ごぼうの旬はいつ?安くて栄養価が高い季節と、おいしいごぼうの選び方

おせち料理や豚汁、きんぴらなど幅広い料理に使われるごぼう。料理のイメージから「寒い時期に旬を迎える野菜」とイメージする方も多いかもしれません。しかし、実はごぼうにはさまざまな種類があり、春や初夏に旬を迎えるごぼうもあります。今回はごぼうの種類とそれぞれの旬について、選び方や下処理のポイントとともに解説します。

目次

種類によって異なるごぼうの旬

日本にはさまざまな種類のごぼうが流通しています。実はその種類の違いによって、旬の季節も異なります。

1年中流通している「滝野川ごぼう」(旬:11~2月)

私たちがスーパーなどでよく目にするのは「滝野川ごぼう」という品種のごぼうです。1メートル前後の長さに成長し、細長くしなやかな見た目と豊かな香りが特長です。現在日本で最も多く栽培されているごぼうであり、東京都の滝野川が発祥であることから「滝野川ごぼう」と名付けられました。

滝野川ごぼうの旬は11月~2月ごろの比較的寒い時期ですが、貯蔵性が高いため旬の時期以外も安定して店頭に並んでいます。

やわらかい食感の「新ごぼう」(旬:4~6月)

12月ごろから初夏にかけて、滝野川ごぼうより薄い色味の「新ごぼう」が販売されます。新ごぼうは滝野川ごぼうを早い時期に収穫したもので、長さは30cmほどとやや短め。サッと火を通すだけで食べられるやわらかい食感が特徴です。

新ごぼうの旬は4月~6月ごろです。春から初夏に栽培されることから「春ごぼう」「夏ごぼう」と呼ばれることもあります。

葉から根まで食べることができる「葉ごぼう」(旬:1月~4月)

関西を中心に食べられている「葉ごぼう(若ごぼう)」は、ごぼうと聞いて多くの人がイメージする滝野川ごぼうや新ごぼうとは全く異なる見た目をしています。その見た目に「本当にごぼうなの?」と驚く方も多いでしょう。

葉ごぼうは大きな葉と長い茎、短い根が特徴で、根はもちろん葉や茎まで丸ごと食べられます。シャキシャキとした歯ごたえとほろ苦さが葉ごぼうの魅力といえるでしょう。
主に大阪府八尾市や香川県高松市などで栽培され、1月~4月ごろに旬を迎えます。

※参照:JAグループ「ゴボウ」,大阪府「八尾若ごぼう」,一般財団法人かがわ県産品振興機構 LOVEさぬきさん「葉ごぼう」

おいしいごぼうの選び方

旬のごぼうはその他の時期と比べて新鮮で、風味・香りも格段に増します。鮮度のよいごぼう見分け方を知れば、さらにおいしいごぼうを楽しめますよ。

ここでは全国で手に入りやすいごぼう(滝野川ごぼう)と新ごぼうの選び方を解説します。

滝野川ごぼうの選び方

スーパーなどでよく見かける滝野川ごぼうを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてみてください。

表面にひび割れやシワがない

ごぼうは鮮度が落ちてくると、表面に割れやシワができてきます。できるだけデコボコのない、ツルンとした見た目のものを選ぶことがポイントです。

ひげ根が少ない

ひげ根が多いごぼうは古い可能性があるため、ひげ根が少ないものを選ぶのがおすすめです。

太さが均一で太すぎない

成長しすぎると断面に穴ができ、水分が抜けていく可能性があります。鮮度が落ちてしまいやすいので、あまり太すぎないものを選びましょう。

できるだけ泥付きのもの

泥が付いていると乾燥を防ぐことができ、洗いごぼうよりも風味や鮮度が長持ちします。

新ごぼうの選び方

続いて、新ごぼうの選び方です。新ごぼうは以下の特徴を目安に選んでみましょう。

表面にひび割れやシワがない・ひげ根が少ない・太さが均一

滝野川ごぼうと同じくこれらの特徴があると、鮮度がよい新ごぼうである可能性が高くなります。新ごぼうを選ぶときも、こちらのポイントをチェックしてみましょう。

全体的に白っぽい

全体的に白っぽい色味で、変色している部分がないか確認しましょう。変色はごぼうが傷んでしまっているサインです。

葉・茎が新鮮でみずみずしい(葉と茎が残っている場合)

新ごぼうは葉や茎が付いたまま売られているものもあります。葉や茎がしおれているものは、鮮度が落ち始めている可能性があるため、ハリとみずみずしさがあるものを選びましょう。

※参照:大阪市中央卸売市場「ごぼう」,JAグループ「ゴボウ」

ごぼうの栄養をムダなく摂るコツ

ごぼうには便秘の改善に一役買う食物繊維が豊富に含まれます。また、老化防止や血管の健康維持に役立つポリフェノールを摂ることもできますよ。

ごぼうの栄養やうまみをムダなく摂るためにも、以下のことに注意して調理しましょう。

皮を剥きすぎない

ごぼうの香りやうまみは皮の付近にあります。タワシや丸めたアルミホイルなどで優しく表面をこすって泥や汚れを落とし、皮を剥きすぎないようにしましょう。

水にさらしすぎない

ごぼうのアク抜きをしようと水や酢水に長時間さらしてしまうと、ポリフェノール類も一緒に流れ出てしまいます。また、ごぼう特有の香りが飛んでしまうというデメリットも。

アク抜きは本来えぐみや変色を抑えるためにする下処理ですが、きんぴらごぼうなど味付けの濃い料理に使う場合や、切ってからすぐ調理に使う場合は必ずしもアク抜きをしなくても構いません。えぐみがどうしても気になるときは、水に浸す時間を30秒~1分程度に抑え、さらしすぎないようにしましょう。

下処理の方法については、こちらで詳しく解説しています。

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旬のごぼうをおいしく楽しもう

秋から冬が旬の「滝野川ごぼう」や春から初夏が旬の「新ごぼう」など、ごぼうは季節に応じてさまざまな品種が楽しめる野菜です。旬のごぼうを食卓に取り入れ、それぞれのおいしさを最大限に楽しみましょう。

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