熱中症対策の飲み物3選!手作りの方法や正しい水分補給方法を管理栄養士が紹介

暑い時期は熱中症対策が重要ですが、麦茶やスポーツドリンク、経口補水液など、どの飲み物がよいのか迷ってしまうこともありますよね。
正しい水分補給をしないと、かえって熱中症の原因となる場合や健康に影響する場合もあります。
状況別の飲み物の選び方や、正しい水分補給のやり方を知り、熱中症を予防しましょう。

今回の記事では「熱中症対策の飲み物」について、管理栄養士が解説します。

目次

熱中症の原因

熱中症になる原因は、気温や湿度の高さや、屋外での作業や運動などがありますが、不適切な水分補給によっても起こります。

水分の摂取量が足りないと、汗によって体温を下げることができなくなり、体に熱がこもり熱中症を引き起こします。

また水分ばかり補給して、塩分をとらない場合も注意が必要です。

汗によって塩分が失われるため、血液中のナトリウム濃度が下がり、熱中症の症状を引き起こす原因となります。

以上から、熱中症対策には、適切な水分補給が大切といえます。

続けて状況別にとりたい飲み物と、反対に避けたい飲み物を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

※参照:環境省「熱中症環境保健マニュアル 2022」

状況別!熱中症対策の飲み物3選

熱中症対策には、正しい水分補給が大切です。状況別に熱中症対策の飲み物を紹介します。

汗をかかない室内で過ごすなら「水・麦茶」

汗をかかない室内で過ごすなら「水」かカフェインを含まない「麦茶」で水分補給しましょう。

先ほど熱中症対策には「水分」と「塩分」が大切であると伝えましたが、汗をかかない場面であれば塩分を補給する必要はないため「水分」をしっかりとっていれば十分です。

水でももちろんOKですが、麦茶には少量のミネラルが含まれるため、夏に摂りたいミネラル補給に役立ちます。

塩分は食事から摂る必要があるため、朝食を含めて1日3食をしっかりとることも気をつけましょう。

汗をかく作業や運動を長時間するときは「スポーツドリンク」

汗をかく作業や運動をするときは、スポーツドリンクでの水分補給が勧められています。

汗によって失われる水分やミネラルを補給できるため、熱中症対策に役立ちます。

スポーツドリンクの中でも、熱中症対策には「ハイポトニック飲料」といわれるものが優れていることをご存じですか?

スポーツドリンクには「ハイポトニック飲料」と「アイソトニック飲料」の2種類があり、特徴が下記のとおり異なります。

ハイポトニック飲料の方が、発汗時の水分補給が素早くできることから、熱中症対策に役立つと考えられています。

ハイポトニック飲料の具体的な商品名は「アクエリアス ゼロ」「イオンウォーター」「アミノバリュー」などがあります。

汗をかく作業や運動をよく行う方は、スポーツドリンクの選び方にも気を配ってみましょう。

なんとなくスポーツドリンクを飲むのはNG

暑いからといって、スポーツドリンクでなんとなく水分補給するのは控えましょう。

スポーツドリンクを飲みすぎると、下記の原因となることがあります。

・糖分を摂りすぎて太る(ペットボトル1本で砂糖30g以上)
・糖分で満腹感が出てしまい食欲を低下させて夏バテを起こしやすくなる
・糖分の摂りすぎでビタミンB1が不足し疲労感につながることがある
・酸性度が高いため虫歯になりやすくなる

先ほども伝えたとおり、汗をかかない場面では塩分を補給する必要がないため、水や麦茶で十分です。

スポーツドリンクは作業時や運動時など、必要な場面で取り入れるようにしましょう。

熱中症が疑われるときは「経口補水液」

熱中症が疑われる症状があるときは、経口補水液で水分補給をしましょう。

経口補水液は脱水時に素早く水分が吸収されるように調整されており、塩分の量も多いことから、熱中症の症状がみられる際の対策として最適と考えられています。

熱中症のサイン】
・大量の発汗
・めまい、立ちくらみ
・手足のしびれ
・筋肉痛、こむら返り
・吐き気、おう吐
・頭痛
・倦怠感、虚脱感 ……など
※意識がもうろうとしている、意識がない、自力で水分補給できない場合などは救急車の要請が必要です

経口補水液は、いざというときのために常備しておくのが安心ですが、家にある材料で簡単に作ることもできます。

【経口補水液の作り方】
・水…500ml
・砂糖…20g(大さじ2+小さじ2/3)
・塩…1.5g(小さじ1/4)

すべての材料をよく混ぜ合わせれば完成です。

なお、経口補水液を飲んでも症状が改善しない場合は、すみやかに医療機関を受診しましょう。

経口補水液をなんとなく飲むのはNG

経口補水液は「脱水時の水分補給」を目的とした飲み物であるため、熱中症の予防として飲んだり、毎日なんとなく飲んだりするのはNGです。

経口補水液1本(500ml)には、約1.5gの塩分が含まれており、みそ汁1杯分以上の塩分に相当します。

毎日のように飲んでいると、塩分の摂りすぎで健康を損ねてしまう恐れがあります。

経口補水液をなんとなく飲むのは避け、状況に応じた適切な水分補給を行いましょう。

熱中症対策に避けたい飲み物2選

カフェインを多く含む飲み物

カフェインを含むコーヒーや紅茶、緑茶などばかりで水分補給するのは控えましょう。

カフェインには利尿作用があるため、水分補給をしているつもりでも、気付かないうちに脱水状態になってしまうことがあり、熱中症の原因となることもあります。

特にコーヒーはカフェインの含有量が多いため、夏は「アイスコーヒーばかり」という方は注意が必要です。

水や麦茶などを中心に水分補給をするか、カフェインレスのコーヒーを飲むようにするのもよいでしょう。

アルコールを含む飲み物

アルコールを含む飲み物をとりすぎると、熱中症の原因となることがあります。

これはアルコールに利尿作用があることと、アルコールを分解する際に水が必要であることから、脱水を起こしやすくなることが理由です。

例えばお酒をたくさん飲んで、冷房をつけない部屋で寝てしまうと、水分不足の状態で汗をかくことになるため、熱中症のリスクになるといえます。

お酒と一緒に水を飲むことを心がけ、くれぐれも飲みすぎには気をつけましょう。

熱中症対策の飲み物の飲み方

熱中症対策には、飲み物の種類以外にも飲み方が大切です。

喉が渇く前にとる

水分は喉が渇く前にこまめにとるようにしましょう。

「喉が渇いた」と感じたときは、すでに水分不足のサインで、熱中症を引き起こしやすい状態といえます。

水分補給のペースは、1時間あたりコップ1杯程度を目安にすると、しっかりと水分をとれるでしょう。

1日の目安は1~1.2L

日常生活における水分補給の目安は、食事からとる分を除いて、飲み物から1~1.2Lが目安といわれています。

もし食欲がなく食事がとれないときは、食事からの水分摂取量も減ってしまうため、さらにしっかりと水分をとるようにしましょう。

また作業などでたくさん汗をかく場合は、20~30分ごとに200~400mlの水分補給が望ましいといわれています。

作業の内容や温度、人によって必要な量は異なるため、とにかくこまめに水分補給することを心がけましょう。

サーモス広報に聞いた!熱中症を防ぐ飲み物は常温より冷たいものがおすすめ

熱中症予防のための水分補給について、トクバイニュース編集部がサーモス株式会社の広報にインタビューし、水分補給のポイントと、家庭で作ることができるスポーツドリンクを教えてもらいました。

適切な水分補給のポイント

夏場の水分補給で注意したいのは、水分の温度、水分補給のタイミング、ドリンクの種類です。「水は常温がいい」と聞くこともありますが、適切な温度は何度でしょうか。「当社と横浜国立大学の田中英登教授が共同研究した結果、屋外レジャーや、運動時の水分補給では5〜15度に冷やしたドリンクが適しているということが分かりました。また、一度にたくさん飲むのではなく、こまめに水分補給することがおすすめです。大量に汗をかくような環境では、水だけではなく塩分補給も重要となります」。

家庭でスポーツドリンクを手作り

写真提供: サーモス株式会社

ここからは、自宅で簡単に作ることができるスポーツドリンクの作り方をご紹介します。自家製のスポーツドリンクで暑い夏を乗り切りましょう。

材料(300ml分)
はちみつ(砂糖でも可) 大さじ1 / 塩 小さじ1/4 / レモン汁小さじ1/2~1 / ミネラルウォーター 300ml

り方
1. ピッチャーを用意してはちみつ、塩、レモン汁を入れる。ミネラルウォーターを少しずつ入れてよく混ぜ合わせる。
2. 冷蔵庫でよく冷やして、ボトルに注ぐ。

写真提供: サーモス株式会社 「サーモス 真空断熱スポーツボトル(FFZ-1002F)」

夏場の水分補給用ボトルとして、真空断熱構造で冷たさをキープできる「サーモス 真空断熱スポーツボトル(FFZ-1002F)」がおすすめとのこと。氷が入れやすい広口設計で、スポーツドリンク対応のボトルです。冷たいドリンクをそのまま飲めるため、運動時にも素早い水分補給が可能ですよ。メーカー希望小売価格は7,500円(税別)。

夏場のレジャーや、スポーツ時には、5〜15度の少しひんやりとしたドリンクを持っていくことを忘れずに。自家製スポーツドリンク作りにもチャレンジしてみてくださいね。

熱中症対策の適切な飲み物を知り、夏を元気に過ごそう!

今回の記事では「熱中症対策の飲み物」について、管理栄養士が解説しました。

熱中症を対策するには、適切な飲み物を状況に応じて選ぶ必要があります。
熱中症対策は水分摂取のほかにも、1日3食欠かさずにとることや、睡眠による十分な休息も大切です。
ぜひ正しい知識を身につけて、夏を元気に過ごしましょう!