舞茸のカロリーと糖質の量はどのくらい?無駄なく栄養を摂るコツも

秋から冬にかけて旬を迎える舞茸は、独特な香りと歯ごたえが魅力です。ヘルシーなイメージも強く、ダイエット中に取り入れている方もいるのではないのでしょうか?今回は舞茸のカロリーと糖質の量、また舞茸の栄養を効率的に摂るコツを管理栄養士が解説します。

目次

舞茸のカロリー(エネルギー量)と糖質の量はどのくらい?

生の舞茸のカロリーと糖質の量は以下の通りです。

商品にもよりますが舞茸1パックは100gほど。きのこ類は調理する際に石づきを切り落として使用しますが、市販の舞茸は石づきがカットされた状態で売られていることがほとんどです。パック内の舞茸100gすべて食べられると考えると、カロリーは22kcal、糖質の量は0.9gとなります。

他のきのこ類と比較すると?

100gあたりのカロリー・糖質の量を他のきのこ類(しいたけ・えのき・ぶなしめじ・エリンギ)と比較しました。

今回比較した中では、えのき(100gあたり34kcal)、エリンギ(100gあたり31kcal)の順でカロリーが高く、舞茸はぶなしめじと並んで22kcalと低カロリーであることがわかります。また糖質の量もとても少なく、今回比較した中で最も糖質の量が多いえのき(100gあたり3.7g)の4分の1ほど。舞茸はカロリーも糖質も少なく、ダイエット中でもヘルシーに楽しめる食材と言えそうです。

調理法を変えるとカロリーはどうなる?

低カロリーな舞茸ですが、ゆでたり油でいためたりすると、カロリーはどのように変化するのでしょうか?生の舞茸100gをそれぞれ調理した際のカロリーは以下の通りです。

舞茸は火を通すとカサが減るため、ゆで調理の場合には重さは軽くなりますが、カロリーはほとんど変わりません。いため調理の場合は油を使う分2倍以上のカロリーアップになります。しかし、1パック(約100g)の舞茸をいためても50kcalに満たないほどなので、そこまでカロリーの変化を気にする必要はないでしょう。

※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

舞茸には健康に欠かせない栄養素が含まれている

舞茸は低カロリーなだけでなく、腸内環境改善に働く食物繊維をはじめ、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが含まれています。それぞれの栄養素に期待できる効果・効能は次のとおりです。

健康維持に役立つ「β-グルカン」

舞茸には水溶性食物繊維のβ-グルカンが含まれます。β-グルカンは免疫機能を整え、がんやアレルギー症状を改善する効果が期待されています。

また舞茸には、β-グルカンに限らず「食物繊維」が豊富です。食物繊維は腸を刺激し便通をよくしてくれるので、便秘解消にもうってつけな栄養素。また、脂質や糖質の吸収を緩やかにしてくれるため、食後の血糖値が急激に上がるのを防ぎ、コレステロールの吸収を抑えるのに役立ちます。

骨を丈夫にする「ビタミンD」

舞茸だけに限りませんが、きのこ類にはビタミンDがたっぷり含まれます。ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートし、強い骨や歯を維持するのに役立ちますよ。

▼舞茸の栄養はどれくらいすごい?
舞茸は他のきのこ類と比べるとビタミンDが豊富で、100gあたり4.9μgときのこ類の中でもトップクラス。舞茸の栄養に期待できる効果やおすすめレシピも紹介しますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

舞茸の栄養や期待できる効果とは?栄養をムダなく摂れるおすすめの食べ方

風味や食感がよく、さまざまな料理に活躍してくれる舞茸。他のきのこに比べると出番が少なめな舞茸ですが、どのような栄養素が含まれるのでしょうか?よく食べられているきのこ類との比較も含めて、舞茸の栄養と期待できる効果について管理栄養士が解説します。

舞茸の栄養を効率的に摂れる食べ方

舞茸の栄養をムダなく摂る食べ方と、おすすめレシピを紹介します。

油と一緒に摂るとビタミンDの吸収がよくなる

ビタミンDは油になじみやすい性質のビタミンです。炒め物や天ぷらなどにして食べたり、一緒に食べる料理に油を使ったものを選んだりすると、ビタミンDをムダなく摂ることができます。ただし、油を使うとどうしても摂取カロリーは多くなってしまうため、体重が気になる方は食べ過ぎないよう注意が必要です。

【おすすめレシピ】

鮭ときのこのバター醤油

生鮭切り身、舞茸、小ねぎ(あれば)、○しょうゆ、○酒、○みりん、○バター、塩、こしょう、サラダ油

調理時間:15分

食事の最初に食べると、血糖値の急上昇予防に

食物繊維を多く含む食品を食事序盤で食べると、その後に食べた料理の糖質の吸収を抑え、血糖値の急上昇を防いでくれることがわかっています。血糖値は急上昇すると反動で脂肪がため込まれやすくなるため、ダイエット中に舞茸を食べるときには順番を意識してみるといいですね。

【おすすめレシピ】

きのこの塩昆布バター

しめじ、まいたけ、塩昆布、バター、サラダ油

調理時間:10分

冷凍した舞茸を加熱調理する

舞茸などのきのこ類は、冷凍してから調理するとうまみが増すといわれています。その理由は冷凍したきのこを加熱解凍すると、生のきのこを加熱したときに比べ細胞組織が壊れやすいことにあります。きのこの細胞が壊れるとうまみ成分である「グアニル酸」を生み出す酵素の働きが盛んになり、きのこ中のグアニル酸が増えるため、おいしさが引き出されるというわけです。

舞茸のうまみを存分に味わいたいときは、ぜひ冷凍保存を活用しましょう。舞茸は手でほぐしてから冷凍用保存袋に移し、冷凍庫で保存するだけです。使うときは凍ったまま調理します。

【おすすめレシピ】

秋鮭ときのこの和風パスタ

生鮭の切り身、まいたけ、にんにく、小ねぎ(あれば)、スパゲティ、○めんつゆ(3倍濃縮)、○牛乳、塩・こしょう、バター、オリーブオイル

調理時間:20分

※参照:石黒 弥生, 藤原 しのぶ, 佐々木 弘子, 松本 仲子, 菅原 龍幸(2006).「冷凍した食用担子菌類の嗜好性」『日本食生活学会誌』17(3),247-254

低カロリーな舞茸を上手に取り入れよう

舞茸は低カロリーで糖質も少ないだけでなく、食物繊維やビタミンDなど健康に役立つ栄養素も含まれます。栄養を効率よく摂る食べ方もぜひ意識して、ダイエット中でなくても積極的に食卓に取り入れてみましょう。

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