"カニが悔しがる旨さ"の「ほぼカニ」、カニを追求し人気--シリーズ展開も

「ほぼカニ」という商品をご存知ですか。まるで本物のカニのような見た目と味わいですが、実はかまぼこです。他に「ほぼシリーズ」として、ほぼホタテや、ほぼカキフライなどを販売しているのはカネテツデリカフーズ株式会社です。わかりやすい商品名でありながら、インパクトもあるネーミング……。今回は、こちらの商品の開発ストーリーと魅力に迫ります。

開発ストーリー

カネテツデリカフーズ株式会社の本社は兵庫県にある。画像提供: カネテツデリカフーズ株式会社

「ほぼシリーズ」は、兵庫県神戸市に本社を置くカネテツデリカフーズ株式会社が製造販売しています。もともと、水産練製品、惣菜の製造販売を行う同社。練り製品に関しては、おせち、おでんなどを作る冬場の需要は高いのですが、夏場の需要は低くなってしまうことが課題だったのだとか。「そんな時、多くのお客様に食べていただけるものは何か考えた結果、夏場の需要が高く、現代の食卓にあったアイテムとして『カニ風味かまぼこ』があがりました。これまでにないような、圧倒的にカニに近いカニ風味かまぼこを開発できれば、お客様の役に立てるのではないかと思ったのです。本物のカニがくやしがるようなカニ風味かまぼこを作ろうと考えてたどり着いたのが、『ほぼカニ』でした」。

カニをかまぼこで再現する為に、食感、味、見た目の本物感を追求。なんと、発売まで構想から約2年かかったのだとか。こうして2014年3月、「ほぼカニ」が誕生しました。「単にカニの味をそのまま再現するのではなく、口に入れた瞬間に『カニだ! 』と感じるぐらいにあえてカニの味を強調することで、本物に近づけました。本物のカニの繊維の向きや、ほぐれ感を徹底的に研究し、従来のカニ風味かまぼこと異なる本物に近い食感を再現しました」。

今年の新商品「ほぼうなぎ」。画像提供: カネテツデリカフーズ株式会社

その後、おいしさはもちろんのこと、味の再現性の高さに驚いたお客様から次なる「ほぼ」商品を求める声が多数。2015年3月に第2弾「ほぼホタテ」、2016年9月に第3弾「ほぼエビフライ」、2017年9月には第4弾「ほぼカキフライ」を発売。なお、ほぼエビフライは春夏の3月〜8月、ほぼカキフライは秋冬の9月~2月の季節限定販売商品です。参考価格は、全て270円(税込)です。さらにこの夏は、限定販売で第5弾「ほぼうなぎ」の販売も行いました。こちらの商品は残念ながら現時点では再販の予定はないとのことですが、予想以上の売れ行きとなったそうです。ちなみにほぼシリーズは、いずれも魚肉を主な材料とした練り製品となっています。練り製品でエビやカキも再現するとは驚きの技術ですね。

「ほぼ」というネーミング

ほぼホタテには「※ホタテではありません」と注釈が。 画像提供: カネテツデリカフーズ株式会社

本シリーズは「ほぼ」と名付けられた、なかなか無いユニークなネーミングも特徴の1つ。どのような経緯で付けられたのでしょうか。「当時『世界一ズワイガニに近いカニ風味かまぼこ』をコンセプトに新商品を開発をしていました。そんな中で商品と同じように、より本物に近いカニ風味かまぼこであることを表現する商品名は、どのようなものがよいか社内でアイデア出しを行った結果のネーミングです。わかりやすく、ストレートな名前のため、お客様が本物のカニと誤認しないよう、商品名横に『※カニではありません』のコピーを合わせて表記しています」。

たくさんの人に喜ばれる商品に

アレルギーの人にも喜ばれる「ほぼエビフライ」。 画像提供: カネテツデリカフーズ株式会社

ほぼエビフライは、エビは好きだがアレルギーで本物のエビを食べられないという人や、そのような家族を持つ人からも喜ばれているのだとか。「ほぼエビフライなら食べられるので嬉しいというお声をいただいております。また、ほぼカキフライは『妻はカキフライが好きなのですが、一度牡蠣にあたり、それ以降アレルギーで牡蠣が食べれなくなってしまいました。ほぼカキフライが出たとき大喜びでおいしそうに食べていました』といったお声をいただいたことも。今後も本物を追求し、おいしさを提供していきたいです」。

ほぼシリーズは、全国の量販店、同社の通販サイト「てっちゃん工房」で販売中です。味、食感、香り、見た目など、全てにこだわったほぼシリーズ。食卓に出せば、おいしさや再現性に驚かれること間違いなしですよ。

スーパー・コンビニ・専門店
ランキング

おすすめ記事

全体ランキング