除湿機、置く場所は? 最適な種類は?? 効果的な使用法をメーカーに聞く

長い梅雨が終わって本格的な夏が到来しても、日本の夏は高温多湿。除湿機を利用している家庭も多いことでしょう。しかし、中には知らずのうちに間違った使い方で逆効果になったり、故障につながるようなNG行為をしたりする可能性も。そこで今回はリーズナブルながらハイパフォーマンスな家庭用除湿機を多数展開している総合メーカー・アイリスオーヤマの担当者に、除湿機の正しい使用法について聞きました。

加熱や火災の原因になる使用法とは?

まずは、使用上の最重要事項として必ず守ってほしいこととして、使用中は吸排気部を塞がないこと。除湿機内の流れが滞り、過熱・火災の原因となり大変危険。周囲の環境にも注意しましょう。また、コンプレッサー式の場合には、横倒しは厳禁。コンプレッサー内のオイルが冷却システム側へ流出し、故障の原因につながってしまうそうです。

また運転中は、必ず部屋の窓やドアを閉めた状態で使用することが大事。というのも、開けたままだと、外の湿った空気が部屋に流れ込んで、除湿効率が落ちてしまうからです。たとえ室内であっても、広い空間の除湿は効率的ではないため、できるだけ部屋ごとにドアを閉め切り、1カ所ずつ除湿するのが得策とのことです。

アイリスオーヤマでは、デシカント式の除湿機とサーキュレーターが合体した「サーキュレーター衣類乾燥除湿機」も販売

設置は、吸気口を部屋の中央に向けるようにレイアウトするのがベター。吸気・排気の空気の流れを遮らずに、効率がアップします。湿気は下方にたまる性質があることから、除湿機はできるだけ低い位置に設置したほうがよいそうです。

電気代を少しでも節約するためのコツは、タイマーや自動運転モードがある機種の場合は、これらを活用すること。必要以上に運転を続けることがないため、電力の浪費が防げます。節電に繋がります。

部屋の広さに合わせた機種を

さらに、部屋の畳数等を確認し、空間のサイズに合ったスペックの機種を選択することも重要。本体サイズや動作音の大きさが気にならない場合には、コンプレッサー式を選ぶと消費電力を抑えられます。コンプレッサー式とデシカント式の機能を持ち合わせ、周囲の環境に合わせて効果的な除湿方法を選択して運転できるハイブリット式は、年中安定して使用でき、電気代の目安も両方式の中間程度ですが、本体が大きく、製品価格自体が比較的高価な点がデメリットになります。

コンプレッサー式除湿機がおすすめな時期は、梅雨から夏にかけての気温が高いシーズン。室温を上げずに快適に使用できるのが利点です。室温の上昇を抑えられるだけでなく、電気代も節約することができます。

一方のデシカント式は、室温が低い冬の時期が得意。ヒーターを併用したパワフルな除湿で寒い季節でも能力が落ちません。冬にコンプレッサー式を使用する場合には、エアコンや暖房と併用しましょう。さらに、サーキュレーターを組み合わせることで、まんべんなく室内を除湿でき、より効果を高めることができます。

一年を通して、衣類乾燥をメインに使いたいという場合には、デシカント式がおすすめ。温風で乾燥を促進し、閉め切った小部屋やお出かけ中の室内で洗濯物をスピーディーに乾かすことができます。洗濯物をより速く乾かしたい時には、干した衣類の下に除湿機を設置してください。ただし、その際は洗濯物からの水滴が除湿機に直接落ちないように注意してください。

洗濯物を早く乾かす際は、干した衣類の下に除湿機を設置するとよい

最後に、お手入れで大事なのは、たまったタンクの水をこまめに捨てること。放置しておくと、雑菌の繁殖やにおいの原因になってしまいます。

部屋の湿気取りから衣類乾燥まで、1年でも特に"助っ人"となる除湿機。正しい使い方や工夫を実践することで、電気代を少しでも抑えつつも、能力を最大限に引き出せるようになります。

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