寒天ダイエットはこうするのが正解!効果を出すポイントや注意点を管理栄養士が解説

低カロリーで満腹感を得られやすい寒天は、ダイエットにぴったりの食材です。

でも、なかなか効果を感じられない……という方もいるかもしれません。
寒天ダイエットを成功させるためには、どのようなことに気をつけると良いのでしょうか?

今回の記事では、「寒天ダイエットで効果を出すポイントや注意点」を管理栄養士が解説します。

目次

寒天ダイエットで効果が出ない理由

寒天を食事の前や間食に取り入れる寒天ダイエットですが、効果を出すためには正しく実践することが大切です。

効果が出ない理由は以下が考えられますので、すでに実践している方も、これから取り組む方もチェックしてみましょう。

・カロリーの高い寒天メニューを食べている
・寒天を食べるタイミングを間違えている
・ほかの食生活を全く変えていない

これらに当てはまることがあると、せっかくの寒天ダイエットの効果が出にくいことも。

そもそも寒天ダイエットの目的は、寒天を食べることで間食や食事の摂取カロリーを減らすことです。
なんとなく寒天を食べるだけでは効果が得られにくいため、次に紹介する正しいやり方を確認してみてください。

効果の出る寒天ダイエットのやり方

寒天ダイエットの効果を最大限引き出すための、効果的なやり方をご紹介します。

間食を寒天に置き換える

間食を寒天に置き換えることで、間食をついたくさん食べてしまっていた方はカロリーカットができ、ダイエットになります。

たとえばバニラアイスやメロンパンなどのカロリーが高い間食を食べる習慣がある方であれば、寒天ゼリーに置き換えると1ヶ月に1.4kgの減量が可能となる計算です(※)。

甘いものをなかなか止められない方でも、寒天を楽しみながら無理なくカロリーカットできるでしょう。

※:バニラアイス1個(200g)356kcal、メロンパン1個(100g)349kcalを寒天コーヒーゼリー1個(200g※砂糖はカロリーゼロを使用)10kcalに置き換えた場合、約340kcalカット。
体脂肪は1kg7200kcalのため、7200kcal÷(340kcal×30日)=1.4kgとなり、1ヶ月に1.4kg減量できる計算となる。

※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

夕食の30分前に寒天を食べる

夕食は1日の中でもカロリーが高くなりがちで、また活動量が日中に比べて減ることもあり、夕食のカロリーをカットするとダイエットの成果が出やすくなります。

夕食の前に寒天を使ったメニューを食べることで、満腹感に繋がり夕食の食べすぎを防げ、カロリーカットが叶います。

寒天を食べる理想の時間は、食事の30分前。寒天に含まれる食物繊維が、糖の吸収も抑えてくれるため、食事の直前に食べるよりも効果的です。

カロリーの低い寒天メニューを取り入れる

寒天を使ったメニューはどれもカロリーが低い傾向がありますが、さらにカロリーを抑えられるメニューを選ぶと、より効果が表れやすくなります。

カロリーが高くなりがちなNG寒天メニューは、砂糖や牛乳をたくさん使うもの。
カロリーを抑えたい場合は砂糖や牛乳はなるべく少なくするのがポイントです。

コーヒーや紅茶、またカロリーの抑えられたジュースや、果汁100%ジュースなどを使い、甘みをつけたい場合は、カロリーや糖質が少ない人工甘味料などを使うようにすると良いでしょう。

寒天ダイエットのメリット

寒天ダイエットを取り入れることで、具体的にどんなメリットがあるのか確認してみましょう。

食べすぎ防止になる

寒天ダイエットの最大の魅力とも言えるのが、食べすぎ防止になること。
寒天を使ったメニューはカロリーが低く、水分もたっぷり含まれるので満腹感に繋がりやすくなります。

とくに、つい食べすぎてしまう方、間食が多い方、早食いの方は効果を期待できるでしょう。

お通じ解消にぴったり

寒天に豊富に含まれる食物繊維は、お通じ解消に役立ちます。
食物繊維は腸の中で善玉菌が増えるのを助け、腸内環境を整えてくれるほか、便の材料ともなり便秘の解消を助けます。

便秘がちだった方は、寒天を取り入れる寒天ダイエットはぴったりでしょう。

腸内で糖や脂質を吸着してくれる

食物繊維は腸内で糖や脂質を吸着し、体外に排出してくれる働きもあります。
食事の30分前に寒天を使ったメニューを取り入れるようにすると、より効果が期待できるでしょう。

寒天ダイエットの注意点

寒天ダイエットを行う際は、どのような点に注意すると健康的かつ効果的に行えるのでしょうか。

置き換えダイエットはNG

食事を寒天だけに置き換えるといった、置き換えダイエットはNGです。
置き換えダイエットは摂取カロリーを大幅にカットでき効果が得られやすい反面、健康を損ねてしまうことも考えられます。

極端なカロリー制限はリバウンドしやすくなるというデメリットのほか、必要な栄養素が不足して肌のコンディションが整いにくくなったり、疲れが取れにくくなったり、将来的な病気や身体の不調の原因になったりすることが考えられます。

3食の食事はしっかりとり、食べすぎ防止を助けるために寒天を用いるようにしましょう。

寒天のとりすぎに注意

寒天がダイエットに良いとはいえ、とりすぎは注意が必要です。
寒天に含まれる食物繊維を摂りすぎることで、栄養素の吸収を妨げて栄養不足の状態になったり、反対に便秘を引き起こしたりする可能性があります。

寒天を1日にどのくらいとれば良いか、明確な基準はありませんが、粉寒天1日4gをひとつの目安にするのも良いでしょう。

20~40代女性の食物繊維の摂取量の平均は15.5gで、目標量18g以上に対し2.5g不足している計算です。これは粉寒天4g(食物繊維3.0g)で補える量です(※)。

もちろん寒天だけでなく、野菜や果物からの食物繊維の摂取も大切です。
体調の変化に注意しながら、適切な量を見つけましょう。

※参照:厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

粉・棒・糸寒天はどう使い分ける?【寒天ダイエット】

寒天の種類には、粉・棒・糸があり、どれを使ったら効果が出やすいのか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論は「使いやすいタイプでOK」ですが、それぞれの特徴を知って使い分けるのも良いでしょう。

初心者におすすめ「粉寒天」

粉寒天はオゴノリという海藻が主成分です。
棒寒天に比べ液体を固める力が強く、棒寒天の半分ほどの量で固まります。

また寒天独特の臭みも少ないため、食べやすいと感じる方も多いでしょう。

扱いやすく保存場所も取らないこともメリットです。寒天ダイエット初心者は粉寒天から試すと失敗なく取り組めるでしょう。

食物繊維が豊富な「棒寒天(角寒天)」

棒寒天(角寒天)は天草(テングサ)類の海藻を原料として作られます。
固める力が弱いため、粉寒天の倍量を使う必要があります。

100gあたりの食物繊維の量は粉寒天79g、棒寒天74.1gのため、使用量の多い棒寒天の方が同じメニューでも食物繊維の量が多くなります。

より食物繊維を摂りたい方は、棒寒天を選ぶと良いでしょう。

ただし、棒寒天は寒天独特の臭みを感じやすく、透明感が出にくい、かさばるため保管場所が必要といったデメリットもあります。
まずは粉寒天からはじめてみて、慣れてきた方は棒寒天にチャレンジしてみるのも良さそうです。

料理に使ってマンネリ防止に「糸寒天」

糸寒天は糸状になった寒天で、水分を含むとそのまま食べられるのが特徴です。
クセがなくサラダやみそ汁などの料理に使えます。

サラダに使う場合は水で戻してから、みそ汁に入れる場合はそのまま入れるだけでOKで、コリコリとした食感を楽しめます。寒天メニューを食べ飽きたときに取り入れると良いでしょう。

おすすめの寒天レシピ【ダイエットに取り入れて】

寒天レシピで一番取り入れやすく食べやすいのは寒天ゼリーです。
ゼリーの材料はさまざまですが、ダイエット中は以下のものがおすすめです。

・市販のジュース(カロリーオフタイプや果汁100%)
・コーヒーや紅茶などに砂糖や人工甘味料を入れたもの
・トマトジュースや野菜ジュース

もしこのような寒天ゼリーに食べ飽きてしまったときは、こちらのレシピもおすすめです。

▼これで飽きない!寒天ダイエットレシピ
ダイエットに役立つ寒天ですが、毎日同じものを食べていると飽きてしまいがち。ダイエットにおすすめの寒天レシピや、寒天が固まらない失敗を防ぐコツも紹介します。

ダイエットにおすすめの寒天レシピ!失敗しないコツや飽きない工夫を管理栄養士が解説します

ヘルシーでダイエットにもおすすめされる寒天。 さまざまなレシピがありますが、同じようなレシピで味や食感に飽きてしまう心配もありますよね。 また、寒天レシピを作ったのに、うまく固まらなかった経験をした方も多いはず。 今回の記事では、寒天レシピを失敗しないコツや、飽きずに楽しめるレシピなどを管理栄養士が紹介します。

寒天ダイエットは効果的な方法で実践しよう!

今回の記事では、「寒天ダイエットの正しい取り組み方」を管理栄養士が解説しました。

寒天ダイエットは、おいしく食べながら痩せられる、続けやすいダイエット法でもあります。
飽きが来ないようさまざまなレシピにチャレンジして、ダイエットの成功に繋げてくださいね。

▼寒天とゼラチンの違いはなに?
似ているようで食感や性質が違う寒天とゼラチン。それぞれの特徴や失敗しない使い方を詳しく紹介します。

「寒天」と「ゼラチン」の違いとは?代用可能?特徴や注意点を管理栄養士が解説!

ゼリーやムースなどを固めるときに使用する「寒天」や「ゼラチン」は、それぞれ食感や仕上がりは異なります。この記事では、それぞれの特徴や使い方、代用可能なのかについて管理栄養士が詳しく解説していますので、ぜひ使用するときの参考にしてくださいね。

レシピ
ランキング

おすすめ記事

全体ランキング