【管理栄養士解説】かぼちゃの冷凍保存は種とワタを取ってから!おいしさをキープするポイントを解説

料理の時に余ってしまった食材は、冷凍しておくと長く保存ができて便利ですよね。冷凍には向く食材と向かない食材がありますが、かぼちゃは冷凍してもOKなのでしょうか?かぼちゃをおいしく味わうための冷凍・解凍のポイントを解説します。

目次

夏に旬を迎えるかぼちゃ

夏になり、旬を迎えるかぼちゃ。鮮やかな色が見ているだけでも元気をくれそうですよね。

夏の強い紫外線によって、体内には老化の原因といわれている「活性酸素」が発生します。そこでたっぷり摂りたいのが、βカロテンやビタミC、ビタミンEといった抗酸化作用のあるビタミン。

これらのビタミンは活性酸素の働きを抑える効果、つまりアンチエイジング効果が期待できます。かぼちゃにはこの抗酸化作用のあるビタミン類がたっぷり含まれているので、しっかり食べれば夏の紫外線対策は万全です!

かぼちゃは冷凍保存OK!

一度で使い切れなかったかぼちゃは、冷凍保存しておくのが正解。冷蔵するよりも長持ちして、食品ロスの防止にもつながりますね。

そんなかぼちゃですが、硬くて切るのが大変なのが悩み。急いで調理したいときに硬いかぼちゃを切るのはひと苦労ですよね。

そうならないためにも、買ったらまとめて切って、冷凍保存しておきましょう。使いたいときに使いたい量だけ取り出せば、日々の料理の時短に繋がります。

かぼちゃの冷凍は生or加熱後、どっち?

かぼちゃの冷凍は生のままでも加熱してあっても可能です。

かぼちゃは野菜の中でも比較的水分量が少ないため、冷凍に向いている野菜といえます。ちなみに冷凍食品コーナーにも冷凍かぼちゃが販売されていますが、冷凍食品のかぼちゃは一度蒸す、茹でるなどの加熱がされています。

冷凍食品のかぼちゃのようなイメージで使いたい方は、レンジで加熱してから冷凍するのがおすすめです。


生で冷凍する方法

種とワタを取る

冷凍保存する場合にかぎった話ではなく冷蔵保存の場合もですが、かぼちゃは買ってきたらまず種とワタの部分を取り除きましょう。残したまま保存するとカビが生えたり、傷みの原因になります。

▼かぼちゃに白い部分がある?
かぼちゃにできる“白いもの”の正体と、食べてはいけない危険なカビとの見分け方を解説します。

かぼちゃの切り口や皮の下に現れる「白いもの」の正体は?食べても大丈夫?

「冷蔵庫に保管していたカットかぼちゃを使おうと思ったら、切り口が白くなっていた」「かぼちゃを切ってみたら、皮の下に白いかたまりができていた」、こんな経験のある方はいませんか?カビと勘違いされることが多いのですが、ちゃんと食べられるので安心してくださいね。この記事ではかぼちゃにできる“白いもの”の正体と、カビとの見分け方を紹介します。

▼かぼちゃの栄養をムダなくとれるレシピ
皮・タネ・ワタ…実の部分以外も栄養たっぷりのかぼちゃ。皮・タネ・ワタの部位別におすすめレシピを紹介します。

かぼちゃの効果・効能は?皮や種の栄養が摂れるおすすめ料理も紹介

幅広い料理やスイーツに用いられ、栄養価が高いことで知られるかぼちゃ。実は、皮や種の部分にも栄養がたっぷり含まれているんです。この記事では、かぼちゃを食べることで期待できる効果・効能をはじめ、栄養を効率的に摂るのにおすすめのかぼちゃ料理も紹介します。

使いやすい大きさに切っておく

先ほどもお伝えしたように、生のまま冷凍するときは切ってから冷凍するのがおすすめ。上の写真の左は煮物などで使いやすい大きさに、右は天ぷらやソテーなどに使いやすいように切ってみました。どんな料理に使いたいか考えてで切り分けると、調理の時に便利ですよ。

ジッパー付き保存袋&金属トレーを使う

切ったかぼちゃはジッパー付き保存袋に入れます。空気が入らないようにジッパーを閉めましょう。短時間で冷凍した方がおいしさをキープできるので、冷凍庫に入れたら冷凍庫の温度が上がらないよう、完全に凍るまでなるべく扉の開け閉めを控えましょう。

金属製のトレーの上などに置くと、熱伝導がいいのでさらに短時間で冷凍できます。冷凍した日にちをマスキングテープに書いて貼っておくと「いつ冷凍したやつだろう?」と悩まないですみますよ。

加熱してから冷凍する方法

マッシュにしておくと便利!

加熱してから冷凍する場合も生同様の切り方で大丈夫ですが、筆者が個人的に便利だと思っているのが、加熱後マッシュしから冷凍する方法。マッシュの状態で冷凍すれば、プリンやコロッケ、ポタージュなどのメニューを作る際、手間もかかりません。

皮を取り除くかどうかは好みですが、今回は取り除いてからレンジで加熱し、熱いうちに麺棒でつぶしてマッシュに。

冷めるまでおいてぴっちりとラップで包みます。冷ますのは冷凍庫で固める時間を短縮するため。

ジッパー付き保存袋で生の時同様、冷凍保存します。

冷凍したときの保存期間は?

かぼちゃは冷蔵庫に保存した場合およそ1週間ほどしか日もちしないのに対して、生のものも加熱後のものも、冷凍保存をすれば1カ月程度は保存OK。

なお市販の冷凍食品とは冷凍庫内の温度が違うため、家庭の冷凍庫で保存している場合は1カ月を目処に使うようにしてくださいね。

冷凍かぼちゃの解凍方法

冷凍したかぼちゃは基本的に凍ったままでも調理ができます。

ただ、かぼちゃは中まで火が通るのに時間がかかる野菜のため、生で冷凍したものを炒める、焼くなどの調理法で調理する場合は、軽くレンジで火を通してから調理した方が調理が時短に繋がりますよ。

冷凍かぼちゃが向いている調理法や料理

先述の通り、かぼちゃは冷凍に向いている野菜です。解凍後も他の野菜に比べ、冷凍による味や食感の劣化は少ないのでどんな調理でも基本的にはOKですよ。

大きめに切ったかぼちゃは煮汁に入れて煮れば煮物に。薄切りのかぼちゃは軽くレンジ加熱してソテーや肉巻き、天ぷらに。マッシュしたかぼちゃはコロッケやサラダ、ポタージュ、かぼちゃプリンなど、いろいろな料理に使えます。

冷凍かぼちゃを使ったおすすめレシピ

最後は冷凍かぼちゃをおいしく食べられる、おすすめレシピを紹介します。

かぼちゃとクリームチーズのサラダ

材料(2人分)

かぼちゃ…1/8個
クリームチーズ…3個(18gの個包装のもの)
マヨネーズ…大さじ2
塩・こしょう…少々

作り方

1. マッシュした冷凍かぼちゃを使う場合は、電子レンジで解凍する。
生のかぼちゃを使う場合は種とワタを取り除き、ひと口大に切る。耐熱ボウルに入れてラップをかぶせ、600Wの電子レンジで5分加熱する。

2. かぼちゃが熱いうちに、手でちぎったクリームチーズと塩・こしょうを入れ、かぼちゃを潰すように混ぜる。粗熱がとれたらマヨネーズを加えて和える。

冷凍かぼちゃを上手に活用し、日々のお料理に役立てていきましょう!

冷蔵保存をしたい場合はこちら

冷凍庫ではなく、冷蔵庫で保存したいという場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

かぼちゃの保存方法は?冷蔵・冷凍の仕方、保存期限、調理後の保存方法も解説

この記事では、使いかけのかぼちゃを日持ちさせるための保存方法と保存期限の目安を紹介します。また、煮物やスープ、コロッケなど、代表的なかぼちゃ料理の保存の仕方・保存期限の目安も併せて解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

▼かぼちゃにカビが生えたときはどうするの?
かぼちゃに生えるカビは3種類。かぼちゃにカビが生えてしまった場合の対処方法と、日持ちさせる保存方法を覚えておきましょう。

かぼちゃにカビが生えたときの対処方法は?日持ちさせる保存方法も解説

栄養価が高く、さまざまな料理に用いられるかぼちゃですが、使いきれないうちにカビが生えてしまったという人も多いのではないでしょうか。この記事では、かぼちゃにカビが生えてしまった場合の対処方法と、日持ちさせる保存方法について解説します。

調理方法・準備
ランキング

おすすめ記事

全体ランキング