牛乳は太るって本当?管理栄養士がダイエットへの効果や適量を解説

健康によいイメージのある牛乳ですが「牛乳は太る」「牛乳は飲んでも太らない」などのさまざまな情報があるため、いったいどちらが正しいのか、疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

今回の記事では「牛乳は太るのか?」について、管理栄養士が解説します。
また牛乳のダイエットへの効果や飲みすぎにあたる量、適量についても解説するため、ダイエット中の方はぜひ参考にしてみてください。

目次

牛乳を飲みすぎたら太る!

牛乳は100gで61kcalあるため、適量であれば「太らない」のですが、飲みすぎると「太る」といえます。

例えば牛乳のカロリーはコップ1杯では122kcalですが、1L(牛乳パック1本分)では610kcalとなります。

610kcalは約1食分、またはおにぎり約4個分のカロリーであるため、毎日続けて飲むと太る原因となるといえるでしょう。

また牛乳の種類によっても太りやすさは変わります。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

もっともカロリーの高いジャージー牛乳は、無脂肪乳の約2.5倍のカロリーであるため、カロリーを摂りすぎて太る心配があるといえます。

牛乳が「太る」か「太らないか」についてまとめると「量や種類によって変わる」という結論になります。

飲みすぎはどのくらいから?太る心配のない牛乳の適量

牛乳の1日の適量は、成人ではコップ1杯(200ml)、小学生から高校生は必要に応じてコップ1~2杯(200~400ml)といわれています。

飲みすぎの量について基準があるわけではありませんが、1日1~2杯以上を続けて飲むと「飲みすぎ」と考えられる可能性があるといえます。

極端な例を挙げると、牛乳2L(コップ約10杯分)を飲んだ場合、カロリー1220kcal、脂質76g、カルシウム2200mgです。

カロリーを摂りすぎて太るだけでなく、脂質を摂りすぎて血中コレステロール値を上げたり、カルシウムの摂りすぎにつながったりする恐れがあります。

適量より少し多く飲んだからといって問題がすぐに出るわけではありませんが、長期的な健康面を考えると、1日1~2杯程度にしておく方がよいといえるでしょう。

牛乳を飲みすぎたときの「太る」以外のデメリット

牛乳を飲みすぎた場合のデメリットは、太るだけでなく下記も知られています。

カルシウムの過剰摂取

牛乳を極端に飲みすぎるとカルシウムの過剰摂取につながるため、高カルシウム血症、泌尿器系の結石、ミネラルの吸収を妨げるなどの健康に影響を与える恐れがあります。

カルシウムの摂取上限量は18歳以上から定められており、男女ともに2,500mgとなっています。

牛乳を2.3L飲むとカルシウムの摂取量が2,530mgとなり上限量を超えてしまうため、注意しましょう。

飽和脂肪酸の過剰摂取

牛乳には脂質が多く含まれるため、たくさん飲むことで飽和脂肪酸の過剰摂取につながります。

飽和脂肪酸の摂りすぎにより、悪玉コレステロール値を上昇させ、動脈硬化や心筋梗塞を起こす原因となります。

1日1杯程度であれば問題ないため適量を心がけるようにし、脂質の量をさらに減らしたい場合は低脂肪や無脂肪牛乳を選ぶとよいでしょう。

牛乳は痩せるって本当?

「牛乳は痩せる」という話を聞いた方もいらっしゃるかもしれません。

牛乳を飲むだけで痩せるわけではありませんが、適量であればダイエットに役立つ働きをしてくれます。

・満腹感が出て食べすぎ防止になる
・タンパク質を含むため、運動とあわせて取り入れると筋肉の材料となり代謝を上げる

ダイエット中は、1日1杯程度の牛乳を小腹が空いたときや運動後などに取り入れると効果が期待できるでしょう。

カロリーを抑えたい場合は、低脂肪か無脂肪牛乳がおすすめです。

牛乳の効果的な取り入れ方

牛乳をより効果的に取り入れたいなら、下記を試してみましょう。

基礎代謝アップなら朝に飲む

ダイエット目的で牛乳を取り入れるなら、朝のタイミングがよいでしょう。

牛乳に含まれるタンパク質と糖質は、朝にあわせて摂ることで、基礎代謝を高めて脂肪燃焼を促してくれます。

朝食に牛乳をプラスするのが理想的ですが、朝食の習慣がない方は、バナナと牛乳などの簡単な朝食を取り入れてみるのもよいでしょう。

満腹感を期待するなら間食に飲む

満腹感を得て食べすぎを防ぎたい場合は、間食の代わりに牛乳を取り入れるとよいでしょう。

牛乳は適度な脂質を含むため、腹持ちのよさが期待できる飲み物です。

ダイエット中の栄養補給にも役立つため、15時などの小腹の空いたタイミングで取り入れてみましょう。

筋肉をつけるなら運動後に飲む

筋肉をつけたい場合は、運動後のタイミングで牛乳を飲むのがおすすめです。

運動後にタンパク質と糖質を摂取することで、筋肉の分解を防いで筋力アップをサポートしてくれます。

牛乳は、BCAAという筋肉のエネルギー源となるアミノ酸が含まれることや、吸収のよいカゼインタンパクを含むことから、スムーズに筋肉の材料となってくれます。

牛乳を飲みすぎると太る!適量を守ってダイエットや健康作りに活かそう

今回の記事では「牛乳は太るのか?」について、管理栄養士が解説しました。

牛乳は飲みすぎるとカロリーを摂りすぎてしまうため、太る原因となります。1日1~2杯の適量を心がけたり、無脂肪や低脂肪牛乳にしたりすることでカロリーの摂りすぎを防げます。

適量であればダイエットや健康作りに役立つため、飲みすぎに注意して、上手に牛乳を取り入れましょう。

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