たけのこは意外な栄養がたっぷり!健康や美容にうれしい効能やおすすめの食べ方を管理栄養士が解説

シャキシャキとした食感がおいしいたけのこは、旬の時期にたくさん貰うこともありますよね。
たけのこは食物繊維を摂れるイメージがありますが、実は意外にもうれしい効能がたくさんあるのです。
また、おすすめの食べ方を知り、たけのこの栄養を効率的に摂りましょう。
今回の記事では「たけのこの栄養」について、管理栄養士が解説します。

目次

たけのこは栄養たっぷり!健康や美容にうれしい効能とは?

たけのこは食物繊維をたっぷり摂れるだけでなく、ポリフェノールやオリゴ糖が含まれている栄養たっぷりの野菜です。

健康づくりや美容に役立つ効能がたくさん期待されています。

具体的に、たけのこの栄養成分値を見てみましょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

食物繊維は大根の2.5倍、レタスの3.3倍と野菜の中でも豊富です。

またカリウムは水に溶け出る栄養素なのですが、茹でた状態でも豊富に含まれています。

これらに期待される効能について、続けて詳しく見てみましょう。

抗酸化作用のある「ポリフェノール」

たけのこに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、美容や健康づくりに悪影響を与える活性酸素を除去してくれます。

過剰に発生した活性酸素は細胞を傷つけ、免疫機能の低下、動脈硬化、がん、肌の老化などの原因となることが知られています。

腸内環境を整える「食物繊維」

たけのこは野菜の中でも食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるのに役立ちます。

特に不溶性食物繊維が多く、便のかさを増やし、腸を刺激して排便をスムーズに促してくれます。

善玉菌のエサとなる「オリゴ糖」

たけのこにはキシロオリゴ糖というオリゴ糖が含まれます。

オリゴ糖は腸の中で善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えるのを助けてくれます。

食物繊維とダブルの効果で、整腸作用が期待されます。

高血圧やむくみの予防「カリウム」

高血圧やむくみの予防に欠かせないのがカリウムです。

カリウムは、高血圧やむくみの原因となるナトリウムを体の外に出してくれる働きがあります。

※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

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たけのこの白い粉は栄養成分の「チロシン」

たけのこの切り口についている白い粉は、チロシンというアミノ酸が結晶化したものです。

アミノ酸はタンパク質であるため、食べても健康や体に問題はありません。

白い粉は栄養成分ではありますが、口当たりの悪さや苦味が気になる場合があります。

無理に食べずに、取り除いて調理してOKです。

たけのこの栄養を効率的に摂るおすすめの食べ方

たけのこの豊富な栄養をムダなく効率的に摂るための、おすすめの食べ方を知っておきましょう。

発酵食品と一緒に食べる

腸内環境を整えたいときは、納豆、キムチ、チーズなどの発酵食品と一緒に食べましょう。

納豆、キムチ、チーズなどに含まれる乳酸菌は、腸の中で善玉菌として働きます。

たけのこのオリゴ糖が善玉菌のエサとなるため、より効率よく腸内環境を整えてくれます。

色の濃い野菜と組み合わせる

たけのこは、ブロッコリー、ピーマン、ほうれん草などの色の濃い野菜を組み合わせましょう。

たけのこは食べる際に下茹でが必要なため、水溶性の栄養素であるビタミンCの量が少なくなっています。

色の濃い野菜はビタミンCが豊富であるものが多いため、組み合わせることでビタミンCを強化できます。

栄養豊富なたけのこを取り入れる際の注意点

栄養豊富なたけのこですが、取り入れる際は下記のことに注意して、健康に影響がないよう気をつけましょう。

必ずアク抜きをする

生のたけのこが手に入ったら、必ずアク抜きをしましょう。

アクにはポリフェノールも含まれていますが、シュウ酸という成分も多く含まれています。

シュウ酸は摂りすぎにより尿路結石性の原因となることが知られているため、茹でて減らすことが大切です。

たけのこは収穫から時間が経つにつれ、アクの成分がどんどん増えてしまうため、手に入ったらすぐにアク抜きをするようにしましょう。

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食べすぎないようにする

たけのこが栄養豊富だからといって、毎日続けてたくさん食べるのは控えましょう。

食物繊維が豊富なため、食べすぎにより消化不良を起こし、腹痛や下痢などの原因となることがあります。

1日の適量は決まった目安があるわけではありませんが、副菜1皿分(70g)を目安にするのもよいでしょう。

これはバランスのよい食事の選び方がわかる、食事バランスガイドを参考にした量です。

たけのこばかりに偏らず、さまざまな食べ物をまんべんなくとり、バランスのよい食事を心がけましょう。

※参照:農林水産省 厚生労働省「食事バランスガイド」

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栄養豊富なたけのこを取り入れて、健康づくりや美容に役立てよう!

今回の記事では「たけのこの栄養」について、管理栄養士が解説しました!

たけのこは食物繊維だけでなく、美容や健康にうれしいさまざまな栄養素が含まれることがわかりました。
特に旬の時期は、みずみずしく甘いたけのこがたくさん出回ります。
取り入れ方に注意しながら、ぜひ健康づくりに役立ててくださいね。

たけのこの栄養をたっぷり摂れるレシピ3選

最後に、たけのこの栄養をたっぷり摂れるおすすめのレシピ3つをご紹介します。

たけのことわかめの炊き込みご飯

定番のたけのこご飯は、わかめを入れてさらに風味をアップ!

わかめを入れることで、食物繊維やビタミン、ミネラルをさらに強化できますよ。

たけのことわかめの炊き込みご飯

たけのこ(水煮)、カットわかめ、米、○白だし(2倍濃縮)、○酒

調理時間:40分

そら豆とたけのこのガリバタソテー

春が旬のたけのことそら豆を組み合わせたレシピです。

たけのこだけでは不足しがちなビタミンCや鉄などの栄養素を強化できますよ。

そら豆とたけのこのガリバタソテー

たけのこ(水煮)、そら豆、にんにくチューブ、○しょうゆ、○塩・こしょう、○バター、サラダ油

調理時間:15分

豚とたけのこの中華炒め

たけのこと豚肉をあわせた簡単なメインおかずです。

豚肉がビタミンB1を強化してくれ、糖質の代謝をサポートしてくれます。

豚とたけのこの中華炒め

豚こま肉、たけのこ(水煮)、小ねぎ(あれば)、○しょうゆ、○酒、○片栗粉、○しょうがチューブ、●しょうゆ、●酒、●オイスターソース、●砂糖、ごま油

調理時間:15分

▼口の中がピリピリするのはアレルギー?
たけのこのアクの成分のひとつにシュウ酸があります。シュウ酸が唾液に含まれるカルシウムと結合して結晶化する化学反応が、口の中に違和感が生まれる原因なのだそう。
たけのこのアレルギーについて詳しく解説します。

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