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実は危険な【豆乳の飲み過ぎ】起こりうるリスクや1日の最適量を管理栄養士が解説します!
美容によいイメージで人気の高い豆乳。毎日飲み続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、豆乳はたくさん飲めば飲んだだけ美容効果が高まるというわけではなく、飲み過ぎはかえって身体に負担をかけてしまうこともあるんです。
そこで本記事では、管理栄養士が「豆乳の飲み過ぎによるリスク」や「1日あたりの上限の目安」について解説します。
美肌効果やダイエット効果が期待できる豆乳【飲み過ぎはNG】
豆乳の原料は、畑の肉といわれるほどたんぱく質を豊富に含んだ「大豆」です。
肉や魚などのたんぱく質が動物性であるのに対し、大豆のたんぱく質は植物性のもの。
比較的低カロリー・低脂質なのでダイエット中にも取り入れやすい食品だといえるでしょう。
また、大豆に含まれるサポニンには、活性酸素のはたらきを抑えたり、身体に余分な脂肪を溜めにくくしたりするはたらきがあります。
このことから、豆乳は老化や肥満の予防に役立つと考えられます。
そのほか、腸内環境の改善に役立つオリゴ糖も豆乳に代表される栄養素です。
▼豆乳の健康効果はほかにも!
豆乳に含まれる栄養素には、女性に多い悩みを解消する効果が期待できます。豆乳の栄養を効率よく吸収できるおすすめの飲み方も紹介。
豆乳の飲み過ぎはなぜいけない?
前述のように、女性にはとくにうれしい成分が含まれている豆乳。
できるならたくさん摂って美肌や減量に役立てたいところですが、豆乳の飲み過ぎには注意が必要です。
カロリーオーバーにつながるから
豆乳はコップ1杯(200ミリリットル)あたり約92kcalとなっています。
豆乳は飲み物の中では比較的低カロリーですが、普段の食事にプラスして何杯もの豆乳を毎日飲み続ければ、その分エネルギー量(カロリー)の過剰摂取につながりかねません。
カロリーの摂りすぎは体脂肪を増やす原因になってしまいます。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
▼豆乳のカロリーについて詳しく解説
豆乳は牛乳に比べるとヘルシーなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。無調製豆乳と調製豆乳の違いや一日に飲める適切な量についても解説します。
栄養のバランスがかたよりやすいから
豆乳はダイエット中にもうってつけなたんぱく質源です。
とはいえ、豆乳だけを大量に飲み続けると、ほかの食品から補えるはずの栄養が摂れなくなるおそれも。
たんぱく質を多く含む食品は、豆乳などの大豆製品のほかにも、肉・魚・卵・乳製品など幅広く存在します。
豆乳に含まれていないビタミンやミネラルなどもしっかり摂れるよう、日頃からさまざまな食品を食事に取り入れてみましょう。
女性ホルモンのバランスを崩す可能性があるから
豆乳には、女性ホルモンであるエストロゲンと構造がそっくりな「大豆イソフラボン」が含まれます。
大豆イソフラボンは、体内で女性ホルモンと同じようなはたらきをする栄養素です。
そのため大豆イソフラボンを摂りすぎると、女性ホルモンのバランスが崩れ、月経周期が乱れたり、心身に不調を生じたりするおそれが。
また大豆イソフラボンには、乳がんの発症・再発のリスクを高める作用も示唆されているため、摂取のし過ぎには注意が必要です。
※参照:厚生労働省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」,農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」
「飲み過ぎると○○になる」はホント?豆乳の過剰摂取リスク
豆乳の飲み過ぎによるさまざまなデメリットを耳にしたことがあるかもしれません。
実際に豆乳を大量に摂り続けた場合、身体にはどのような症状があらわれる心配があるのでしょうか。
ここから具体的に解説していきます。
乳がんや子宮筋腫になるリスクが高まる
これまでの研究で、大豆イソフラボンには乳がんや骨粗鬆症、前立腺がんを予防する効果があることが知られています。
しかしその一方で、乳がんや子宮筋腫のリスクを高める可能性もあるともいわれています。
※参照:国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報」,農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」
太ってしまう
たとえば無調整豆乳をコップ2杯半飲むと、お茶碗1杯分(150g)のごはん(約234kcal)と同じくらいのカロリーを摂ったことになります。
身体に良いからといって豆乳を飲み過ぎると、思っている以上にカロリーを摂ってしまい、肥満の原因にもなりえます。
また、砂糖などを添加して飲みやすくした調整豆乳は、コップ1杯あたり約132kcal。
豆乳にコーヒーや抹茶、果汁などを混ぜた豆乳飲料は、コップ1杯あたり100~150kcalほどの商品が多いようです。
調整豆乳や豆乳飲料をよく飲む場合には無調整豆乳を選ぶようにしてみるとよいでしょう。
また、低糖質タイプの商品を選ぶのもカロリーを抑える工夫の1つです。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
下痢を起こすおそれ
豆乳にはマグネシウムがコップ1杯あたり53mgと多く含まれています。
マグネシウムの過剰摂取は、下痢を引き起こしやすいことが知られています。
水分補給の感覚で豆乳をゴクゴク飲んでしまうと、下痢になるおそれがあるので要注意です。
また、豆乳を一度に大量に飲むことで胃腸に負担がかかり、消化不良を起こすことも。
お腹を壊さないためにも、豆乳は適量を楽しむことがおすすめです。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
豆乳を安心して楽しむには?飲み過ぎを防ぐ1日の目安量
大豆イソフラボンは私たちの身体の中で、大豆イソフラボンアグリコンという物質に変換されます。
内閣府食品安全委員会によると、大豆イソフラボンの1日あたりの摂取上限量は、大豆イソフラボンアグリコンに換算して70〜75mgです。
これは大豆イソフラボンの摂り過ぎによる健康リスクを考慮して設定されています。
この目安量を豆乳のみの重量に置き換えると、およそ300g。コップ1杯半程度になります。
もしも納豆や豆腐などの大豆製品を食事で摂る場合には、その日に飲む豆乳の量を減らしたり、翌日の食事で大豆製品を控えたりするなど、柔軟に調整してみましょう。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,内閣府食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」
豆乳は飲み過ぎないことが肝心!適量を楽しもう
今回の記事では、管理栄養士が「豆乳の飲み過ぎによるリスク」や「1日あたりの上限の目安」について解説しました!
豆乳は女性に人気の高い飲み物ですが、あまりに飲み過ぎると健康を損なうおそれもあります。
ダイエットの足かせとなったり、乳がん・子宮筋腫のリスクを高めたりするかもしれません。
豆乳を毎日飲むなら、1日コップ1杯半程度までに抑えるのがおすすめです。
量には気をつけながら、普段の生活に上手く豆乳を取り入れてみましょう。
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