ファスティング(断食)の基礎知識!正しいやり方や期待できる効果・注意点などを管理栄養士が解説!

「ファスティング」という言葉を耳にすることが増えました。
断食、つまりは一定期間食事を断つことを思い浮かべる方が多いと思いますが、一体何のためにする行為なのかご存じですか。

また、健康に良いというイメージもありますが、なぜ食事を断つことが健康につながるのでしょうか。
よく聞くようになった「ファスティング」ですが、はっきりどういうものかご存じの方は多くはないでしょう。

今回の記事では、管理栄養士が「ファスティングとは一体何?ファスティングをすることで得れる効果」について詳しく説明しつつ、基本的なファスティングの方法や注意すべきポイントなどをご紹介します。

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目次

ファスティングとは?

ファスティングとは、英語の「Fast=断食する」が由来となっている言葉です。
宗教上の修業の一環や行事として行われていたものが、ダイエットに効果があるとして注目を集めているのです。イスラム教徒の断食月である「ラマダン」もその一つ。断食月になるとイスラム教徒の方達は、日の出から日没にかけ一切の飲食を断ちます。

ファスティングにはどんな効果・効能が期待できる?

記事後半で詳しく解説しますが、ファスティングには「内臓を休ませる」「老廃物の排出促進」「味覚の調整」など、様々な効果・効能が期待できるといわれています。

しかし、注意です!ファスティングを試す際は、絶対に個人の判断で行わないようにしてください。
健康上の懸念点が多いため、必ず医療機関など専門家の監修の元で行うようにしましょう。

ファスティングの基本的なやり方とは

ファスティングの基本的な方法である3つのステップを解説します。
きちんとこの3ステップを踏襲しない場合、体調を崩してしまうこともあるため、注意しましょう。

  1. 準備期間
  2. 断食期
  3. 回復期

それぞれ順番に説明していきます。

準備期間(2日~1週間程度)

まず、2日から1週間程度の準備期間が必要です。
この期間に消化の良い食べ物を摂取することで、通常の食生活に慣れた身体を徐々に断食に慣らしていきます。

準備期間を設ける事で、断食期間での負担を軽減できると考えられています。
大豆製品、野菜、海藻類、きのこ類などの食物繊維を含んだ食事を摂り、アルコールやカフェイン、脂質の多い食べ物(脂の多い肉・揚げ物)や糖質の過剰摂取を避け、腸内環境を整えていきます。

断食期(1~7日間)

準備期間を経たのちに、断食を開始します。

固形の食事をやめ、水をはじめ野菜や果物を発酵させた酵素ドリンクやスムージーなどを摂取します。
食事の代わりに、これらをゆっくり一口ずつ飲むのです。
飲む時間は特に決まっていません。いつもの食事時間、空腹を感じた時、おやつを食べる時など、自分の好きなタイミングで水分を摂取します。

断食期間中、食生活以外は普段通りに過ごします。
断食の期間は1~7日間程度まで、人により様々です。しかし、無理はよくないので、最初は短期間から始めた方が良いでしょう。

回復期(2日~1週間程度)

断食期が終わったからと言って、急に普段の固形物などを飲み食いしてはいけません。
固形物を摂取せず休んでいた内臓はデリケートになっているため、身体の負担にならないものから食べ始める事が重要です。

重湯やおかゆ、具なしスープなどの流動食から徐々に慣らし、最終的に固形食に戻します。
固形食に戻すタイミングは、ご自身の体調を見ながら調整してください。

なお、内臓に負担をかけないためにも、回復期間は断食した日数分と同等の期間を設けることが理想とされます。

ファスティングのメリットとは?

ファスティングには、次の3つのメリットがあるとされています。

・内臓を休ませる
・体内に溜まっていた老廃物の排出を促進する
・味覚を整える

順番にみていきましょう。

内臓を休ませる

朝昼晩と日々3食を消化するため、身体の臓器は毎日活発に働いています。
脂質や塩分が多い食事が続くと、なおさら内臓への負担も大きくなることでしょう。断食する事で、働きっぱなしだった内臓を休ませる効果があるといわれています。

体内に溜まっていた老廃物の排出を促進

ファスティング用の飲み物は食物繊維が多く含まれているものが多いため、排泄機能も高まりやすくなります。その結果、体内にたまっていた老廃物が排出されやすくなります。

味覚を整える

化学調味料、添加物、濃い味付けに慣れることで、気が付かないうちに味覚が鈍くなっている可能性もあるでしょう。
断食すると感覚が整い、コンビニ食や外食をした時などの味付けが塩辛く感じたり、化学調味料や添加物の風味が気になったりする事があります。
ただし、この効果には明確な根拠が立証されていなく、個人差があります。断食を経験した人でも感じる方と感じない方がいることでしょう。

ファスティングのデメリットとは【注意すべきポイント】

メリットの多いファスティングですが、当然デメリットもあります。

・体調不良を引き起こす
・きちんと水分を補給しないと脱水症状を起こす

順番にみていきます。

体調不良を引き起こす

断食中に、頭痛や吐き気、めまいなどの身体の不調を感じる場合があります。
体調不良を感じた際には、無理をせずに中断をするようにして下さい。体調の良い時に再度チャレンジするのも良いですね。

きちんと水分を補給しないと脱水症状を起こす

断食期間中も水分補給はしっかりととって下さい。
私達の身体に必要な水分は1日に2.5リットル程度といわれています。通常の生活であれば食事からも水分を摂取しているため、飲み水として必要な量は1日に1.2リットル程度と考えられます。

断食中は食事をとらないため水分が不足しやすくなるので、普段よりも多めの水分補給が必要です。
しかし、一度に多量に水を飲んでも吸収されずに排出されてしまうので、こまめな水分補給をしましょう。

なお、断食中は水や白湯をはじめ、カフェインの含まれていないお茶などで水分を補給してください。

ファスティングをお勧めでない人とは?

様々なメリットデメリットのあるファスティングは、場合によってはあまりおすすめできない方もいます。

成長盛りの子供

成長期の子供には、栄養バランスの整った食事が大切です。
栄養不足は身体の成長に悪影響を及ぼす危険性があるほか、免疫力の低下により集団生活の中で感染症にかかるリスクも高まるため、ファスティングはおすすめではありません。

妊婦の方

妊娠中は、お腹の中の胎児が母体から栄養を吸収して成長しています。
ファスティングにより母体が栄養不足になってしまうと、胎児の発育にも悪影響を及ぼしやすくなります。
また、貧血になったり、めまいなど体調不良にもなりやすくなるため、妊婦にもファスティングはおすすめできません。

65歳以上の高齢者

65歳以上の高齢者にも、ファスティングはおすすめできません。
加齢により食事量も減ってくるため、通常の食事でも栄養が不足している可能性もあります。
そのため、断食をすると栄養不足に陥りやすくなり、病気になりやすくなったり骨粗しょう症を促進してしまうほか、体調不良から転びやすくなったりするため、高齢者のファスティングは避けた方がよいでしょう。

正しいファスティングのやり方で身体をリセットしよう!

今回の記事では、管理栄養士が「ファスティングとは一体何?ファスティングをする事で得れる効果」ということについて解説しました。

ファスティングは、万人にプラスの効果があるわけではなく、間違ったやり方をすると身体へ悪影響がある場合もあります。

くれぐれも素人が個人の判断でファスティングすることは避け、試したい場合は必ず医療機関など専門家のアドバイスの元で行うようにしましょう。

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