「グリーンピースに栄養ない」は誤り!一粒にぎゅっと詰まった成分を管理栄養士が解説します!

「栄養がない」などのイメージから、あまり人気が高い印象のないグリーンピース。しかし、実は様々な栄養が豊富であることをご存じですか?また、保存状態で栄養価に変化がなく、使い勝手も良い便利な食材なのです。
今回の記事では、「グリーンピースに含まれる栄養素・効能と適切な保存方法」を管理栄養士が解説します。

目次

グリーンピースの栄養と効能

生のグリンピースには、食物繊維、カリウム、β-カロテンなどの栄養素を多く含みます。
以下がグリンピース可食部100あたりの栄養価です。

グリンピースに含まれるこれらの栄養素は、次の効能に期待できます。

・便秘予防
・むくみ予防
・抗酸化作用

順番に解説します。

ダイエットの敵、便秘予防に効果的!

グリーンピースは食物繊維が豊富に含まれており、便秘予防に効果的です。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、グリーンピースには不溶性食物繊維が特に多く含まれます。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きくふくらむため、腸を刺激して便通を促進するのです。

むくみ予防

グリーンピースには、カリウムも豊富に含まれています。
カリウムには、体内の塩分を体外に排出する作用があります。
そのため、体内の塩分濃度が高くなることで起こる「むくみ」の予防に効果が期待できます。

抗酸化作用があり、がんや老化、動脈硬化を予防する

グリーンピースに含まれるβ-カロテンには、体内の活性酸素を減らす抗酸化作用があります。
活性酸素は微量であれば人体に有用ですが、大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、動脈硬化、がん、老化、免疫機能の低下などを引き起こします。

グリーンピースの保存状態で栄養は変わる?

グリーンピース100gを「茹でた状態」「冷凍」「缶詰」の3つの状態別でみた栄養価は表の通りです。
生のグリーンピースを茹でたり、冷凍した状態でも、栄養価はあまり変わらないのが分かります。
缶詰のグリーンピースのみ、カリウムやβ-カロテン含有量が他の2つよりも少なくなり、食塩相当量を少し多く含むことも分かります。

グリーンピースの選び方や保存方法

生のグリーンピースを選ぶ際は、さやつきのものがお勧めです。また、鮮やかな緑色で、さやにふっくらとした丸みとハリがあるものを選ぶのがポイントです。
余った生のグリーンピースを語損する場合、ビニール袋に入れて野菜室に入れるか、あるいは塩茹でしてから冷凍保存するとよいでしょう。

グリーンピースによく似た、さやえんどう、えんどう豆の違いは?

グリーンピースをはじめ、さやえんどうやエンドウ豆などは同じ植物であることをご存じでしょうか。
成長過程により呼び名が変わりますが、これらは全て同じ植物からとれる食材なんです。

成長過程が違う

さやえんどう・グリーンピース・えんどう豆は、同じマメ科エンドウ属です。
“さや”がまだ柔らかい時期に早採りしたものが「さやえんどう」です。
その後、少し大きくなり未熟な状態の実が「グリーンピース」となります。
そして、すっかり成熟すると豆大福などによく使われる「えんどう豆(赤えんどう/青えんどう)」へと変わります。

栄養価の違いは?

生の状態の可食部100gあたりに含まれる栄養素は上記の通りです。
さやえんどう、グリーンピース、青えんどうと成長するにつれて、カロリー、糖質、たんぱく質などが高くなっていることが分かります。
また、青えんどうのみ、β-カロテンはあまり多く含みません。

健康や美容にも良いグリーンピースを上手く保存して手軽に活用しよう!

今回の記事では、「グリーンピースに含まれる栄養素・効能と適切な保存方法」について解説しました。

グリーンピースは保存方法で栄養素に大きな変化がないため、冷凍することで保存期間を延ばすことができます。
つい量が余りがちなグリーンピースですが、かしこく冷凍保存することで様々な料理に取り入れ、活用してみてはいかがでしょうか。

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