目次
唐揚げの下味は漬け込み15分でOK!?おいしくジューシーに揚げるコツとは?
カリッとジューシーな唐揚げは、人気の定番メニュー。漬け込んで揚げるだけというシンプルな調理法ですが、下味のつけ方や時間によって仕上がりに差が出ます。この記事では唐揚げの下味のつけ方や、おいしく揚げるコツだけでなく、漬け込み時間による仕上がりの違いまで検証してお伝えします。
唐揚げをおいしく作るには下味が重要!
唐揚げをおいしく作るには、唐揚げの味を決める下味が重要です。
その理由は、下味の量や漬け込み時間によって、味の濃さやジューシーさが決まるから。
下味はしょうゆ、酒、しょうがが基本で、しょうがや酒は鶏肉の臭みを消してくれます。好みに応じてみりんやにんにくを入れてもOK。
下味のコツを知り、おいしい唐揚げを作りましょう!
唐揚げの下味は漬け込み時間がポイント
下味をつけるときに大事な漬け込み時間について、ポイントをお伝えします。
漬け込み時間は15~20分でOK!
鶏肉に下味をつける漬け込み時間は、15~20分でOKです。
意外と短いように思えますが、鶏肉を切っているので味がしみ込みやすく、さらに手でもみ込むことにより、この時間でも十分に味がなじむのです。
漬け込んでいる間は常温に置いておきましょう。そうすることで油と鶏肉の温度差が少なくなり、火の通りが早く、短時間でジューシーに揚げられます。
もし揚げるまでに15~20分以上かかりそうな場合、一旦冷蔵庫に入れておき、揚げる前に取り出して常温に戻すといいでしょう。
長時間漬け込むとどうなる?
長時間漬け込むことで、浸透圧の作用で鶏肉から水分が抜けてしまい、仕上がりが硬くなりやすく、また味も濃くなってしまいます。
冷蔵庫に入れて1晩置いておく方が味がしみ込んでいいのでは?と思うかもしれませんが、ジューシーでちょうどよい味に仕上げたいなら、直前に漬け込む方がおすすめです。
もちろん1晩冷蔵庫に入れておいたからといって、食べられないというわけではありませんので、安心して調理してくださいね。
長時間漬け込みたい場合は下味を薄めに
調理時間の短縮のためなど、長く漬け込みたい場合は下味を薄めにつけておきましょう。調味液の塩分濃度を下げることで、味が濃くなりすぎるのを防ぎ、鶏肉から水分が抜けるのを少しは防いでくれます。
レシピに使われるしょうゆの量にもよりますが、6~7割ほどの量を目安にして漬け込むといいでしょう。
思いがけず長時間置く状況の場合は、調味液を薄める
下味をつけてしまったものの、思いがけず長時間置いておく状況になってしまった場合、調味液を切り、料理酒を使って薄めておきましょう。
調味液を捨てて鶏肉に絡まる程度にし、料理酒を少々入れて薄めておきます。料理酒は鶏肉の量にもよりますが、大さじ1~2杯ほどで十分でしょう。
下味をつけて冷凍保存も可能
鶏肉に下味をつけた状態で冷凍保存も可能です。冷凍保存する場合、下味を長く漬け込むことになるので、先ほどお伝えした通り下味は薄めにつけておきましょう。
解凍は冷蔵庫で時間をかけて解凍する方法がムラなくできますが、時間がない場合は電子レンジの解凍モードで解凍してください。
唐揚げをおいしく揚げるコツ
下味以外にも、唐揚げをおいしく揚げるコツをお伝えします。
衣は片栗粉と薄力粉、どちらがベスト?
唐揚げの食感を決める衣ですが、片栗粉であればカリっと、薄力粉であればしっとりとした仕上がりになります。片栗粉と薄力粉を半分ずつ混ぜ合わせる方法は、それぞれの両方のよいところを味わえ、ちょうどよい食感になります。好みの仕上がりで衣を選びましょう。
お店のようにカリっとジューシーに仕上げたいなら、実は一番おすすめなのは片栗粉+コーンスターチの組み合わせ。以前さまざまな衣の唐揚げを食べ比べした結果「片栗粉+コーンスターチ」が一番カリカリでジューシーに仕上がったのです。
詳しくはコチラの記事にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
▼【徹底比較】カリカリの唐揚げが食べたい!至高の唐揚げを作る“材料”と“揚げ方”
二度揚げでさらにカリッと!
下味や衣がばっちりでも、揚げ方次第でも仕上がりが変わります。おすすめの揚げ方は「二度揚げ」。
はじめは低温でじっくりと鶏肉に火を通し、一旦取り出して余熱で中まで火を通します。そしてもう一度高温で揚げることでまわりがカリっとします。火が通りすぎないので中はジューシー、外はカリっと揚げあがります。
揚げ方についても先ほど紹介した記事で検証していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。
▼パパ料理研究家直伝!“2度揚げ”レシピ
料理研究家の滝村雅晴さんが、簡単なのに「カリッ、ふわっ、ジューシー」に仕上がる唐揚げのコツを3つご紹介します。
検証!漬け込み時間による唐揚げの仕上がりの比較
漬け込み時間は15~20分でOKとお伝えしましたが、長く漬け込んだ場合や、反対に全く漬け込まなかった場合と比べると、仕上がりにどの程度差が出るのでしょうか?実際に唐揚げを作ってみて、検証してみます。
同じ量の鶏肉と調味料を使い、以下の3パターンの漬け込み時間で唐揚げを作ります。
・漬け込み時間なし(調味料を絡ませてすぐに揚げる)
・漬け込み時間15分
・漬け込み時間1晩(冷蔵庫で8時間以上漬けておく)
今回は鶏肉3切れに対し、しょうゆ小さじ2、酒小さじ1、おろししょうが少々、衣は片栗粉を使用しました。
それぞれの見た目、ジューシーさ、味などを比較します。
漬け込み時間なし
漬け込み時間なしの唐揚げは、揚げ色があまりつかず、白っぽい揚げ上がりになりました。
断面にも味がしみ込んでいる様子はありません。
食べてみると、ジューシーさはあるものの、やはり味がなじんでいません。衣の部分にちょっとだけ味を感じるかな?程度です。これはご飯のおかずにならないな……という感想でした。
このあとネギダレやポン酢しょうゆなどをかけて食べるなら、ちょうどよいかもしれません。
漬け込み15分
漬け込み15分のものは、ちょうどよい揚げ色に仕上がりました。箸で持ち上げてみると、3つの中で一番やわらかく感じます。
食べてみると、「これぞ唐揚げ!」という味で、ご飯にもお酒のおつまみにもなるちょうどよい味の濃さです。噛むと肉汁があふれ、ジューシーさも味わえました。
漬け込み時間1晩(8時間以上)
漬け込み時間1晩(8時間以上)のものは、揚げ色が一番しっかりとつきました。箸で持ち上げてみると、やや硬さを感じます。
断面はうっすらと茶色で、中まで味がしみこんでいるのがわかります。
味はかなりのしっかり味。食べ進めると喉の渇きを感じ、飲み物が欲しくなりました。濃い味好きの方にはよいかもしれませんが、途中で味に飽きてしまいそうな濃さです。
食感はパサパサ……とまではいきませんが、噛むと歯ごたえを感じ、ジューシーさはやや物足りないように感じました。
一番はやっぱり「漬け込み時間15分」だった!
食べ比べてみた結果、やはり一番おいしく感じたのは「漬け込み時間15分」のものでした。ちょうどよい味の濃さとジューシーさがあり、おいしいと感じる方が一番多い仕上がりではないでしょうか。時間がないときでも、漬け込み15分でOKなのはうれしいですね。
とはいっても、唐揚げの好みは人それぞれ。好みの漬け時間を探してみてください。
下味をばっちり決めて、おいしい唐揚げを作ろう!
定番メニューの唐揚げをおいしく作れるようになれば、料理の腕にもちょっと自信を持てるはず。下味のつけ方を知り、おうちでおいしい唐揚げを楽しみましょう。
▼唐揚げアレンジレシピ
そのままでも美味しいけれど、「みぞれ和え」や「油淋鶏」「ヤンニョムチキン」など色んな料理に変化させることができる唐揚げ。いつもと違ったアレンジで唐揚げの新たな魅力が発見できます。
▼<番外編>コーンフレークでサクサク食感!レシピ
▼ダイエット中の唐揚げ、もう怖くない
「手作り」「冷凍」「コンビニ」の唐揚げのカロリー比較と、ダイエット中にも唐揚げを楽しむコツを管理栄養士の藤倉詩織さんが解説します。