ごはんをふっくらおいしく炊こう!お米の研ぎ方・炊き方完全版

炊きたての白ごはんのおいしさは格別。食べ過ぎないように気を付けているのに「一杯、もう一杯……」なんて、おかわりしちゃうこと、ありませんか?ごはんをおいしくふっくら炊き上げるには、お米の研ぎ方がとても大切です。この記事ではお米の正しい研ぎ方をはじめ、ごはんの炊き方のポイントを紹介します。

目次

ごはんをおいしく炊くポイント

ふっくらとつややかに炊きあがったごはん。口に入れた瞬間に感じるごはんの香り、噛んだときの適度な粘りとほんのり感じる甘み……。こんなごはんを毎日食べられたらうれしいですよね。

ごはんをおいしく炊くために大切なポイントは、大きく分けて3つの段階ごとにあります。事前準備、研ぎ方、炊き方のそれぞれのコツをしっかり押さえれば、いつものごはんをさらにおいしく炊くことができますよ。

1.事前準備編

精米日から1カ月以内にお米を使い切る

お米にも野菜と同じように鮮度があるため、精米日から1カ月以内を目安に使い切りましょう。

お米は精米されたあと、空気に触れることで徐々に風味が落ちてしまいます。また長く保管することで、味が落ちるだけでなく虫やカビの発生の原因にも。お米を買い置きしているご家庭も多いかと思いますが、なるべく1カ月で食べ切れるペースを考えて購入しましょう。

もし期間内に使い切れないときは、冷蔵庫で保管すれば劣化を遅らせることができます。なお冷蔵庫の場合でも2カ月以内を目安に使い切りましょう。おいしいごはんのために、精米日や保管方法にも気を付けてみてくださいね。

お米用の計量カップできっちり計量する

水加減をしっかりと確かめたのに、お米がやわらかすぎた、または硬すぎた……なんて経験はありませんか?水加減をばっちり決めるためには、お米の計量が大切です。

おすすめは普通の計量カップではなくお米用の計量カップを使うこと。お米は「1合」「2合」と合を単位に炊くことが基本で、1合は180ml。

いっぽう普通の計量カップは200ml~500mlなので測りづらく、どうしても誤差が出てしまいがちになります。お米用の計量カップを使えば、山盛りについだあと、すりきることで1合分の180mlをぴったり測れます。

炊き上がりの状態を安定させるためにも水加減は大切なので、お米はきっちりと計量しましょう。

▼知っておきたいお米の基礎知識
今さら聞けない⁈ お米の単位、「合(ごう)」について。
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2.お米の研ぎ方編

最初はお米をすすぐだけ

最初のすすぎはスピードが命。炊飯器の内釜に計量したお米を入れたら、はじめはたっぷりの水でサッとすすぐ程度にします。お米は最初の水を一気に吸水するため、ぬかのニオイも一緒に吸ってしまいます。手早くすすぎましょう。

研ぐときの手はボールを握るような形

すすいだ水を捨てたら、そのままお米を研いでいきます。手の形はボールを握るように指を立てた状態にして、やさしくかき混ぜるようにして研ぎます。

このとき強く研ぐのはNG。お米が崩れてしまい、炊きあがりのご飯がべたつく原因となってしまいます。現在のお米は精米技術が優れているため、やさしくかき混ぜる程度で米ぬかはきれいに落ちますよ。

くるくると10回ほどやさしくかき混ぜたら、たっぷりの水ですすぎ、水を捨てます。この工程を3回ほど繰り返しましょう。

水は透明にならなくてOK

水が透明になるまで研ぐ必要はなく、写真の程度の少し白い状態でOKです。白い研ぎ汁の中にもお米の旨みが溶けだしているため、完全に透明になるまですすぐとお米の旨みも捨ててしまうことになります。

水加減の調整は水平で行う

水を加減するときは、水平になる場所で行いましょう。左右の目盛りに水位が合うように水の量を調整します。また、そのときに釜を回すようにゆすり、お米も水平にしておくことで炊きあがりのムラをなくすことができます。

3-1.ごはんの炊き方編~炊飯器~

炊飯器で炊くなら浸水は不要

炊飯器を使って炊く場合、浸水は不要です。というのも、最近の炊飯器には浸水する工程があらかじめ含まれているからです。炊飯器のスイッチを入れると、弱火でしばらく加熱され、お米の芯まで浸水されるような仕組みになっています。お米を研いだらすぐに炊飯器にセットし、スタートボタンを押しましょう。

もしお米を研いでから炊飯するまでに時間があく場合は、「早炊き」モードにすることで、炊飯器の浸水の工程をスキップさせることができます。浸水させたあとに普通に炊飯すると、ご飯がべたつく原因となるので早炊きを選びましょう。

炊きあがったあとは底の水分を飛ばす

炊飯器の炊きあがり時間には蒸らす工程までが含まれており、炊き上がりの合図のあとはすぐに食べられる状態になっています。炊きあがったあとはすぐにご飯を底からさっくりと混ぜましょう。そうすることで余分な水分が飛び、ご飯全体がふっくらとつややかに仕上がります。

混ぜる際はご飯をしゃもじで4等分し、1カ所ずつ底からかき混ぜます。しゃもじを縦にして、切るように混ぜるのがポイント。全体がほぐれたらOKです。

3-2. ごはんの炊き方編~土鍋編~

土鍋で炊くなら浸水時間は夏30分、冬1時間

炊飯器と違い、土鍋で炊く場合は浸水が必要です。目安は夏30分、冬1時間ほど。浸水が足りないと芯が残り、硬いご飯が炊き上がる原因となってしまいます。

また浸水させすぎるのもNG。長く水に浸けてしまうことでお米のでんぷん質が流れ出します。お米の粒が崩れたり、べたついてしまったり、さらには焦げの原因となってしまいます。

水の量は1合あたり220ml

土鍋で炊く場合は自分で水を加減することが必要です。1合あたり220mlを目安にしましょう。お米の水加減は、体積の1.2倍、重量の1.5倍が目安。お米1合は体積だと180ml、重量だと150gになるので、それぞれ計算すると約220mlになります。

土鍋で炊く場合は、研いだお米を一度ザルにあげてしっかりと水分を切ってから水を調整しましょう。水分が残ったまま計量した水を入れると、水を入れ過ぎてしまい、水加減がうまくいかない原因になります。ザルはプラスチック製のものを使い、お米を傷つけないようにやさしく扱いましょう。

土鍋は沸騰してから弱火で15分、蒸らし10分

沸騰するまでは中火~強火にかけます。蒸気が勢いよく出てきて沸騰したら、火を弱めて15分ほどで炊き上がります。土鍋から「パチパチ」という乾いた音がしたら炊き上がりのサインです。

最後に5秒ほど強火にすることで、底に残った水分を飛ばせます。その後は火を止めフタをしたまま10分蒸らします。蒸らし終わったあとは、炊飯器のときと同様、底からさっくりと混ぜておきましょう。

これは基本の炊き方ではありますが、土鍋の説明書にご飯の炊き方が書かれている場合は、そちらを参考にしてくださいね。

おいしいご飯を炊くためのコツを紹介しました。事前準備、研ぎ方、炊き方で毎日のご飯が格段においしくなります。ぜひ試してみてくださいね。

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