「春分の日」「秋分の日」はいつ?日程や食べもの、お彼岸との関係とは

日本の祝日である「春分の日」と「秋分の日」。それぞれ二十四節気(にじゅうしせっき)のうちの一つで、この日の前後がお彼岸となります。具体的な日程やどんな日なのか、何を食べるのかなどについて、民俗情報工学研究家の井戸先生に教えてもらいます。

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目次

春分の日、秋分の日とは?

二十四節気の一つであるとともに、国民の祝日でもある春分の日と秋分の日。この日は太陽が真東からのぼり真西へ沈むため、昼と夜の長さが同じになります。

春分の日は毎年新暦3月21日頃で、立春から45日目。春分の日を境に昼の時間がどんどん長くなり、逆に夜の時間は短くなります。かつては「春分を以(も)って暦元(れきげん※)とし、次の春分までを一年とする」という考え方もありました。太陽がのぼる位置と沈む位置を等分することから、そのように考えられたのです。

一方で秋分の日は、毎年9月23日頃。立秋から45日目にあたり、この日を境に昼の時間がどんどん短くなり、夜の時間が長くなっていきます。

※暦日を計算し始める日。つまり1年の最初の日。

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春分の日と秋分の日はいつ?

天球上における太陽の通り道を「黄道(こうどう)」と呼び、その黄道を基準とした座標(黄道座標)での経度のことを黄経(こうけい)といいます。春分・秋分はこの黄経の度数により決まり、黄経0度が春分、180度が秋分の日にあたります。

2020年以降3年間の春分の日・秋分の日は以下のとおりです。

2020年の春分の日・秋分の日

  • 春分の日:3月20日(金)
  • 秋分の日:9月22日(火)

2021年の春分の日・秋分の日

  • 春分の日:3月20日(土)
  • 秋分の日:9月23日(木)

2022年の春分の日・秋分の日

  • 春分の日:3月21日(月)
  • 秋分の日:9月23日(金)

そもそも二十四節気とは?

先ほども説明した通り、春分の日と秋分の日は二十四節気(にじゅうしせっき)のうちの一つ。二十四節気とは1年を24等分し、それぞれの季節をわかりやすくするために、その時期を象徴するような名前をつけてとらえる季節の考え方です。

春分・秋分のほかに有名な二十四節気としては、「冬至」や「立春」などがあります。

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二十四節気を図で表したもの

お彼岸との関係

春分・秋分を中日とし、この日の前後3日間を彼岸といいます。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、この日を境に季節は急激に変化していきます。春は急に春めいて寒さが和らぎ、また秋は秋めいて涼しくなる、そんな季節が移り変わる節目となる日なのです。

お彼岸の7日間は先祖供養やお墓参りをする、という習慣が日本全国で残っていますよね。これは春分・秋分が昼と夜の長さが同じであることから、昼(この世の世界)と夜(あの世の世界)がちょうどまじわる時期であり、あの世とこの世の境目があいまいになると考えられているため。

ご先祖さまとの距離が近くなるタイミングであることから、この時期に供養をしたり、お墓参りをしたりするというわけです。

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ちなみに今ではお墓参りに行ったり仏壇にお供え物をしたりしてご先祖さまをお祀りしますが、もともとは自然の中で先祖供養をするといった風習がありました。山の神や野の神、田の神など、当時の収入源であった「農耕の神」を祀っていたのです。

昔はご先祖さまや神仏は神社仏閣やお墓にいるのではなく、自然そのものに存在すると考えられていました。この時期には山遊びや野遊びなどにお弁当をもって遠足に行き、五穀豊穣を祈りながら自然を讃え、感謝する風習がありました。

彼岸は般若心経にも使われている「波羅蜜多」が語源

この世を此岸(しがん)というのに対して、あの世は彼岸と呼ばれます。彼岸とは古代のインド語である「パーラミター」が原点となった言葉。パーラミターは仏教の般若心経にある「波羅蜜多(はらみった)」のことでもあります。

「波羅蜜多」は超える、到達する、渡る、という意味。日本では「到彼岸(とうひがん)」と訳され、「涅槃(ねはん)」という煩悩のない世界へ到達し、超えていきたいという想いがこめられました。

もともとは仏教の言葉が由来となっていますが、時がたつにつれ、日本では仏教と関係なくご先祖さまがいる世界のことを「彼岸」と解釈されるようになったといわれています。

春分の日と秋分の日に食べるもの

春分の日や秋分の日を挟むお彼岸には、ぼたもち、おはぎがよく食べられます。これらのお餅は小豆を使ったあんこで包むのが定番ですが、きな粉や海苔、ごまを使う地域も。この違いは、地域ごとの収穫可能な農作物によるものや、小豆が高価で簡単に手に入らなかったということも要因としてあります。

なお、ぼたもちやおはぎを食べるのは、かつて高価だった小豆やお米を、この時期にお供えして調理し、食べていた風習が由来。またお彼岸の時期は体調を崩す人が多かったことから、魔物を追い払う効果があると考えられていた小豆を食べるという話もあります。

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さらにお彼岸はご先祖さまをお祀りする期間であることから、お餅以外にもご先祖さまが好きだった食べ物を、ごちそうとして親族で食べるという習慣もあります。基本的には生類を供養する日ということで、精進料理などのように、生き物の殺生を避けられるお肉やお魚を使わない料理が望ましいようです。

春分・秋分の日について理解は深まりましたか?季節の変わり目を楽しみながら過ごしていきたいですね。

監修: 井戸理恵子

今回お話を聞いた先生

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井戸理恵子(いどりえこ)

ゆきすきのくに代表、民俗情報工学研究家。1964年北海道北見市生まれ。國學院大學卒業後、株式会社リクルートフロムエーを経て現職。現在、多摩美術大学の非常勤講師として教鞭を執る傍ら、日本全国をまわって、先人の受け継いできた各地に残る伝統儀礼、風習、歌謡、信仰、地域特有の祭り、習慣、伝統技術などについて民俗学的な視点から、その意味と本質を読み解き、現代に活かすことを目的とする活動を精力的に続けている。「OrganicCafeゆきすきのくに」 も運営。坐禅や行事の歴史を知る会など、日本の文化にまつわるイベントも不定期開催。

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