レモン白湯は代謝アップに役立つ?飲むときの注意点や作り方を管理栄養士が解説

健康や美容によいと話題の白湯。毎日飲むのが習慣になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな白湯にレモン果汁を加えた「レモン白湯」も近ごろ注目を集めています。レモン白湯には一体どのような効果が期待できるのか、飲むときの注意点や簡単な作り方を管理栄養士が解説します。

目次

レモン白湯とは

白湯にレモン果汁をしぼり入れたり、レモンスライスを加えた飲み物をレモン白湯といいます。レモン白湯は身体を温めることに加え、レモンに含まれるビタミンCなどの栄養素が摂れる飲み物として注目されています。

レモン白湯に含まれる栄養成分

レモン白湯を飲むと、少量にはなってしまうもののレモンに含まれる栄養素を摂ることができます。

レモンに代表的な栄養素といえば「ビタミンC」。ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、血管や皮膚を健やかに保つはたらきがあります。またシミのもとになるメラニンの生成を抑えたり、肌の老化予防がのぞまれたりと、美容にもうれしい効果が期待できます。

レモン白湯に期待される効果

白湯は一般的に「真水を沸かし、飲めるくらいの温度まで冷ましたもの」をさします。インド発祥の伝承医学・アーユルヴェーダにおいては、「老廃物を体外に排泄する飲み物」だと考えられてきました。

そんな白湯にレモンの風味を付けた「レモン白湯」を飲むと、実際にどのような効果が期待できるのでしょうか?レモン白湯だけに限ったことではありませんが、ここでは白湯を飲むことによるメリットを解説します。

代謝が落ちるのを防ぐ

身体が冷えやすい人は、代謝が低下している可能性があります。そこでおすすめなのが白湯などの温かい飲み物を飲む習慣をつけること。身体が内側から温まるため、体温を上げる手助けをしてくれます。

そのため身体が冷えやすい人は習慣的に白湯を飲んで身体を温めるようにすると、代謝が落ちるのを防ぎやすくなると考えられます。

排便リズムが整う

寝起きに白湯や水などの飲み物を摂ることで、胃腸が刺激され排便をスムーズにしてくれます。また身体を温めることで腸の動きが活発になるともいわれるため、起床後に飲むレモン白湯は腸を刺激するのにおすすめの飲み物だといえるでしょう。

脱水の予防になる

日本人は1日に必要な水分量を飲み物や食事から十分に摂れていないといわれています。不足している水分量はおよそコップ2杯分。水分を摂らなさすぎると脱水症状を起こす原因になってしまいます。

レモン白湯を習慣的にいつもの水分補給にプラスすることで、脱水予防につながると考えられます。

また水分の摂り方としては、1日の中でこまめに少量ずつ水分補給することを意識しましょう。一度にガブガブ飲むことは避け、時間を分けてコップ1杯ずつ飲むようにするとよいですね。

※参照:厚生労働省「「健康のため水を飲もう」推進運動」

ダイエットや美容への効果はある?

ここまでレモン白湯のメリットを紹介しましたが、レモン白湯自体に直接体重を減らす効果や、美容に役立つ効果があるかどうかについては、現時点ではわかっていません。

ダイエット・美容効果を過剰に期待してレモン白湯ばかりを飲むのではなく、水分補給のひとつの選択肢としてレモン白湯を取り入れるとよさそうです。

レモン白湯を飲むときの注意点

レモン白湯を飲むときに気を付けてほしい2つの注意点を解説します。

レモン白湯ばかりで水分補給しない

レモン白湯で使用するレモンは酸性が強い食材です。長時間レモン白湯を飲み続けたり、1日の中で飲む頻度が多くなりすぎると、口の中が酸性にかたむいてしまい歯を溶かす原因となりえます。また酸性が強い食材は胃腸への刺激になりやすいというデメリットも。

レモン白湯は1日1杯程度までにして、残りの水分補給は何も加えていない白湯やミネラルウォーターなどにするなど、工夫をしながら取り入れるようにしましょう。

ある程度冷ましてから飲む

温かい飲み物は身体を内側から温めてくれますが「65℃以上の非常に熱い飲み物は食道がんのリスクを高める」という報告が国際がん研究機関より発表されています。

レモン白湯を飲むときは「身体をしっかり温めたいから」とアツアツの状態で無理に飲むのではなく、飲みやすい温度まで少し冷ましてから飲むようにしましょう。

※参照:農林水産省「アツアツな飲み物にご注意!」

レモン白湯の作り方

家族と一緒に飲む場合など、一度にコップ数杯分のレモン白湯を作りたい場合には電子ケトルを使って白湯を作る方法が手軽でおすすめです。もっとたくさんの量を作りたい場合には、鍋ややかんを使って白湯を用意しましょう。

またレモンを加えたり沸騰させたりした水道水は、消毒に使われる塩素の効果が失われるため、空気中の雑菌などが繁殖しやすくなります。できるだけすぐに使う分だけ沸かすようにしましょう。

※参照:神戸市水道局「水道水を飲もう」

電子ケトルを使用する作り方

1. ボウルなどにレモンをしぼる(コップ1杯につきレモン1/2程度)

市販のレモン果汁大さじ1でも代用できます。

2. 電子ケトルでお湯を沸かす

3. コップ1杯につき約200mlのお湯を注ぎ、レモン果汁を加えてよく混ぜる

レモン果汁の量は好みに合わせて調整してみましょう。またレモンスライスを入れてもおいしくいただけます。レモンスライスを入れる場合はレモンを皮ごと使用することになるため、国産の防カビ剤不使用のレモンを選ぶと安心です。

電子レンジを使用する作り方

レモン白湯を1杯だけ飲みたいという場合には、電子レンジを使うのも手軽でおすすめです。

1. コップに水200mlを注ぐ

2. 電子レンジに入れ、600Wで1分半~2分加熱する

3. 小皿などにレモン1/2個をしぼる(市販のレモン果汁大さじ1でもOK)

レモンは白湯の入ったコップの中に直接絞り入れてもかまいません。レモンを絞った際、コップの中に種が入ってしまった場合は、スプーンなどで取り除くようにしましょう。

4. コップを電子レンジから取り出したら、レモン果汁を加えてよく混ぜる

1日1杯の楽しみにレモン白湯を取り入れよう

レモン白湯を飲むだけで体重が減ったり、肌がきれいになったりするということは今の時点ではいえなさそうです。しかしレモン白湯で身体を温めることは代謝の低下を防ぎやすくし、また寝起きの腸を刺激するのにも役立ちます。家でも簡単に作れるので、気になる方はぜひ1日1杯を目安に取り入れてみてくださいね。

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