ほうれん草はアク抜き必須!手軽な方法とアクの成分「シュウ酸」について

ほうれん草はアク抜きをしてから調理するのが一般的です。このひと手間が必要な理由は、ほうれん草のアク成分「シュウ酸」を減らすことにあります。そこで今回はほうれん草のアク抜きの手順と、シュウ酸を摂るデメリットについて解説します。

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目次

ほうれん草はアク抜きが欠かせない野菜

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ほうれん草にはえぐみを強く感じさせる「アク」が多く含まれます。このアクの正体は、ほうれん草に含まれる「シュウ酸」という成分。アクが残ったほうれん草は、えぐみにより料理の仕上がりを悪くしてしまったり、私たちの身体に必要のないシュウ酸を摂りすぎてしまったりするデメリットがあります。

そこでほうれん草は調理前に「アク抜き」という下処理を行います。シュウ酸は水に溶けやすいため、アク抜きといえば「たっぷりのお湯で茹でこぼす」方法が一般的です。実際に、鍋に沸かしたお湯で3分間茹でたところシュウ酸がおよそ37〜51%減ったというデータもあります(※)。このようにほうれん草は茹でることで簡単にアクを減らすことができます。

ただしアク抜きをしようと長時間茹でてしまうと、今度は火が通りすぎて食感が悪くなったり、水に溶けやすい栄養成分がどんどん流れ出たりしてしまいます。シュウ酸を減らしつつ、食感や栄養価をできるだけ損なわないベストな茹で加減は「沸騰した湯に入れて2~3分程度」です。あわせて覚えておくと調理の際に役立ちますよ。

※参照:Mindsガイドラインライブラリ「尿路結石症診療ガイドライン2013年版」

シュウ酸の摂りすぎはNG!結石につながるおそれも

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ほうれん草に含まれるシュウ酸は摂取しすぎると結石を作り出すおそれがあることが知られています。「結石」とは腎臓で作られる結晶のことで、結石が増えて尿管に引っかかると「尿酸結石症」を発症し、激しい痛みを引き起こすことも。

結石を予防する方法のひとつが、食事からのシュウ酸摂取量を減らすことです。そのためほうれん草にはアク抜きが欠かせないとされています。ほうれん草は毎日大量に食べるわけでもないので過剰に心配しすぎる必要はありませんが、結石のリスクを考慮すると、できるだけ摂取量を減らした方がよいでしょう。

生で食べるのを避けるのはもちろん、ソテーにしたり、スープの具材にしたりする場合であっても、事前にアク抜きしてから調理に使うことをおすすめします。

ほうれん草のアク抜き方法

アク抜きのやり方はとてもシンプルで、塩を加えたお湯でほうれん草を2~3分ほど茹でるだけ。シュウ酸が茹で水に溶け出るため、ほうれん草のシュウ酸の量をグッと減らすことができますよ。

手順

1. ほうれん草の根元に切り込みを入れてから、全体を洗う

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根元には細かな泥や汚れがついているため、切り込みを入れてから流水で洗い流しましょう。葉先はボウルの中でやさしく振り洗いします。

2. 鍋にお湯を2リットルを沸かす。沸騰したら塩大さじ1/2を加える

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お湯の量に対して、塩は0.25~0.5%の濃度になるように加えます。

3. お湯が沸くまでの間に、ボウルにきれいな水を張っておく

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茹でたほうれん草は、すぐに冷やして火が通りすぎるのを防ぎます。そのため、あらかじめきれいな冷水をボウルに用意しておきましょう。

4. お湯が沸騰したらほうれん草の根元を鍋に入れ、30秒~1分間ほど経ったら葉先まで沈める。さらに1分半~2分半ほど茹でたら火を止める

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火の通りにくい根元から茹で、全体で2~3分ほど加熱します。

5. 鍋から取り出し、冷水にとる

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3で用意した水の中に茹でたほうれん草を移しましょう。水にさらす工程もアク抜きのひとつとなります。

6.水気をしっかりと絞り、カットする

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手でギュッと水気を絞り、お好みのサイズにカットしてください。

電子レンジ加熱でもアク抜きできる?

お湯を沸かす手間がかからず、時短調理に役立つ電子レンジですが、ほうれん草のアク抜きという観点では使用に注意が必要です。茹でたほうれん草と比べてシュウ酸が残りやすく、加熱後水にさらす際、さらし時間を長くとっても茹でたときほどシュウ酸の量が減少しないという報告もあります(※)。

そのため「アク抜きする」という意味では、電子レンジ加熱ではなく「お湯で2~3分間茹でる」方法が適しているといえます。

電子レンジで加熱する方法は、料理に時間が取れないときや、ほうれん草を少量だけ使いたいときに活用するとよいでしょう。ただし、シュウ酸の摂りすぎを防ぐためにも食べる頻度や量には気を付けてくださいね。

※参考:農林水産省「ほうれんそうのお浸しを電子レンジで調理したが、アクが強くえぐみを感じた。アクが気になる場合は、茹でた方がよいのか教えてください。」,松田康子,松本仲子(1999).「調理法の簡便化が食味に及ぼす影響-和え物,浸し物などについて」『日本調理科学会誌』32(1),37-44

アクの残るほうれん草は、カルシウムの多い食品と食べるのがおすすめ

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ほうれん草は本来アク抜きをしてから料理に使いますが、「料理の時短のために電子レンジ加熱をしたい」「アク抜きをし忘れてそのまま加熱調理をしてしまった」ということもあるかと思います。

その場合はカルシウムが多い食品を添えて食べるようにしてみましょう。カルシウムはシュウ酸の排泄を促す働きがあるため、シュウ酸の吸収を抑えてくれますよ。

【カルシウムを多く含む食品例】
牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、サクラエビ、しらす、がんもどき、モロヘイヤなど

また、茹でたほうれん草はアクがしっかりと抜けてほんのり甘みを感じることができますが、アク抜きが十分でないとえぐみや苦みが残ってしまいます。えぐみが強く残りすぎた場合には、お浸しや和え物、ソテーなどしっかりとした味付けにすると食べやすくなります。

ほうれん草は必ずアク抜きしてから使おう!

ほうれん草はあらゆる食品の中でもシュウ酸の量がトップクラス。しかし一度茹でこぼすことでシュウ酸の量を減らし、風味をよくするだけでなく結石を作りにくくすることにもつながります。少し手間に感じるかもしれませんが、ほうれん草はアク抜きしてから調理に使うようにしましょう。

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