キャベツは食べすぎると身体に悪い?1日の目安を管理栄養士が解説

比較的安価に手に入りやすく、毎日の食卓になじみのあるキャベツ。野菜たっぷりが良いとは言え、キャベツを食べ過ぎてしまうことにデメリットはないのでしょうか?今回はキャベツの食べ過ぎによる影響や、適切な量について管理栄養士が解説します。

目次

キャベツの食べ過ぎにより考えられるデメリット

キャベツを多少食べすぎたとしても、通常考えられる量であったり、頻度が低かったりすればほとんどの場合で心配いらないでしょう。

大量に、かつ長期間続けて食べ過ぎてしまうと、デメリットが起こることも考えられます。

便秘や下痢などお通じトラブルになる

キャベツに含まれる食物繊維は、適量であれば便通に良い働きをしてくれます。一方で、大量に摂り過ぎることで消化不良により下痢を起こしたり、反対に便秘を悪化させたりすることもあります。

胃痛や吐き気などが起きる

食物繊維の摂り過ぎや、食べ物がたくさん胃に入ることで胃に負担がかかり、胃痛や吐き気などが起きる恐れがあります。

ほかの栄養素が不足し思わぬ不調の原因になることも

キャベツばかり食べることで栄養素が偏ったり、食物繊維の摂り過ぎにより栄養素の吸収を阻害してしまうことがあるため、思わぬ不調の原因になる場合も。

キャベツには食物繊維やビタミンCなどの栄養素は豊富に含まれますが、カルシウムや鉄、ビタミンAなど、色の濃い野菜に多く含まれる栄養素は豊富ではありません。キャベツばかりでなく、他の野菜もバランスよく取り入れることが大切です。

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どのくらいだと食べ過ぎになる?

どのくらいが食べ過ぎになるかは断言できませんが、たとえばキャベツ1玉を毎日続けて食べるような食生活は推奨できません。

キャベツ1玉1200g(可食部1020g)には食物繊維が18.4g含まれます。18~64歳の食物繊維の摂取量の目標量は男性21g以上、女性18g以上ですので、キャベツ1玉で1日分の食物繊維をほぼ摂ってしまう計算になります。

ほかの野菜や果物、白米などからも食物繊維を摂ることを考えると、キャベツを1玉食べるのは、食べ過ぎと言えるでしょう。

※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

キャベツの食べ過ぎ、これは大丈夫?

キャベツを食べ過ぎてしまったとき、心配が少ないものについてお伝えします。

太る心配はしなくてOK!

キャベツは野菜の中でもカロリーが低いため、食べ過ぎても太ってしまう心配は必要ありません。たとえばキャベツ4分の1個(可食部255g)と少々たくさん食べても、カロリーは54kcalほど。これはおにぎり約3分の1個のカロリーです。

食事にたっぷりの野菜を取り入れることで、満腹感を得られやすくなりダイエットにも役立ちます。安価で手に入りやすく、さまざまな料理に使えるキャベツは積極的に取り入れたいものです。

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甲状腺腫の原因となる心配は少ない

キャベツには甲状腺腫を誘発する「ゴイトリン」という成分が含まれます。ですが、キャベツを通常考えられる量食べる程度であれば、ゴイトリンの摂取しすぎを心配しすぎる必要性は少ない、とされています(※)。

先ほど伝えた通り、毎日1玉を続けて食べるのは明らかに食べ過ぎですので、他の野菜もバランスよくとるようにしましょう。

※参照:国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所 健康・栄養フォーラム「キャベツに含まれる成分について」

キャベツの適切な量とは

キャベツの適切な量は、とくに決まりがあるわけではありません。しいて言うなら、厚生労働省による「健康日本21」では、キャベツのような色の薄い野菜の目安は1日230g程度となっているため、1日230g程度(4分の1個弱)までを目安にしても良いかもしれません。

色の濃い野菜もバランスよく取り入れる必要があるため、キャベツばかりに偏らないよう気をつけてくださいね。

※参照:厚生労働省「健康日本21(栄養・食生活)」

キャベツはほどほどに!色々な野菜を取り入れよう

キャベツの食べ過ぎはさまざまなトラブルの原因になることも。適量であればさまざまなメリットがあるため、他の野菜もあわせてバランスよく取り入れましょう。

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