納豆1パックのタンパク質は約7g!アミノ酸スコア100で筋トレやダイエットにも◎【管理栄養士監修】

健康によいといわれる納豆。良質なタンパク質が含まれるといわれますが、1パックあたりのタンパク質量がどのくらいかご存じですか?

肉や魚に比べて豊富なのか、また、納豆のタンパク質には肉や魚と同じような効果が期待できるのかも気になりますよね。
納豆の適量も知り、健康づくりやダイエット、筋トレ中の栄養補給に役立てましょう。

今回の記事では「納豆のタンパク質」について、管理栄養士が解説します。

目次

納豆1パックあたりに含まれるタンパク質の量とは

納豆1パック(40g)あたりのたんぱく質量は6.6gです。

納豆は商品により40〜50gと内容量が異なります。それぞれのタンパク質量は以下の通りです。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

納豆45gの場合はタンパク質7.4g、納豆50gの場合はタンパク質8.3gとなります。

国産の大豆を使った納豆は40gと内容量が少ない傾向にあり、海外産の大豆を使ったものは45〜50gと多い傾向があるようです。

普段よく食べる納豆の内容量やタンパク質量を知りたいときは、パッケージを確認するとよいでしょう。

納豆のタンパク質量は肉や魚より多い?

納豆に含まれるタンパク質が多いのか少ないのか、ほかのタンパク源と比べてみましょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

※糖質は<炭水化物―食物繊維>で計算した値

表をみると、納豆のタンパク質(6.6g)は、木綿豆腐(2.8g)や卵(4.9g)に比べると多いことがわかります。
しかし、肉や魚(7.0〜9.6g)に比べると含有量は劣ります。

では「タンパク質補給をしたい場合は肉や魚のほうがよいのではないか?」と考えるかもしれません。

しかし、納豆にはタンパク質以外にも、肉や魚にはほとんど含まれない食物繊維をはじめ、鉄、カリウムなどのさまざまな栄養素が含まれています。
また納豆菌やナットウキナーゼなど、健康によい働きが期待される成分も摂取できます。

納豆はタンパク質と同時にさまざまな栄養素や成分が摂れる点から、タンパク源として優秀であるといってよいでしょう。
バランスよく食べることも大切なため、肉や魚も取り入れながら、納豆も上手に取り入れましょう。

納豆には肉や魚と同様のタンパク質の効果が期待できる?

納豆に含まれるタンパク質は、肉や魚と同じような効果が期待できるのでしょうか?
筋力をつける目的であれば、肉や魚の方が優れているというイメージを持つ方もいるかもしれません。

結論からいうと、納豆に含まれるタンパク質は良質であり、筋肉づくりなどの強い味方となってくれます。

良質なタンパク質とは、タンパク質を構成するアミノ酸の配合バランスがよいものを指します。

タンパク質の質を評価する指標を「アミノ酸スコア」といい、100に近いほど良質なたんぱく質とされています。

たとえば肉や魚などの動物性のタンパク質は100であるのに比べ、植物性のタンパク質を含む米は93、小麦は56であり、タンパク質の質が低いことがわかります。

しかし、納豆は植物性のタンパク質でありながら、アミノ酸スコアが100なのです。

このことから、納豆は肉や魚と同じ良質なタンパク質であるといえるため、筋肉をつけたい場合や健康づくりをしたい場合に、安心して取り入れてOKです。

納豆はタンパク質以外にも栄養豊富

先ほどもお伝えしたように、納豆が優れているのはタンパク質以外にもさまざまな栄養素を摂れる点にもあります。

具体的な栄養素や期待される効能を見てみましょう。

食物繊維

納豆は食物繊維のよい補給源となります。
食物繊維は便の材料となり排便を促してくれるだけでなく、腸の中で善玉菌が増えるのを助けてくれ、腸活に役立ちます。

納豆菌

納豆菌は腸の中で善玉菌として働きます。
善玉菌は悪玉菌の活動を抑え、腸内環境を整えてくれます。

納豆には鉄が含まれ、貧血の予防に役立ちます。

特に鉄が不足しやすい成人女性は1日に10.5〜11mgの鉄を摂る必要がありますが、納豆1パック(40g)で1.3mgの量を補給できます。

ナットウキナーゼ

納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓を溶かす作用があることが知られています。

できた血栓が血管で詰まってしまうと、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす原因となります。

しかし血栓を溶かす効果について、ヒトの体に対しても有用であるかどうかは研究が進められている段階です。

効果を期待しすぎるのは禁物ですが、健康づくりの一環として役立てるのもよいでしょう。

納豆に関するQ&A

納豆を取り入れる際「量は?」「ダイエットに役立つ?」などさまざまな疑問を思い浮かべる方も多いでしょう。
納豆に関する疑問を管理栄養士が解決していきます。

1日の適量は?何個まで食べてOK?

納豆の1日の適量は、1パック(40〜50g)を目安にするとよいでしょう。

納豆はヘルシーとはいえ、1日に何パックも食べてしまうとカロリーオーバーして太ってしまう可能性も考えられます。

実際、1日3パック(120g)を食べると

221kcalとなり、白米1杯分(150g)とほぼ同じカロリーになります。

またほかのタンパク源もバランスよく取り入れたいことを考えると、やはり1日1パック程度がよいといえるでしょう。

ダイエット効果はある?

納豆はダイエット効果が期待できる食べ物です。

運動とあわせて取り入れた場合、筋肉がつくのを助けてくれるため、基礎代謝を高めてやせやすい体づくりをしてくれます。

また肉料理や魚料理は部位や調理法によってはカロリーが高くなりがちですが、納豆は1パック食べても74kcalであり、ヘルシーといえます。

さらに、ダイエット中に補いたい食物繊維を摂れるのも魅力です。

1日1パック程度を目安にして、納豆をダイエットに上手に活用しましょう。

ひきわり納豆もタンパク質が豊富?

ひきわり納豆は1パック(40g)あたり、6.6gのタンパク質を含みます。
普通の納豆と同じ含有量です。

またカロリーや栄養成分値にも大きな変わりはありません。

普通の納豆かひきわり納豆かは、好みによって選んで良いでしょう。

納豆以外にヘルシーでタンパク質補給できる食べ物はある?

納豆以外にも、ヘルシーにタンパク質を補給したいときは、どのような食べ物を選ぶとよいのでしょうか?

植物性の食品をピックアップしてみました。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

豆乳、高野豆腐であれば納豆よりタンパク質含有量が優れており、タンパク質補給に役立つでしょう。

ほかにもブロッコリーや枝豆、オートミール、蕎麦もヘルシーにタンパク質補給ができるため、ぜひ活用してください。

納豆と相性の悪い薬がある?

納豆との食べ合わせに注意したい薬があります。それはワーファリン(ワルファリン)という血液をサラサラにする薬です。

理由は下記があります。

・納豆は血液を凝固させるビタミンKを豊富に含む
・納豆菌が腸内でビタミンKを産生させてしまう

ワーファリンの作用を納豆が邪魔してしまうため、ワーファリンを服用している方は、納豆を食べるのは禁忌とされています。

薬との食べ合わせが心配な方は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

納豆はタンパク質&栄養補給にぴったり!

今回の記事では「納豆のタンパク質」について、管理栄養士が解説しました。

納豆はタンパク質が補給できるだけでなく、食物繊維やカリウム、鉄などの栄養素も補給できる優れた食べ物です。
食べすぎはNGであるため、1日1パックを目安にタンパク質補給に役立てましょう。

納豆のおすすめの食べ方&レシピを紹介

最後に、納豆のおすすめの食べ方とレシピを紹介します。

アボカドと組み合わせると美容効果UP!

納豆と食べ合わせのよいアボカドは、組み合わせることで美容効果を高められます。
むくみ解消に役立つカリウムや、美肌づくりに欠かせないビタミンCを強化できますよ。

アボカド納豆

アボカド、納豆、きざみ海苔、○納豆付属のタレ、○ごま油

調理時間:10分

たっぷりの野菜と一緒に食べて腸活に!

たっぷりの野菜で食物繊維を補えば、腸活にもさらに効果的です。
相性のよいキャベツとあわせた、箸が止まらなくなるレシピを参考にしてくださいね。

納豆とキャベツのサラダ

キャベツ、納豆、○納豆付属のタレ、○マヨネーズ、揚げ玉(好みで)、青のり(好みで)

調理時間:10分

飽きたときは加熱するのもアリ!

タンパク質補給になるとはいえ、毎日食べると飽きてきてしまうことも。
そんなときは納豆を加熱料理に使うのもおすすめです。粘り気が少なくなり、あっさりと食べられますよ。

カリカリ油揚げの納豆ピザ

油揚げ、納豆、小ねぎ(あれば)、納豆付属のタレ、ピザ用チーズ(好みで)

調理時間:15分

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