【管理栄養士が解説】痛風に良い食べ物とは?痛風予防の食事のポイントを解説

激痛を伴うという痛風は、できればなりたくないものですよね。「痛風に良い食べ物」にはどのようなものがあるのでしょうか?今回は痛風を予防したい方がとりたい食べ物や避けたい食べ物など、食事のポイントを管理栄養士が詳しく解説します。

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目次

痛風を予防するには?

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痛風を予防するには、食べすぎ・飲みすぎなどの生活習慣の見直しが必要です。

そもそも痛風は痛風関節炎(痛風発作)といい、血液中の尿酸値が高い状態が続くことで関節に尿酸がたまり、激しい痛みを引き起こします。多くは足の親指の付け根に痛みが起こり、「痛風」という名前のとおり「風がふいても痛い」ほどの激痛です。

痛風の原因となる尿酸値が高くなるのは、遺伝的な要因もありますが、主に以下のような生活習慣や、肥満が原因です。

・お酒の飲みすぎ
・エネルギー(カロリー)の摂りすぎ
・プリン体を含む食べ物のとりすぎ
・運動不足

心当たりのある方は、これらの生活習慣を見直し、肥満の改善を試みましょう。

すでに痛風を起こしてしまった場合も、再発予防の方法は基本的には変わりません。ただし痛風を起こした、起こしていないに関わらず、通院治療を受けている場合は、医師の指示に従って食事療法を行ってください。

尿酸値が高い状態を放置すると?

尿酸値が高いからといって、必ず痛風になるわけではありません。

とはいっても安心するのはNG。尿酸値が高いことで尿路結石の原因となることもあり、こちらも激痛を伴うことが知られています。

また腎臓の働きを低下させる可能性もあるため、自覚症状がないからといって放置してはいけません。将来的な健康のためにも、放置せず改善できるよう対策しましょう。

「痛風に良い食べ物」ってあるの?

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「痛風に良い食べ物」はさまざまな食べ物がいわれていますが、ここでは高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(※)を参考に紹介します。

ガイドラインでは、

・コーヒー
・チェリー
・ビタミンC
・乳製品(特に低脂肪のもの)
・食物繊維

は痛風リスクを下げる報告があると記載されています。

ビタミンC、食物繊維が摂れる食べ物は以下のようなものがあります。

<ビタミンC>
キウイフルーツや甘柿、レモンなどの果物、ブロッコリー、ピーマンなどの野菜、じゃがいもやさつまいもなどの芋類

<食物繊維>
ごぼうや切り干し大根などの野菜、きくらげやしいたけなどのきのこ類、わかめやひじきなどの海藻類、果物

さらに、下記のような食生活についても尿酸値を下げることがわかっています。

・果物、野菜、ナッツ類、低脂肪乳製品、全粒穀物(玄米、オートミール、全粒粉の小麦、ライ麦など)、豆類、魚類をバランスよくとる
・あわせて肉類や食塩、甘味飲料、菓子類の摂取を減らす

これらの食べ物を積極的にとるだけでなく、尿酸値が高くなる主な原因である食べすぎ、飲みすぎの生活習慣を見直すことも忘れないようにしましょう。

※参照:日本痛風・尿酸核酸学会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版

痛風を予防する食事のコツ

「痛風に良い食べ物」のほかに、尿酸値が高い方が気をつけたい食事のポイントについてお伝えします。

プリン体を多く含むものを控える

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プリン体の1日の摂取量は400mg程度が推奨されています。

食べ物に含まれるプリン体は身体の中で尿酸の材料となるため、摂りすぎは尿酸値を上げる原因となります。以下のようなプリン体を含む食べ物を多くとる習慣のある方は、控えるようにしましょう(※)。

食品中のプリン体含有量(100gあたり)
<極めて多い(300mg~)>
・鶏レバー
・干物(まいわし)
・白子
・あんこう
・太刀魚 など
<多い(200~300mg)>
・豚レバー
・牛レバー
・かつお
・まいわし
・干物(まあじ、さんま) など

またプリン体は動物性の食べ物に多く含まれるため、上記の食べ物以外でも、肉や魚、内臓などをたくさん食べると過剰摂取に繋がります。
動物性食品をとりすぎている方は控え、反対に野菜や豆類などの植物性食品を増やしましょう。

※参照:日本痛風・核酸代謝学会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版

プリン体を控えるのは効果的?

痛風の予防というと、プリン体の制限をイメージする方も多いのではないでしょうか。プリン体を含む食べ物を控えるのも大切ですが、尿酸値を下げるにはプリン体だけ気をつけていてもいけません。

実は食べ物に含まれるプリン体から作られる尿酸よりも、身体の中で作られるプリン体由来の尿酸の方が2倍も多いのです。

ですので、食べ物から摂るプリン体を気にするだけでなく、身体で作られる尿酸が増えないようにすること、また作られた尿酸がしっかり排泄されるような食事の仕方が大切です。

アルコールの摂取、肉類や内臓類のとりすぎ、果糖のとりすぎ、肥満などが尿酸の産生を増やしたり、尿酸の排泄を妨げたりする原因となります。

プリン体の制限とあわせて、以下の内容も実践するようにしてください。

アルコールは控えめに

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尿酸値が高い方は、アルコールは控えめにしましょう。アルコール飲料の中では、ビールが最も痛風リスクを高めることがわかっています。これはビールにプリン体が含まれることが関係しています。

ではビールでないアルコール飲料にすればよいか?というと、そういうわけでもありません。

アルコール自体が尿酸の産生を促し、さらには尿酸の排泄を妨げてしまうため、ビール以外のアルコール飲料でも飲みすぎてしまうと痛風のリスクとなります。

アルコール飲料は、アルコール量換算で1合を目安にし、ビールであれば1日350~500ml程度におさめることが推奨されています。ノンアルコールビールや無糖の炭酸水などを活用して、アルコール量を減らせるよう工夫してみてくださいね。

果糖のとりすぎに注意

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果糖のとりすぎも尿酸値を上げることがわかっています。

果糖は果物に含まれますが、果物には食物繊維やビタミン、ミネラルが含まれるため、むしろ摂取がすすめられています。

果物以外では、果糖は甘いジュースや果物ジュースに含まれます。これらの甘い飲み物をよく飲む方は、水やお茶、無糖のドリンクなどを飲むように習慣づけましょう。

また果糖はショ糖(砂糖)の構成成分であるため、砂糖のとり過ぎも注意が必要です。甘いものもほどほどにしておきましょう。

肥満の方はカロリーを控えめに

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肥満がある方は、肥満を解消することで尿酸値が低下することもわかっています。

野菜たっぷりの食事で食事全体のカロリーを控えめにする、またカロリーの摂りすぎの原因となるアルコール飲料やジュース、お菓子類もほどほどにする、軽い運動も心がけるようにするなど、肥満解消の対策をとりましょう。

水分をしっかりとる

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尿酸値が高い方は、水分を食事以外から2000ml以上を目安にとりましょう。アルコール飲料やジュースではなく、水やお茶を中心にします。

水分をとることで尿酸値が下がるわけではありませんが、飲水量が少ないことで尿路結石ができるリスクとなります。意識して水分補給しましょう。

食事に気をつけて痛風を予防しよう

痛風の予防には、特定の食べ物をとるというよりは、食べすぎ・飲みすぎの習慣の見直しが大切です。また繰り返しになりますが、すでに通院治療を受けている場合は、医師の指示のもと食事療法を行うようにしてくださいね。

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