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【結論】ラカントに危険性はなし!管理栄養士が上手な取り入れ方や適量を解説します!
カロリーや糖類がゼロであるラカントは、糖質を控えたい方やダイエット中の方にぴったりな甘味料です。
しかし、健康への影響などの危険性があるのでは?と不安に思う方もいるでしょう。
今回の記事では「ラカントの危険性」について、管理栄養士が解説します。
そもそもラカントとは?危険性はあるの?
ラカントは正しくは「ラカントS」といい、サラヤ株式会社の商品名です。
(以下、本記事では「ラカント」と表現します。)
ラカントは中国原産の羅漢果(らかんか)というウリ科の果実から抽出されるエキスと、エリスリトールという甘味料が原料である甘味料です。
料理やお菓子づくり、飲み物の甘みづけなど、さまざまな使い方があります。
カロリーと糖類がゼロであるため、糖質が気になる方やダイエット中の方が甘いものを楽しみたいときに役立ちます。
エリスリトールは分類上「糖質」にあたりますが、エネルギー代謝の影響を受けないため、糖質でありながらカロリーを含みません。
また血糖値を上げるブドウ糖を含まないため、血糖値やインスリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌に影響しないことも知られています。
※参照:サラヤ株式会社「ラカントとは」
ラカントは危険性があるの?
ラカントは「危険性がある」といわれることがありますが、適切な量であれば心配ないと考えられます。
サラヤ株式会社のウェブサイトによると、原料である羅漢果の高純度エキスとエリスリトールはどちらも100%天然素材であり、安全性の管理がなされているとのことです。
エリスリトールは「人工甘味料なのでは?」と思うかもしれませんが、ブドウやスイカ、メロンなどの果物、味噌や醤油、ワインなどの発酵食品にも含まれる天然の甘味料です。
エリスリトールは1999年にJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)がADI(一日摂取許容量)を「特性せず」としており、極めて毒性の低い物質である成分と考えられています。
またEUの食品科学委員会(SCF)でも「安全である」と結論づけられています。
このことから、適量であれば健康への影響を心配しすぎる必要性は低いということがいえますが、通常の食事の範囲を超えての安全性に関しては現時点でわかっていないため、大量摂取や長期摂取は注意した方がよいでしょう。
大量摂取や長期摂取は注意が必要
ラカントに使用されるエリスリトールは、大量摂取や長期摂取により健康に影響する恐れがあります。
大量摂取:お腹がゆるくなる可能性がある
エリスリトールはほとんど消化されないため、たくさんとるとお腹がゆるくなることがあります。
具体的な量をあげると、成人ではエリスリトールを30~40gとると、下痢になる可能性があるとされています。
個人差や体格による違いもあるため、体調を見ながら量を調整するようにしましょう。
長期摂取:食べすぎを招く可能性がある
エリスリトールに限ったリスクではありませんが、カロリーゼロの甘味料を摂取することで、食べすぎを招いてしまう可能性が指摘されています。
これは、食べたあとに血糖値が上がらないため脳が「もっと食べなければ」と勘違いすることが理由として考えられています。
毎日使うというよりは、甘いものを楽しみたいときに適度に活用する方がよいかもしれません。
ラカントは糖尿病になる危険性がある?
「ラカントは糖尿病になる可能性がある」というウワサを耳にして不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、ラカントは摂取しても血糖値やインスリン分泌に影響しないことが知られている商品です。
血糖値が気になる方でも、ラカントなどの血糖値に影響しない甘味料を取り入れることで、甘いものを楽しめる選択肢が増えるでしょう。
しかし、甘いものを好む習慣は、糖質やカロリーの過剰摂取による糖尿病のリスクがあるといえるため、気を付けたい習慣です。
甘さに慣れるとより強い甘さを求めてしまうこともあるため、糖尿病の予防には、甘いものをなるべく控えた習慣が望ましいでしょう。
ラカントの上手な取り入れ方【適量なら危険性はない】
サラヤ株式会社のウェブサイトによると、ラカントの上限量や目安量は設定されていません。
しかし、エリスリトールは30~40gほど(成人の場合)でお腹がゆるくなる可能性もあるため、体調にあわせて量を調整するようにしてください。
例えば下記のような糖質、カロリーを控えたいシーンでラカントが役立ってくれるでしょう。
・お菓子づくりをするとき
・コーヒーや紅茶に甘みを付けたいとき
・料理にたくさん砂糖を使いたいとき(煮物など)
なるべく甘いものをとる習慣は控えたいのですが、上手に活用するとよいでしょう。
ラカントとパルスイートはどう違う?
ラカントと並んで販売されていることの多いパルスイートは、味の素株式会社の商品です。
パルスイートは「アスパルテーム」などの甘味料が使われた糖類ゼロの低カロリー甘味料で、血糖値にほどんと影響を与えないとされています。
パルスイートはいわゆる「人工甘味料」といわれる食品添加物が使用されていますが、厚生労働省により安全性が確認されているものなので、必要以上に怖がる必要はありません。
ラカントは砂糖と同じ程度のやさしい甘さが特徴ですが、パルスイートは少量でもすっきりとした甘さです。
またどちらも加熱料理やお菓子づくりに使えます。
どちらがよいとは言いづらいのですが、原料の違いや仕上がりの好みによって使い分けてもよいでしょう。
ラカントの危険性は適量であれば心配なし!上手に活用しよう
今回の記事では「ラカントの危険性」について、管理栄養士が解説しました。
ラカントは現時点では危険性があるという情報はありません。
しかし、どの食べ物にもいえることですが、ひとつの食べ物をたくさんとり続けると、健康に影響することも考えられます。
大量摂取や長期摂取に気を付けて、甘いものを楽しみたいときに上手に活用しましょう。