部屋干し臭はどうすれば消える?洗濯マニアが速乾&臭わなくなるコツを解説!

天気予報が雨だからと部屋干しにしたら、天日干しに比べてニオイが気になる……。そんな経験はありませんか?部屋干しをしても嫌なニオイが気にならず、早く乾く方法はあるのでしょうか?正しい部屋干し方法を洗濯マニアが解説します!

目次

部屋干しをするメリット・デメリットは?

「部屋干し」と聞くと天候によって外に干せないときに仕方なく……というイメージが強いかもしれません。しかし、現代人にとって天候にも時間も関係なく干すことができる部屋干しは天日干しに負けず劣らずメリットいっぱいなのです。

部屋干しのメリット

①服へのダメージが軽減される

衣類の洗濯表示を見るとわかりますが、多くの衣類の洗濯表示には陰干しのマークがつけられています。
これは太陽の光にあてて干すことで衣類が傷む可能性があることを意味します。

紫外線は肌に対して少なからずダメージを与えてしまうことは誰もがご存知だとは思いますが、それは衣類も同じなんです。

また赤や紺など濃い色のTシャツを天日に干していると色が褪せて白っぽくなってしまったたという経験はありませんか?

これは光脱色(退色)といい、染料が太陽の光で分解されることによって起こります。

そのほかにも、タオルなど夏場は長時間外に干すとゴワゴワと硬くなってしまうことがありますよね。これは繊維に必要な水分まで奪われてしまった結果といえます。

部屋干しにしておくことでこういった衣類へのダメージを軽減することができます。

②時間的な余裕ができる

平日働いている方は、休日にまとめて洗濯するというパターンが多くなりがちですが、せっかくの休日が洗濯で半日潰れてしまうのはイヤですよね。

正しい部屋干しのコツを知ると、平日の夜にも干すことが可能。ゆっくり寝ていたい休日の朝に洗濯で大忙し……なんてことがなくなります。

最近は部屋にエアコンが入ってていたり、24時間換気をしてる家庭も多いので、そういった場合は夜はもちろん、冬場も部屋で干す方が早く乾いたりするんです。

エアコンや除湿器を併用することで部屋干し臭の心配をしなくてもよくなりますよ。


③天候に影響されない

さっきまで晴れていたのに、突然バケツをひっくり返したような大雨になる「ゲリラ豪雨」。外出時に家で干していた洗濯物が濡れる心配をする人が多いのではないでしょうか。
そんな心配も、部屋干しであればなんの心配もありませんよね。

④花粉や排気ガスがつかない

天気の良い日に天日干しをすると気持ちの良いものですが、外気には排気ガスや風によって舞い上がったチリやホコリも含まれています。季節や場所によっては花粉、黄砂なども。

これらがせっかく洗った洗濯物に付着し、室内に持ち込まれる原因になることもあります。部屋干しであればこれらの心配も入りませんね。

その他、洗濯物を干すという目的以外にも戸建てやマンションの1階にお住まいの女性にとっては下着など防犯面でのメリットもあります。

部屋干しのデメリット

一方で、誰に聞いても挙がってくるであろう部屋干しの3大悩みといえば次のとおり

  • 生乾き臭
  • 湿度が上がる
  • 干す場所がない


じつは、これらの悩みはちょっとしたコツで回避することができるんです。

部屋干し=生乾き臭が気になるワケ!

2011年、花王株式会社の研究により部屋干し臭の原因は「モラクセラ菌」という菌の代謝物だということが判明しました。

要するに雑菌の排泄物の臭いです。想像すると気持ち悪いですよね……。

このモラクセラ菌は皮脂や汚れを餌として、湿った状態の繊維の中で繁殖します。
5時間以上衣類が湿った状態にあると爆発的に繁殖してしまい、人体に害はないものの臭いは不快極まりなくなってしまうという困った雑菌です。

モラクセラ菌を繁殖させない方法は3つ

  • 雑菌の餌となる皮脂や汚れを残さない
  • 雑菌を駆除する
  • 雑菌が繁殖するまでに洗濯物を乾かす


まずは雑菌を繁殖させないために餌となる皮脂や汚れをしっかり落とせる洗剤が必要になってきます。

「部屋干し用洗剤」は効果があるの?

最近では「部屋干し用」と銘打たれた洗剤が多く発売されていますよね。

部屋干し用には漂白剤が配合されていたり、一般の洗剤よりも酵素の量が増えていたりするものもあるようです。

しかし実際に使い比べてみたところ、効果はあまり変わらないなというのがこれまで数多くの洗剤を試してきた筆者の正直な実感です。

むしろ重要なのは部屋干し用かどうかよりも、その洗剤の液性や特徴だと個人的には思っています。

筆者が部屋干しに最適だと思っている洗剤も部屋干し用専用ではありませんが部屋干し臭をしっかり防止してくれます。

使って実感!部屋干しにおすすめの洗濯洗剤

では部屋干しにおすすめなのはどんな洗剤でしょうか。
筆者が実際に使ってみて部屋干しに最適だと思った洗剤をご紹介します!

アリエール サイエンスプラス7(粉末)

筆者が一般的な洗濯洗剤29種類を洗い較べた時に、もっとも洗浄力が強かった洗剤です。
液性は弱アルカリ性で皮脂や食べこぼしなどの酸性の汚れをよく落とします。 

2021年にP&Gから除菌もできる液体洗剤が発売されましたが、今のところ通常の液体洗剤で除菌ができるものはほとんどありません。除菌をしたいなら基本的に粉末洗剤を選びましょう。

今回ご紹介したアリエールサイエンスプラス7(粉末)は、すでに付いてしまった部屋干し臭をほとんど取り除き、菌の餌になる皮脂もしっかり落としてくれます。
洗濯後は菌の増殖も抑えてくれる、部屋干しには最強の洗剤なのです。

ただ、蛍光増白剤入りなので、生成りの衣類やデリケート衣類には使えません。すべての衣類に使えるわけではないのが残念なところ。

そこで、より幅広い衣類を部屋干しした場合におすすめなのが次の紹介する商品。

花王 アタックZERO

部屋干しには抗菌も除菌もできる粉末洗剤がおすすめではありますが、洗剤は絶対に液体と決めている方も多いでしょう。

そんな方におすすめしたいのが、デリケート衣類も洗える中性洗剤洗剤でありながら高い洗浄力を誇る「アタックZERO」です。

通常、菌の繁殖を抑えるために使われる漂白剤をアタックZEROは配合していません。
アタックZEROの部屋干し臭の防止効果は、雑菌に対してダミーの餌(代謝制御剤)を与えて無害に変えてしまうという新技術によるものです。

この技術は初代のアッタクZEROには使われておらず、2020年5月にリニューアルされた「抗菌プラス」から採用されています。
初期のアタックZEROを使って部屋干し臭が気になったという方も、新しくなったアッタクZEROをぜひ使っていただきたいです。

部屋干しにおすすめの環境とは

洗剤は部屋干し臭を抑えるものを使ったとしても、部屋干し環境が悪いと部屋干し臭は避けられません。
ではどんな場所が部屋干しに最適なのか……

部屋干しに最適な場所とは、太陽光が当たる場所ではなく、風通しのよい場所です。
なぜなら部屋干しの場合は太陽光ではなく、風の力で衣類を乾燥させるからです。

最もおすすめなのは「お風呂場」

室内でこの条件を満たすもっとも部屋干しにおすすめな場所がお風呂場です。

もともと湿気の多いお風呂場には湿気を吸い取るために換気扇がついています。

換気扇をつけていると常に空気が循環しているんですね。

洗濯ものをお風呂場で干すことで、リビングなどの生活圏を湿気させることなく洗濯ものを乾かすことができるのもメリットの一つです。

浴室乾燥機能が付いているとなおいいですが、乾燥機がついていなくてもお風呂場が部屋干しには向いているといえます。

サーキュレーター使用でさらに効率Up!

もしお風呂場の小さな換気だけでは風が弱いなという場合は、サーキュレーター併用しましょう。

サーキュレーターは扇風機よりも強い風を洗濯ものに当てることができ、しかも真上にむけることができるので、衣類の真下から表面だけでなく衣類の内側も早く乾かしてくれます。

日常的に部屋干しする方は安価なものでもいいのでサーキュレーターの購入をおすすめします。

またお風呂場以外にもエアコンの風が当たるところが部屋干しの一等地になります。

暖房使用時は外に干すよりもずっと早く乾かすことができますし、部屋の乾燥防止にもなるので、まさに一石二鳥です。

干す時のコツ

部屋干しで早く乾かすための3つのポイントを紹介します。

アーチ干しにする

長いものを外側に、内側にいくに従って短い衣類を配置することを「アーチ干し」といいます。

このアーチ型に干すことで洗濯ものが早く乾ききるんです。

なぜ早く乾くのはまだ完全には解明されていませんが、LIONがコンピューターシュミレーションをした結果、下降気流が発生することがわかったのだそう。

これによりアーチ干しだとガタガタに干した時よりも早い風が吹き、乾燥時間が早まっているのではないかといわれています。

実際、筆者が試した時は長さをガタガタにして干すよりも30分近く早く乾きました。

洗濯物同士の間隔を開ける

これも風の通りをよくするためです。
間隔をあけることで風の通り道を作ります。

最低でもこぶし1個分、間隔を開けてください。

厚手のものは裏返しにして干す

衣類でもっとも乾きにくい場所は折り重なった縫い目です。

表面が乾いていても、内側の重なった縫い目のところが生乾きだったという経験がある方も多いのではないでしょうか。

衣類を裏返しにして縫い目を表面にもってくることでムラなく乾かしましょう。

これはNG!部屋干しをするときにやってはいけないこと

干す場所が限られている部屋干しでやりがちなのが、カーテンレールに干すこと。これはNGです。

もともとカーテンレールは重いものを吊り下げることを想定してつくられていません。

水に濡れた洗濯物は重くなりますので、カーテンレールが歪んだり、壁から剥がれ落ちてしまう場合もあります。

また窓の結露が洗濯物に移ってしまったり、カーテンにカビが生えてしまったりとメリットよりもデメリットのほうが大きいので要注意です。

このほか、全く風のないところで干してもなかなか乾かずに雑菌が大量発生してしまいます。
風のない場所では干さないようにしてください。

部屋干しが捗るおすすめグッズ

もう何年も完全部屋干し派の筆者宅で実際に愛用しているグッズをご紹介します。

like-it 速乾ハンガー

部屋干しの一等地エアコンに引っ掛けて使う物干しです。

エアコンに引っ掛けているだけなので、釘や工具も必要ありません。

特別な工事もなしに簡単に物干し場所が作れます。使わない時は畳めるのも便利です。

暖房使用時なら厚手のパーカーでも2時間くらいで乾きますよ。

スパイラルハンガー

2020年に省スペースでシーツが干せるグッズとして登場して話題になったものですが2021年にはなんとお馴染みのダイソーでも販売開始されました。

ダイソーのものは100円ではなく500円商品ですが、シーツをスパイラル状になったハンガーに巻きつけて干すことで、干すスペースが1/4になるというスグレモノです。

風も効率よく中まで通るので、平たく干すのと変わらない時間で乾燥させることができます。

衣類が乾きやすいハンガー

この商品はニトリで3本407円(税込)、同じ形状のものが100円ショップでは1本110円(税込)で販売されています。

肩の部分をくるり回すことができて、厚みが2.5cmから8.7cmへ変化します。

肩の部分が開くことにより衣類の内側に空間でできるので、洗濯ものが早く乾くという仕組み。

厚手のTシャツだと、普通のハンガーに比べて1時間も早く乾かせることができました。

サーキュレーターやエアコンを併用するとさらに効果的ですよ。

天日干しと部屋干し、ライフスタイルに合わせてうまく使い分けよう

部屋干しは乾かない、場所がない、臭うという三大デメリットの印象が強いですよね。

ですが、そのデメリットは汚れをしっかり落として、グッズや風を効率よく使うことで解消されます。

コツさえ掴めば時間や天候に囚われない快適な洗濯ライブをおくることができますので、休日のまとめ洗いに不満を感じている方は、ぜひ部屋干しにもチャレンジしてみてください。

天気の良い日に天日干しするシーツの気持ちよさは格別ですし、絶対に部屋干しじゃないとダメということはもちろんありません。

自身のライフスタイルに合わせて上手に使い分けてみてくださいね。

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