りや甘味が残っており、米ぬかのやさしい風味も感じられました。重曹の方もたけのこの香りは残っており、おいしく仕上がっていますが、米ぬかに比べるとやや劣る印象です。
アクはどちらもきちんと抜けていたので、仕上がりの好みに応じて米ぬかと重曹を使い分けるとよさそうです。
たとえば、きれいに風味よく仕上げたい場合や、たけのこご飯などのたけのこの香りを活かした料理に使いたい場合は米ぬかで。濃い口しょうゆなどで甘辛く煮物にする場合など、風味や見た目を気にしなくてよい場合は重曹で、といった風に使い分けるといいでしょう。
たけのこが大きくて鍋に入らない場合はどうする?
たけのこが大きくて鍋に入らない場合は、皮を剥いてアク抜きしてもOKです。皮がついたまま、または剥いた状態で、鍋に入る大きさに切っても問題ありません。
皮付きのままの方がうまみを感じられてやわらかく仕上がりますが、皮を剥いてもアクはしっかり抜けるため、十分おいしく食べられますよ。
実際、筆者の実家では山のようにたけのこが採れるため、皮を剥いてアク抜きをすることが多々ありました。
調理をして味付けをしてしまえば、わからない程度の差であるため、やりやすい方法で下処理してくださいね。
▼たけのこの切り方マニュアル
たけのこは3つの部位に分けられるのを知っていますか?
形に合った切り方をすれば料理もしやすくなるはず。味比べをしてみるのも面白いかもしれません。
たけのこのアク抜きしないとどうなる?食べても大丈夫?
たけのこをアク抜きしないまま食べると、えぐみを強く感じたり、アクの成分で口がピリピリしたりすることがあります。
またアクの成分であるシュウ酸が多く含まれているため、摂りすぎにより尿路結石症の原因のひとつとなることがあります。
食べてすぐに健康に影響するわけではありませんが、おいしく安全に食べるためにもアク抜きをしましょう。
アク抜きに失敗してえぐみが残ってしまった場合は、下記の対処法を試してみてください。
・もう一度アク抜きをする(茹で汁を捨てて同じやり方でやり直す)
・濃い味付けや天ぷらにする
アク抜きに失敗したたけのこは、シュウ酸が残ってしまっていると考えられるため、気になる方はたくさん食べるのは控えるか、再度アク抜きし直す方がよいでしょう。
▼たけのこを食べると口の中がピリピリする…
たけのこのアクの成分のひとつにシュウ酸があります。シュウ酸が唾液に含まれるカルシウムと結合して結晶化する化学反応が、口の中に違和感が生まれる原因なのだそう。たけのこのアレルギーについて解説します。
アク抜きしたたけのこはどう保存するのが正解?
アク抜きしたたけのこは冷蔵、冷凍のどちらでも保存できます。冷凍すると食感が変わりやすくなってしまうため、使い切る予定があるなら冷蔵保存がいいでしょう。
アク抜きしたたけのこの冷蔵保存方法
深めの保存容器や器にたけのこを入れ、たけのこが浸るくらいの水を入れて、フタかラップをします。1~2日おきに水を変えましょう。
▼たけのこの冷蔵・冷凍保存のポイント
たけのこを美味しく冷蔵・冷凍保存する場合のポイントや、日持ちの目安について詳しく解説します。
旬のたけのこを使ったレシピBEST3
旬のおいしいたけのこを使ったおすすめのレシピをご紹介します。「鶏肉とたけのこの煮物」は冷凍保存したたけのこでもおいしく作ることができますので、ぜひ作ってみてくださいね。
しっかりアク抜きして、旬のたけのこを楽しもう
旬のたけのこは風味がよく、ほんのりと甘みも感じられ、春ならではの味わいが楽しめます。手に入ったらすぐにアク抜きをして、おいしいたけのこをさまざまな料理で味わってくださいね。
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