お腹のガス抜きによい食べ物とは?即効性はある?お腹の張る悪習慣もチェック【管理栄養士監修】

お腹のガス抜きによい食べ物は、どのようなものがあるのでしょうか?
また、ガス抜きに即効性のある食べ物があるかどうかも気になりますよね。

そして、お腹にガスがたまりやすい方は、悪習慣が続いてないかチェックしてみることも大切です。

今回の記事では「お腹のガス抜きの食べ物」「即効性はあるか」「ガスがたまる悪習慣」について管理栄養士が解説します。

目次

そもそもお腹にガスがたまるのはどうして?食べ物でガス抜き可能?

ガスがたまり、お腹が張る原因は以下のようなものがあります。

・腸内環境の乱れ
・消化不良
・食物繊維の摂りすぎ
・月経前の腸の運動の低下
・病気(過敏性腸症候群、婦人科系疾患など)

食べ物が原因となることもあれば、女性特有の原因、また病気に関わるものもあります。

食べ物で対処できるものもありますが、お腹の張りが続くときや体調に違和感のある場合は病気が隠れていることも考えられるため、一度医療機関を受診しましょう。

お腹のガス抜きによい食べ物とは

お腹にガスがたまらないようにするには、腸内環境を整える食べ物を取り入れることが大切です。

悪玉菌が優勢である乱れた腸内環境では、悪玉菌がガスを発生させてしまい、お腹が張って苦しい状態を作ってしまいます。

腸内環境を改善する食べ物は「善玉菌として働く乳酸菌を含む食べ物」「善玉菌のエサとなり増やす作用のある食べ物」があります。
詳しく見ていきましょう。

ヨーグルト

ヨーグルトには、乳酸菌やビフィズス菌が含まれており、腸の中で善玉菌として働く作用があります。

乳酸菌は腸の中で定着しにくいため、毎日とることが大切です。

手軽に取り入れやすいヨーグルトなら、毎日続けやすいでしょう。

納豆

納豆に含まれる納豆菌は、ヨーグルトと同じように腸内で善玉菌として働いてくれます。

さらに、納豆には食物繊維が含まれることもあり、善玉菌が増えるのを助けてくれます。

朝ご飯の定番として、毎日でも取り入れたい食べ物です。

▼納豆に期待できる10の効果とは?
納豆は大豆と発酵食品の両方の効果を得られるため、スーパーフードともいわれる優れた食べ物です。管理栄養士が納豆に期待できる10の効果と納豆に関する疑問について解説します。

納豆の優れた10の効果!健康・ダイエット・美容に期待できる効能を管理栄養士が解説!

スーパーフードともいわれる納豆には、高血圧予防や血圧サラサラ、腸活、免疫機能の維持、ダイエットなど、数々の効果効能が期待されています。 また、納豆の効果を最大限に高めるためには、どのような食べ方がおすすめなのでしょうか? 今回の記事では「納豆の効果10つ」「効果的な食べ方」について、管理栄養士が解説します。

ぬか漬け

ぬか漬けには、植物性の乳酸菌が含まれます。生きて腸まで届く乳酸菌として知られており、腸内の善玉菌を増やすのに役立ちます。

コンビニやスーパーで市販されているものでもよいですし、ブームとなっているぬか床づくりにチャレンジしてみるのもよいでしょう。

さつまいも

さつまいもは食物繊維が豊富なうえに、レジスタントスターチという腸活によい成分も含まれています。

レジスタントスターチは消化されにくいでんぷんのことで、腸内で善玉菌を増やす働きをします。

食物繊維の効果をさらに高めてくれるため、ガスがたまりやすい方は意識して取り入れたい成分です。

さつまいもは料理だけでなく、おやつの代わりとして取り入れるのもよいでしょう。

▼おいしいだけじゃない!さつまいもの栄養とは
さつまいもはさまざまな栄養素を豊富に含み、美容やダイエット、健康づくりにも役立ちます。さつまいもに期待される効能や取り入れ方のコツが気になる方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。

【さつまいもの栄養】毎日食べるなら1日約1/3〜1/2本が最適量!太らない食べ方を管理栄養士が解説!

美容やダイエットによいといわれるさつまいも。 具体的にはどのような栄養や効能が期待でき、ほかの食べ物と比べどの程度優れているのでしょうか? また、栄養豊富なさつまいもは、甘いために「太るのでは?」と心配になる方も多いはず。 今回の記事では「さつまいもの栄養」「太らない取り入れ方」について、管理栄養士が解説します。

バナナ

バナナはオリゴ糖、食物繊維を含む食べ物で、腸内で善玉菌が増える手助けをしてくれます。

ヨーグルトとの相性もよいため、バナナヨーグルトとして食べるのもよいでしょう。

▼バナナを食べて高血圧とむくみ予防!
バナナに含まれるカリウムには血圧の上昇を防いだり、むくみを解消したりする効果が期待できます。バナナのカリウムに期待できる働きと過剰摂取のデメリットについて管理栄養士が解説します。

バナナにはカリウムがたっぷり!注目の働きと、過剰摂取のデメリットを管理栄養士が解説

バナナといえば糖質やカロリー(エネルギー)の多さに注目が集まりがちですが、実はカリウムもたっぷり含まれています。カリウムとはいったいどのように働く栄養素なのでしょうか。また「摂りすぎは身体によくないのか?」という点も気になるところですよね。そこで今回は、バナナの代表的な栄養素「カリウム」について管理栄養士が解説します。

きのこ類

しいたけ、エリンギ、しめじ、えのきたけなどのきのこに含まれる食物繊維は、腸内にたまった有害物質を便として排出する手助けをするため、腸内環境改善に役立ちます。

きのこ類は冷凍もできるため、ストックしておき、味噌汁の具材や炒め物などに活用しましょう。

▼簡単に作れて栄養たっぷり!きのこのヘルシーおかず
きのこは価格がお手頃で種類も豊富。和風・洋風のどちらにアレンジしても味わえる便利食材です。疲れた日でも簡単に作れるヘルシーおかずを紹介します。

力尽きた日の神!【きのこ】安いだけじゃない「ちゃちゃっと簡単!ヘルシーおかず」6選

食物繊維などの栄養たっぷりのきのこは、ぐったり疲れた時こそ、ちゃちゃっと調理して身体に取り込みたいもの。しかも安定的にリーズナブルだから節約食材としても超万能なんです!

お腹のガス抜きに即効性のある食べ物はある?

お腹のガスを一刻も早く抜きたいとき、即効性のある食べ物があるとうれしいですよね。
ですが、残念ながら即効性が期待できる食べ物はありません。

ただし、お腹が苦しいときに避けたい食べ物はあります。
たとえば先ほど紹介したさつまいもやきのこ類はガスを発生させやすいことが知られているため、食べるとかえって苦しくなってしまうこともあります。
以下のような食べ物は、できるかぎり避けましょう。

【ガスを発生させやすい食べ物】
さつまいも、きのこ、豆類、栗、炭酸飲料、カフェイン飲料、アルコール飲料…など

また消化不良や食物繊維の摂りすぎによってもガスが発生してしまうため、苦しいときは消化のよい食べ物を選ぶのもよいでしょう。

【消化のよい食べ物】
お粥、雑炊、食パン、プリン、豆腐、ポタージュスープ、りんご…など

お腹が張りやすい食べ物や、ガスがたまる悪習慣がないかチェックしよう

ガスがたまってお腹が張るときや便秘が続くときは、腸に良い食べ物をとるだけでなく、悪い食べ物を控える、悪い生活習慣を改善するなどの視点も大切です。

お腹の張りや便秘の原因を作る悪い習慣を6つ解説しますので、当てはまっているものがないかチェックしてみましょう。

大豆製品や魚より肉が多い

肉類中心の食生活は、腸内環境を悪化させます。
肉類に含まれる動物性たんぱく質は腸内で悪玉菌を増やし、ガスの発生や便秘、腐敗物の増加などの原因になります。

1日3回の食事の中で、たんぱく源が肉類ばかりの方は、最低でも1食は大豆製品や魚に代えてみましょう。

たんぱく質を多く摂っている

筋肉をつけるために高タンパクな食べ物を意識的に取り入れていたり、糖質制限ダイエットをしていたりする人は、たんぱく質の摂りすぎになりがちです。

たんぱく質に含まれる窒素は、悪玉菌のエサとなり、ガスをため込む原因になります。

たんぱく質は摂れば摂るほどよいというわけではないため、お腹にガスがたまりやすい方は、摂取量を見直したほうがよいかもしれません。

主食を減らしている

ごはんやパン、麺類には、意外にも食物繊維を豊富に含んでいます。
主食を減らしたり、まったく食べなかったりする食生活では、食物繊維が不足し腸内環境を乱す原因になります。

穀類は太るイメージがありますが、適量であれば心配ありません。
また玄米や小麦ブラン(ふすま)を使ったパンなど、より食物繊維を摂れるものを取り入れるとよいでしょう。

野菜や果物をとる量が少ない

野菜や果物をとる量が少ないと、食物繊維が不足しがちです。
日本人の野菜の摂取量は、あと小鉢1皿分ほど不足しています。また果物も若い世代は食べない傾向にあります。

冷凍野菜やカット野菜などを利用すると、手軽に野菜の量を増やせますよ。
また、おやつを果物に代えたり、朝食に取り入れたりと、果物を毎日とれるよう工夫してみましょう。

朝ご飯を食べない

朝ご飯は胃腸を刺激して目覚めのスイッチを入れ、排便をスムーズにしてくれます。
朝ご飯を食べる習慣がない方でも、なにかしら口にするようにしましょう。

腸内環境を整える働きのある、ヨーグルトやバナナなどは食欲がないときにもぴったりですよ。

▼ダイエットするなら「朝ごはん」抜きはNG!?
朝ごはん抜きがダイエットにNGといわれるのは、どのような理由があるのでしょうか?管理栄養士が朝ごはんの大切さと、朝ごはんを抜いてはいけない理由を解説していきます。

全てのダイエットが無駄になる!?朝ごはんを絶対食べるべき理由とは【管理栄養士監修】

ダイエットに「朝ごはん抜きはNG」ということをご存じですか? 食べなければカロリーを抑えられると思うかもしれませんが、実は逆効果。 朝ごはんをしっかり食べることがダイエット成功のポイントです。 今回の記事では「朝ごはんの大切さ」と「しっかり食べてやせるおすすめメニュー」について、管理栄養士が解説します。

運動不足

運動不足は、腸の動きをにぶらせ、便秘や腸内環境悪化の原因となります。
また、便を押し出すための腹筋などの筋力が低下していることも、便秘を引き起こしガスを発生させる一因です。

ウォーキングやヨガ、ストレッチや自宅でできる軽い筋トレなどを取り入れて適度な運動を行い、腸を刺激し、筋力アップを目指しましょう。

▼食べ物だけじゃない?おならが出る原因
おならは生理現象ですが、たくさん出てしまうと困ってしまうもの。おならは食べ物のほかに、早食いや腸内環境の乱れが原因で出ることもあります。これらの対策をして、おならをできる限り防ぎましょう。

おならがよく出る食べ物はあるの?おならがでる3つの原因とおならを減らす方法を解説!

人前で出てしまうと恥ずかしい「おなら」、なんとしてでも防ぎたいですよね。おならがよく出る食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか?今回はおならの原因をはじめ、おならが出やすくなる食べ物や、おならを防ぐ対策法について解説します。

お腹のガスの原因はさまざま!自分に合った改善方法を見つけよう

今回の記事では「お腹のガス抜きによい食べ物」について、管理栄養士が解説しました。

お腹のガスは、腸内環境の乱れや食べ方などが原因となることがあり、食べ方で改善が期待できます。
即効性のある食べ物はありませんが、苦しいときはガスを発生させない食べ物を選んでくださいね。

お腹にガスをためないために、少しずつ生活を見直していきましょう。

▼便秘・ダイエットにお悩みの方へ〜腸活レシピ15選〜

【腸活レシピ15選】腸内環境を整える!おすすめ食材たっぷりで調理簡単なメニューを管理栄養士が解説!

便秘対策、ダイエット、体質改善などに注目される腸活。 腸活には、どのようなレシピがよいのでしょうか? 簡単に作れて、腸活によいといわれるおすすめ食材をたっぷりとれるレシピだとうれしいですよね。 今回の記事では「腸活におすすめレシピ15選」について、管理栄養士が解説します。

▼お腹の調子に悩んだ時の注意点やおすすめレシピをご紹介します。

【管理栄養士が解説】胃腸の調子が悪い時に!消化の良い食べ物とメニュー例

胃もたれしているきや、お腹の調子を崩しているなどの胃腸の調子が悪いとき、お腹に優しい食べ物で少しでも辛さをやわらげたいですよね。このようなときは消化にいいものを食べて、胃腸を休ませてあげるのが回復への近道です。 では具体的に、どのような食べ物が消化に良いのでしょうか。消化の良い食べ物・悪い食べ物の例や調理の仕方のコツ、コンビニで手軽に手に入るおすすめのメニューを管理栄養士が解説します。

レシピ
ランキング

全体ランキング